「青天を衝け」で栄一の父を演じる小林薫、吉沢亮には「新世代の“気”を感じる」2021/04/09
大河ドラマ「青天を衝け」(NHK総合ほか)の第8回(4月4日放送)では、渋沢喜作(高良健吾)に剣術の勝負で負けはしたものの、尾高千代(橋本愛)と結婚することになった渋沢栄一(吉沢亮)。祝言当日、千代が渋沢家に来るのを待ちわびている栄一が、なんだかかわいく見えたのは気のせいでしょうか? 今回はそんな新婚の2人を温かいまなざしで見つめていた栄一の父・渋沢市郎右衛門を演じる小林薫さんから、コメントが届きました!
染料のもとになる藍玉づくりの名手と呼ばれた栄一の父・市郎右衛門の人物像を「栄一もそうですけど、実は市郎右衛門もかなり熱い人なんだなという気はしています。みんなが豊かになることが幸せなんだ、という考え方を語っているところがあって、そういった思いを持ち合わせた熱い人だと思います。市郎右衛門には厳しい一面も確かにあるのですが、一方ですごく愛情豊かというか、深いところで栄一のことをすごく愛しているのだと思います」と語る小林さん。
また、栄一に対する市郎右衛門の思いを推測し、「『お前にはお前の人生がある』と思っている節が市郎右衛門にはあります。当時は“家”を中心に物事が考えられていたと思いますし、そこからはみ出ようとするならば『百姓の分(ぶ)でとんでもないことだ』と止められる時代だったと思います。そういった時代に“攘夷の志士になる”と言う栄一を止めるのではなく、信頼して江戸や京都へ送り出しているの見ると、とても見事な人だと思います」とその懐の大きさを感じたよう。
さらに、栄一を江戸や京都に送り出したもう一つの要因として「栄一は時代がざわついているのを敏感に感じ取って旅立っていきますが、一方で市郎右衛門自身もどこか時代が大きく動きだしたのを感じ取ったように思います。栄一の思いに対して非常に理解があった人物だったのはもちろん、それだけではなく時代の機微みたいなものを感じていたような気がします」と市郎右衛門自身が肌で感じ取っていた部分もあるのではと分析します。
また、息子・栄一を演じる吉沢さんの印象について「見ていて、良い“気”が流れている方だと思います。『青天を衝け』で描かれるのは時代の転換期ですし、『この人が時代を変えていくんだ!』という、そういう“気”を持っている方ではないでしょうか。古い考え方に属していると、役柄と芝居が一致しないところがどこか出てくるものですが、一緒に演じていくうちに、吉沢さんからは不思議とそういった大きな時代の変わり目を演じる新世代の“気”を感じています。もちろん吉沢さんは多彩な演技力もお持ちですが、それだけではないパッと見た時の“勢い”や “雰囲気”を持ち合わせてるような印象を抱きました」と吉沢さんならではの“気”に心が動かされたようです。
厳しくも大きな愛情で栄一を見守る市郎右衛門。第9回(4月11日放送)では、栄一から「江戸に行きたい」と懇願されます。尊王攘夷の考えに傾倒しはじめた栄一を見て、市郎右衛門はどのような思いを抱いているのでしょうか。
【番組情報】
大河ドラマ「青天を衝け」
NHK総合 日曜 午後8:00~8:45ほか
NHK BSプレミアム・NHK BS4K 日曜 午後6:00~6:45
NHK担当 K・H
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