【WATCH的イケメン図鑑】Vol.32 オマール・シー2021/06/24
復讐心を胸に秘め華麗なる泥棒をスマートにキメる
日本でも大ヒットを記録したフランス映画「最強のふたり」での好演が、今も印象深いオマール・シー。そんな彼の魅力が再びさく裂しているのが、「Lupin/ルパン」! 配信開始から大人気のドラマで、オマールは怪盗紳士アルセーヌ・ルパンをお手本にする主人公、アサン・ディオプを演じている。アルセーヌ・ルパンといえばモーリス・ ルブランの名作小説の主人公で、日本人には“ルパン三世のおじいちゃん”としてもおなじみだが、アサンがルパンをお手本にするのには深~いワケが。実はアサンが子どもの頃、彼の父は富豪一家のお抱え運転手をしていたものの、超高額ネックレス窃盗の濡れ衣を着せられて獄中自殺。父を死に追いやった者たちへの恨みを抱えながら大人になったアサンは、ルパンの泥棒スキルや変装テクニックをまねしながら華麗な復讐劇を展開していく。生前の父がプレゼントしてくれたアルセーヌ・ルパンの小説を片手に。
小説の中のルパンを参考にしながら、ある時は高級スーツを着こなしてリッチな紳士に化けたり、またある時は囚人に化けて刑務所に入ったり(!)。愚直なまでに体を張り、けれどもとことんスマートにプランを実行に移していくアサンがとてつもなくかっこよく、ハートを盗まれること間違いなし❤︎ これは、キラッキラの瞳に身長約190cmの完璧スタイルを持つオマール自身の魅力あってこそ。アサンが縦横無尽に駆け巡るパリの街並みも泣けてくるほど似合うし! もちろん、華麗さの裏には切ない復讐心があるわけで、その闇にもザワザワ…。復讐劇がどんな結末を迎えるのか、気になって仕方がなくなる。また、そんなアサンなので自分の人生は二の次になってしまいがちで、元妻(リュディヴィーヌ・サニエ)との間に生まれた息子の良き父であろうとするものの、なかなか思うようにはいかないのが悩ましいところ。息子との時間を過ごそうとした矢先に、“ルパン関係”の超緊急案件が~なんて展開はお約束。アサン、負けないで~と誰もが思うはずだ。
20代の時にコメディアンとして活動し、その後、前述の映画「最強のふたり」でブレークしたオマール。「最強のふたり」では全身麻痺の大富豪と唯一無二の友情を築き、「あしたは最高のはじまり」では一夜を共にした相手から赤ちゃんを託されて“父”になるなど、愛さずにはいられない役で魅力を放ってきた彼のフィルモグラフィーもだいぶ長くなってきた。そんな中、あんな姿やこんな姿を披露する「Lupin/ルパン」はさながら、オマールのベストアルバム!? まずは、ベストアルバムから始めるのもおすすめかもしれない。
【プロフィール】
オマール・シー Omar Sy
1978年1月20日生まれ。フランス出身。2011年、「最強のふたり」でセザール賞最優秀主演男優賞、東京国際映画祭最優秀男優賞などを受賞。以降、「サンバ」(14年)、「あしたは最高のはじまり」(16年)などに出演。ハリウッドでの活躍も目覚ましく、出演作に「X-MEN:フューチャー&パスト」(14年)、「ジュラシック・ワールド」(15年)、「インフェルノ」(16年)など。来年公開予定「ジュラシック・ワールド/ドミニオン(原題)」にも出演する。
【番組情報】
オリジナルシリーズ「Lupin/ルパン」パート2(全5話)
Netflix
独占配信中
文/渡邉ひかる
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