【映画「ブルーヘブンを君に」スペシャルインタビュー②】柳ゆり菜、夢に向かって挑戦する女性を手助けする自動車修理工役 「気が強い女の子に親近感」2021/06/11
由紀さおりさんの映画初主演作「ブルーヘブンを君に」が、6月11日に公開されます。青いバラという、不可能を可能にしたバラ育種家をモデルに、がんで余命宣告されてもなお、“ハンググライダーで空を飛ぶ”という夢を諦めずにチャレンジし続ける園芸家・鷺坂冬子を由紀さんが熱演。今回、冬子の夢をかなえるために孤軍奮闘する自動車修理工・鈴木夏芽役の柳ゆり菜さんに、作品の見どころや撮影時のエピソードなどを伺いました。
――まず、初めに脚本を読んだ時の感想を教えてください。
「私には珍しいぐらいハートフルな映画が来たなと思いました。今回の自動車の修理工の役なんて初めてでしたが、気が強い女の子という点で親近感が湧いたり、新しく職業を知るのは楽しくて、ワクワクしました」
――今回の役で難しかったことはありますか?
「実際に自動車修理の作業をしなきゃいけなくて、溶接作業や設計図を書いたり、修理工の作業や知識が台本に出てきて、修理工で働く女の子って感じに違和感がないようにと思っていました。なので、近場の自動車修理工場を離れて見ていたり、岐阜のロケ地の近くの修理工場に行ったりして、日々近づくように参考にしていました」
――撮影で印象に残っていることはありますか?
「冬子が飛びたいって言っている山からの見る景色がすごく奇麗でした。でも滑り落ちそうなぐらい急で、霧が出て前を三歩先に行かれると見えないみたいな状態の撮影が怖かったり、ハンググライダーを押して坂を歩くってシーンが本当につらかったです。ハンググライダー重いし壊しちゃいけないしで、本当にヒヤヒヤしながら撮影をしました。でも、実際に飛んでいくのを見たら感動しました」
――今回、映画初主演を務める由紀さんはどんな方でしたか?
「優しく穏やかで、チャーミングでユーモアもあって、本当に魅力的な女性で憧れちゃいました。2人で話すシーンや一緒にいるシーンではよく話してくださり、よく笑ってくれるすてきな方だと思いました」
――では、由紀さんの孫役を演じるBOYS AND MENの小林豊さんと本田剛文さんはいかがでしたか?
「お二人ともすごく自然体でした。小林さんは誰とでも仲良く話し上手で気配りのできる方だなと思いました。それに対して、本田さんは落ち着いていて、すごく真面目で『ちゃんとしろよ』って感じのスタンスでした。そのバランスが面白くて、BOYS AND MENのメンバーの方とは今までも何度かご一緒させていただいたんですけど、全員が個性豊かで魅力的だと思いました。小林さんと本田さんのお二人は今回の役にぴったりだと思いました」
――柳さんが思う、夏芽の魅力を教えてください。
「お父さんの干渉が嫌で、自分で夢を見つけてお父さんと関わらないで生きるため、大人になるしかなかった女の子です。蒼太くん(小林)に出会って恋してみようかなと思ったけど、ふたを開けてみたらダメ男で激怒するんだけど、親友になってしまう。その裏にある弱さを出せない感じがけなげな半面、意志が強いところは私も見習いたいと思いました。あんなに大変な自動車修理工の仕事をやっていて、ボロボロになっても気にせず頑張る姿はすごく格好いいなと思います」
――夢に挑戦していくことをテーマにした映画ですが、今後チャレンジしたいことはありますか?
「映画に多方面で関わっていきたいなと思っています。映画ができるまでの、役者をやっていると見えない部分を勉強して知りたいと思っています。それによって感じることも変わってくるだろうし、そういった部分でも映画作りに参加していけたらなと思います」
――ありがとうございました!
撮影中のエピソードや現場のお話をしている時の柳さんはとても楽しげで、撮影がとても有意義な時間だったとことが伝わってきました。誰かのためにひたむきに頑張る格好いい夏芽の姿に私も心奪われそうになりました。一生懸命な夏芽の姿をぜひ劇場でご覧ください。
【プロフィール】
柳ゆり菜(やなぎ ゆりな)
1994年4月19日生まれ。2014年にデビューした後、多彩な演技力が評価され映画、ドラマへ数多く出演。主な出演作に「呪怨-ザ・ファイナル‐」(15年)、「彼岸島 デラックス」(16年)、「恋妻家宮本」「チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」(17年)、「純平、考え直せ」「ここは退屈迎えに来て」(18年)、「湘南純愛組!YOUNG GTO」(20年/Amazonプライム・ビデオ)、「無頼」(20年)などがある。2021年は本作のほかに「ゾッキ」が公開中、「プリテンダーズ」が公開予定。
【映画情報】
映画「ブルーヘブンを君に」
6月11日 全国公開
世界初の青いバラ「ブルーヘブン」の生みの親である、園芸家・鷺坂冬子(由紀さおり)。孫や家族に囲まれて暮らす冬子には、家族に言えない秘密があった。がんが再発し、ステージ4で余命半年と診断されたのだ。主治医の川越恵一(大和田獏)の叱咤(しった)激励を機に、冬子はある“やり残したこと”を思い出す。それは、ハンググライダーで空を飛ぶことだった。病気のことは内緒にしたまま、冬子は蒼太(小林豊)と正樹(本田剛文)の2人の孫と、その友人で溶接工の鈴木夏芽(柳ゆり菜)を巻き込み、不可能といわれた夢にチャレンジしていく…。
監督/秦建日子 脚本/秦建日子 小林昌
出演/由紀さおり 小林豊(BOYS AND MEN 柳ゆり菜 本田剛文(BOYS AND MEN) おかやまはじめ 岩橋道子 柊留美 鈴木信二 関口アナン 松嶋亮太 中田圭祐 小池里奈 田村侑久(BOYS AND MEN)(友情出演) 寺泉憲 大和田獏 寺脇康文
取材・文/S・A
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