「Anison Days」ゲスト・斉藤由貴があの名曲への思いを明かす！「『行ってらっしゃい』という気持ちでした」2021/04/23

　女優のみならず、多彩な顔を持つ斉藤由貴さんが、音楽プロデューサー・武部聡志さんとともに、森口博子さんと酒井ミキオさんがMCを務めるアニメソング番組「Anison Days（アニソンデイズ）」の4月30日放送回にゲスト出演。アニメ「めぞん一刻」の主題歌にもなったご自身のヒット曲「悲しみよこんにちは」と「さよならの夏～コクリコ坂から～」を熱唱します。そんな斉藤さんに、お話を伺いました。

――今回歌われた「悲しみよこんにちは」への思いを教えてください。

「デビューしてからしばらくは、ミディアムからスローテンポの曲が多かったんです。私自身、そんなにリズム感や音程を上手に取れる方ではなかったので、アップテンポな曲は食わず嫌いというか…怖い部分があって。『白い炎』も武部さんのアレンジは激しいロックテイストだったのですが、メロディーはシンプルで歌いやすい曲でした。『悲しみよこんにちは』はそういう意味では、私にとってはすごく難しくてハードルの高い曲だった記憶があります」

――「めぞん一刻」の主題歌になると聞いた時にどんな思いでしたか？

「おこがましいというか、ひどい話なのですが、実はその当時はアニメの主題歌になるということがすごく嫌で。自分の曲として歌ったものが、アニメの主題歌になると“アニメの曲”になってしまうというか…そういうふうに皆さんに覚えられてしまうので。私にとっては、“アニメの曲”ではなくてあくまで“私の曲”だったので、アニメの主題歌になると聞いた時に、少し悲しかったのを覚えています。私の曲がアニメに連れて行かれてしまうのだな…と」

――歌にアニメの映像がのったものをご覧になった当時の印象はいかがでしたか？

「やはり、『アニメに連れて行かれてしまった…』と思いました。アニメの家族になってしまったんだなと言いますか。実写のPVなどと違って、明らかにアニメの一部になってしまっていたので。『行ってらっしゃい』という気持ちでした」

――ちなみに「悲しみよこんにちは」を歌うにあたり、原作漫画はどれくらい読まれましたか？

「それが、レコーディングが終わった後に、この曲がアニメの主題歌になることが決まったんです。原作のある映像作品の主題歌を作ると分かっていたら、もちろん前もって読み込むと思います。曲をいただいて、レコーディングが終わって、『悲しみよこんにちは』っていい世界観だなあと思っていたら『めぞん一刻』の主題歌に…。もちろん高橋留美子さんの作品は大好きなんです。でも自分の曲が突然アニメの曲になると決まったので、その時はすごく混乱してしまいました」

――普段はアニメをご覧になりますか？

「子どもの頃は大好きでした。それが高じて漫画研究部に入ったくらいですから！　中学生の時の愛読書はアニメ雑誌の『アニメージュ』と『ジ・アニメ』だったので。お小遣いはたいて、買える時は2冊とも買っていたんですよ。それくらいアニメは大好きでした。最近は『鬼滅の刃』を見ました！　高校生の息子が全巻集めたのをきっかけに、試しに読んでみたらハマってしまって。アニメシリーズは3周くらい、映画は3回見ました。漫画も2周くらい読んでいるし。オーソドックスな展開がなじみがあって読みやすくて。何も持たない弱い男の子の成長物語、復讐譚、スーパー戦隊シリーズのように個性的なキャラクターたち…。そんな“お約束”が昔読んでいた漫画や見ていたアニメを何となくよみがえらせる感じがあって」

――思い出に残っているアニメやアニソンはありますか？

「『機動戦士ガンダム』ですかね…。シャアの大ファンなんです。私は一番最初のガンダムが好きですね。あとはその当時、さまざまなアニソンを歌われていた、ささきいさおさんの曲も思い出に残っていますね」

――もし次にアニメの主題歌を担当することになったら、どんなアニメの曲を歌ってみたいですか？

「昔、海外のアニメで『星の王子さま』の声を当てたことがあるんです。今の日本のものとは違った、独特の世界観の作品でした。今の日本のアニメって、シャープというかエッジが効いているというか…私はあまりそういう感じの人間ではないので、世界観についていけないなと思ってしまいます。ですから、『星の王子さま』みたいな、そういったちょっと独特な世界観の作品の歌とかを歌ってみたいですね」

――ありがとうございました！