エル・ファニングが語る主演作「THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~」の魅力2021/01/22
ロシアの女帝・エカチェリーナの生涯を、現代風にアレンジして映像化した「THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~」。主演はエル・ファニングで、ロシアの宮廷で理想の生活を手に入れようと奮闘するエカチェリーナを生き生きと演じている。
とても甘美で美しいフェミニストの物語
── 本作では主演に加えプロデューサーも務めていますね。
「こんな大きなシリーズ作品をプロデュースするのは初めてです。脚本を担当したトニー・マクナマラにエカチェリーナ役を打診された時、プロデュースの方もやってみてはどうかと言ってくれたんです。製作の舞台裏に回って、プレゼンにも参加しました。すごく新鮮で楽しかったです。まるで初めての場所に飛び込んで、今までにない新しい形で自分の能力を発揮する、劇中のエカチェリーナのような気持ちでした。だからある意味、撮影当時の私とエカチェリーナには共通点がたくさんあったんです」
── 本作のどんなところにひかれましたか?
「この物語はすごく魅力的で、トニーはエカチェリーナの物語を違った形で伝えています。コメディー的な部分も取り入れていて、地に足のついた、共感しやすいキャラクターになっています。そんな現代的なところが気に入っています」
── 有名な歴史上の人物を演じるのはいかがでしたか?
「私たちは、私たちならではのエカチェリーナを作るということを目指しました。肖像画や絵はあっても、当時の彼女を見られる記録はなく、私たちは彼女のことを知りません。だから、彼女がいかに先駆者的存在だったか、象徴的なフェミニストだったかという要素をしっかり捉えて、それを自分の中に落とし込んで、皆さんが見たことのないような全く新しいキャラクターを作り出そうとしたんです。その作業は楽しかったし、彼女に共感もできました」
── 普通の歴史ドラマとは違い、とてもユニークな作品ですよね。
「きっと作風のおかげだと思います。トニーが書く世界ってすごく新しくて。ゴージャスなセットや衣装があり、見ていてとても甘美で美しい。それでいて、フェミニストの物語としてきちんと芯がある。エカチェリーナの物語は、とても若くて繊細な時期から始まって、全10話を通じて男社会の中でどんどん成長していきます。自分の存在と意見を主張していくようになるんです」
── 撮影現場はどんな雰囲気だったのでしょうか?
「現場では、私たちはずっと笑いっぱなしでした。共演者の人たちはみんなすごくすてきなんです。とても仲良くなったので、映像からも仲の良さが伝わってくるかもしれません。登場人物はみんなキャラクターが立っていて、それぞれに物語があって具体的。きっと視聴者の方も大好きになると思います」
── 自分のアイデアが生かされているところはありますか?
「いろいろありますが、セリフなどは脚本通りです。トニーからはいろいろ聞かれて、若い女の子ならではの私の意見をエカチェリーナに取り入れているんです。彼女は美しくて自信家なところもありながら、少し傲慢なんですよね。私は彼女のそんなところが好きだし、演じていて楽しい。トニーとは、そういう演技のバランスを話し合っていました。特に、ピョートル役のニコラス・ホルトとの共演シーンでは、2人の複雑な関係を描きたくて、ニコラスと一緒にトニーのもとに話し合いに行きました」
── エカチェリーナの夫、皇帝ピョートル役のニコラス・ホルトとの共演はいかがでしたか?
「ニコラスとは以前に映画『マッド・ガンズ』(2014年)で共演しているんですが、再会してとてもいい友人になれました。彼が演じるピョートルはとても愉快でカリスマ性があって、実際は邪悪なキャラクターなんですけど、彼が演じることで好きになっちゃうと思います。ニコラスのような尊敬できる人がいると、自分もその人のためにベストを尽くさなきゃって気になる。お互いに切磋琢磨できて、完ぺきな組み合わせでした。一緒にセリフたっぷりの長尺シーンに挑むのも楽しかったです」
── では、日本の視聴者にメッセージをお願いします。
「笑って泣いて何かを学んでいただけたら。本作はコメディーですが、そこにはリスクもありました。すごくドラマチックなところもあります。そんなところを楽しんで見ていただけたらうれしいです」
【プロフィール】
エル・ファニング Elle Fanning
1998年4月9日生まれ。米・ジョージア州出身。2001年の映画「I am Sam:アイ・アム・サム」で姉のダコタ・ファニングの幼年時代の役で女優デビュー。映画「マレフィセント」(14年)、「マレフィセント2」(19年)でオーロラ姫を演じた。
【番組情報】
「THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~」(全10話)
2月15日スタート
スーパー!ドラマTV
月曜 午後10:00~10:55ほか(二カ国語)※2月22日は~午後11:00
月曜 深夜0:00~1:00ほか(字幕)
1761年、貧しい貴族の娘・エカチェリーナ(ファニング)は、ロシアの皇帝ピョートル(ホルト)と結婚することに。幸せな結婚生活を夢見ていた彼女だが、ピョートルは傲慢で横暴な上、宮廷内は堕落していて…。
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