浅川梨奈、「悪魔とラブソング」で歌への苦手意識を克服! 「飯島寛騎さん演じる目黒のピアノに支えられました」2021/06/19
浅川梨奈さんと飯島寛騎さんがダブル主演を務めるHuluオリジナル「悪魔とラブソング」がいよいよ6月19日より一挙独占配信がスタート。
オンライン動画配信サービス・Huluと少女漫画誌「マーガレット」がタッグを組む「マーガレット Love Stories」の第2弾として、桃森ミヨシさんによる同名コミックを実写ドラマ化した今作。美しい歌声と美貌を持ちながら誰にもこびない真っすぐな言動で「悪魔」と呼ばれる主人公・可愛マリアが、転校を機に理解者を見つけ、自分を偽り他人に合わせて生きてきた同級生たちを変えていく青春群像劇。
マリアは、困っている人を放っておけない一方で、あることをきっかけにピアノにコンプレックスを抱いている目黒伸(飯島)、誰にでも優しいムードメーカー・神田優介(奥野壮)、神田への恋心からマリアに嫉妬心を持ち反発するリーダー格の女子・中村亜由(小野花梨)、亜由の言いなりでいつも愛想笑いを絶やさない甲坂友世(山之内すず)、海外帰りのカリスマ女子高校生モデル・井吹ハナ(吉田志織)といったクラスの面々とぶつかり合いながら、絆を深めていきます。
本作で、凛とした強さを持ちながらも、実は人と深く関わりたいという気持ちを秘めているマリアを演じる浅川さんを直撃取材し、ドラマの魅力や今作の見せ場にもなっているが「怖かった」という歌などについて、たっぷりと伺いました!
――出演が決まって、まず思ったことを教えてください。
「まず、『悪魔とラブソング』という少女漫画の実写化をHuluでやります、歌を歌います…というのを聞いたんです。『うれしい! えっ、歌?』というのが第一でした(笑)。歌に対する苦手意識が昔から強くて怖かったので、すぐに『ボイストレーニングっていつから入れますか?』とマネジャーさんに聞きました。『悪魔とラブソング』という作品自体は聞いたことがあって、出演が決まってから読ませていただいたんですけど、原作の世界観の美しさがすごくて、透明感もあるし。私が演じさせていただいたマリアというキャラクターは、強さがありながらもはかなさもある女の子で、『これを実写化するのは難しそうだな』と思いましたね」
――どのような意気込みで撮影現場に臨みましたか?
「可愛マリアという人物が、漫画の中でみんなから『かわいい!』『奇麗!』と言われている対象だったんです。まず、そういう人にならなきゃいけないというのがあったので、美容とかダイエットを頑張って。最初にこの話を聞いてから撮影に入るまでに体重も落としました!」
――撮影が始まってからはいかがでしたか?
「私はどの現場でも共演者の方との距離を詰めて、仲が良いからこそ出せる距離感のお芝居をしたいと思っているんですが、マリアはそれとは正反対の性格というか…。最初の方は現場でもみんなとできるだけしゃべらないようにしていて、その距離感の保ち方とかも難しかったです。登場人物一人一人との大事なシーンがあるので、それが終わったら作品的にもそのキャラクターとの距離が縮まっていくので、それまではずっと耐えていました(笑)」
――実写ドラマ化するにあたって、どの部分で原作との違いを感じましたか?
「原作の『悪魔とラブソング』は10年以上前の作品ですが、ドラマでははやりとかファッションとかが現代のものになっていて、特にそれを感じたのが生徒たちの制服でした。今って、制服がバラバラだったりするじゃないですか? スカートやパンツなどのボトムスは一緒だけど、上はパーカーとかトレーナーという子がいたり、スカートの下にジャージー履いている子がいたりとか。キャラによって制服の着こなしが違うというのが、今風だと思いました。そのほかにも、ドラマとして3次元で表現する『悪魔とラブソング』の中で、良い形でいろんな要素を抜いて入れてという、すてきな脚本をいただけてありがたいなと思いました」
――逆に強く残っていると感じた原作の要素はどんなところですか?
「各自のキャラクター性はもちろんすごく大事にしていると思います。マリアにしてもそうだし、目黒(飯島)も神田(奥野)も亜由ちゃん(小野)も友世(山之内)もハナちゃん(吉田)も。特に思ったのが、神田が“THE 漫画”のキャラクターなので、それを一体どうやって3次元にするんだろうと思っていましたが、『こういう子クラスに1人はいるよね?』という立ち位置になっていて、すごいなあと思いました。目黒とか亜由ちゃんや友世も『クラスにいるよね?』っていう。原作でもそういうふうに描かれているんですけど、脚本と実際に演じている方々がすてきで、教室に行くとやたらリアルだなという気持ちでした」
――マリアのキャラクターについてもお聞かせください。
「原作にもある通り、思ったことを何でも口に出してしまって、すごく素直で、それゆえに人を傷つけて人が離れていってしまう子です。原作のマリアは、絵でおちゃめな部分が表現されていたり、ラブリー変換 (原作者による造語で、物事の伝え方を柔らかくするというもの)というのがあって、そういうところでおちゃめな部分が表現されていますが、ドラマの脚本だけを見ると、おちゃめな部分がつかみ取りにくかったんです。『きつくなりたくないし、嫌な人だと思われたくない』というのがあったので、思ったことを言ってしまうところを、子どもが目に付いたらなんでも言ってしまうような感じで、いかに無邪気でかわいく表現できるかが大事だと思っていました。初日から表情とか言い方はすごく考えていて、監督も『今ちょっと表情怖い』と、事細かに指摘してくれていたので、取材などで映像を先に見ていただいた方々から『マリアは天然なのかな?』って言っていただいたので、そういうかわいい映り方をしていて良かったなと思いました」
――浅川さん自身の経験で、マリアのように周りを変えてしまうような人との出会いがあれば、ぜひ教えてください。
「自分がすごく影響を受けたのは、平祐奈ちゃんです。『honey』という映画でご一緒した時に、現場の空気の作り方が本当にすてきで。スタッフさんとかキャストのみんなと仲良くしゃべっていて、少しでも合間が空くとおちゃめなことをしたりとか。そういう立ち回りをずっとしていて、誰に対しても平等にしゃべっているし、スタッフさんの名前もいち早く覚えるし。それを見た時に『なんてすてきなんだ!』と思って、それは私もだいぶ影響を受けていると思います」
――浅川さん演じるマリアの大きな見せ場として“歌”がありますが、手応えはいかがですか?
「自信をつけるまでがすごく大変でした。歌に関しては、自分との戦いだったんです。もちろん嫌いじゃないけど、『歌が好きです!』と胸を張って言えるかというと、そうじゃない自分がずっといて…。ボイトレを進めていく中で、毎回プロデューサーさんやスタッフさんが来て成長を見てくださって、すごく褒めてくれていたんですが、褒められすぎて人間不信になりかけた時もありました(笑)。そういう時に、飯島さんのピアノの動画を見せてもらって。飯島さんは今回、ゼロからピアノをやっていたので、そんな中で動画を見た時に『なんで自分はこんな不安に思っているんだろう』『ゼロから始めてこのスピードでやれるようになった人もいるのに、なんでこんな弱い自分がいるんだろう』と思って。そこから意識がすごく変わりましたね。飯島さんのおかげで気持ちが向上できた部分があるので、まだお会いする前だったんですけど、その点では劇中と同じで目黒のピアノに支えられたというか。撮影が終わって、今ではすごく歌が好きになったし、いろんなものを見ていろんな人と関わって、マリアと共に自分も成長させてもらったので、時間はかかったけどだいぶ自信はつきました」
――お話に出た飯島さんはどんな方ですか?
「クールな方だと思っていたんですが、実際に会うとおちゃめな方で、誰よりも現場の笑いをかっさらっている人でした。だけど、役者としての“飯島寛騎”を見ると、いかに自分が美しく奇麗に映る角度かとか、いかに今の状況をよく見せるかというのを常に考えて、多分カメラワークとかも頭の中で計算していて、どこから映っても美しいんですよ。自分を分かってらっしゃる方だなって思って、それってすごく大事なことだなと思います。一緒にできたことによって、私自身も『こういうふうに考えればいいんだろうな』と勉強になりました。お芝居に関しても、感情の持っていき方など勉強になりましたし、難しい役だと思いますが、しっかり目黒伸として生きている飯島さんがとても格好良くて、この撮影期間でいろんなことを学ばせていただきました。作品的にもマリアは目黒に助けてもらっていますけど、浅川梨奈としても飯島寛騎に助けられていたかもしれません」
――ほかにも同年代の役者さんがそろっていますが、どんな雰囲気の撮影現場でしたか?
「にぎやかで和気あいあいとしていて。普通はムードメーカーってキャストが多いんですけど、それが監督っていう(笑)。監督と助監督のおかげで私たちも打ち解けたし、スタッフとキャストという区別がないくらい、全体で仲が良くて。朝現場に着いてから終わるまで1日が長い中でも、しんどいと思ったことはなかったです。監督に『なんかかわいくなったね!』と急に言われ始めた時期があったんです! 『え? なんで? 分かんないです。何もしてないです』と言っていたんですけど、後々考えてみたら、山之内すずちゃんとすごく仲良くしていたんですが、打ち解けてしゃべるようになったあたりからだから、そのおかげで表情が柔らかくなったりしたのかなって。振り返るとキャストにも支えられていたなと思いますね」
――とてもいい雰囲気の現場だったんですね!
「本当に、ビックリするくらいみんな仲が良かったです。この状況だったからご飯とか一緒に行けなかったんですけど、それができない中でもこれくらい仲良くできたので、きっとこれからまた一緒になっても仲良くできるだろうし、すごくすてきな方々だなと思います」
――最後にファンの皆さんへメッセージをお願いします。
「『悪魔とラブソング』の原作を知っている方も知らない方も、楽しめる内容になっています。キュンキュンする王道というより、一人一人の悩みや人生にフィーチャーしている青春群像劇なので、すごく共感できるところもあると思います。一つの作品として楽しんでいただけると思いますし、何よりも“音楽”とともに成長していくので、マリアと音楽がクラスに持ち込んだものの影響で成長していくクラスメート、そのおかげで変わっていくマリアという構図もぜひ楽しんで見ていただけたらなって。一挙配信なので、1話見て来週まで待つということがないので、空いた時間に『悪魔とラブソング』を見ていただけたらなと思います」
――ありがとうございました!
【プロフィール】
浅川梨奈(あさかわ なな)
1999年4月3日生まれ。埼玉県出身。映画「honey」、ドラマ「女子校生の無駄づかい」(テレビ朝日系)、ドラマ「僕らは恋がヘタすぎる」(テレビ朝日ほか=ABCテレビ制作)などに出演。映画「胸が鳴るのは君のせい」が公開中。また、映画「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ファイナル」が8月20日公開予定。
【番組情報】
Huluオリジナル「悪魔とラブソング」
6月19日より全8話一挙独占配信中
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取材・文/K・T(日本テレビ担当) 撮影/尾崎篤志
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