スカパラがニューアルバムを発売！コロナ禍での制作で意識したこととは？2021/03/03

　川上洋平、アイナ・ジ・エンド、長谷川白紙らとのコラボ曲などが収録された、約1年4カ月ぶりのスカパラのニューアルバムが完成。谷中敦と川上つよしがコロナ禍で制作された楽曲への思いを語る。

── コロナ禍での作品制作でしたが、影響はありましたか？

谷中　「2020年3月に『倒れないドミノ』がオンエアされ始めたんですが、すでにコロナの影響が出始めていて…。大切な人でも気軽に会えない状況でもあったので、人と人との“見えないつながり”を意識して歌詞を書きました。『ALMIGHTY～仮面の約束』や、『会いたいね｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡』も同じテーマでしたね」

川上　「30年間ずっと続けてきたライブが一気になくなってしまって…昨年の10月に大阪で有観客ライブを久々にやったんですけど、自分でもビックリするくらい感動したんですよ。今は目の前にお客さんがいて、演奏ができることのありがたみをひしひしと感じています」

── 本作には［Alexandros］の川上洋平さん、BiSHのアイナ・ジ・エンドさん、長谷川白紙さんと個性豊かなボーカリストが参加しています。

谷中　「洋平くんはちょうど喉の手術をした大変なタイミングだったんですけど、以前よりもさらなる成長を感じる素晴らしい歌唱でしたね。内面もすごく熱い心を持っていて大好きな男です。アイナちゃんに参加してもらった『JUMON』では、スカのアジテーションも表情豊かで感動しました」

川上　「スカパラとアイナちゃんは世界観が合うんじゃないかなと勝手に思っていたんですけど、まさにそのとおりでした」

── 長谷川白紙さんとの「会いたいね｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡」は大胆にエディットされたサウンドに驚きました。

川上　「これまでのコラボ史上、一番衝撃的な体験でしたね。最初に渡したシンプルなデモが白紙くんの手によって分解・再構築されて戻ってきたんですけど…聴いた時には震えました」

谷中　「驚いたのが、白紙くんは膨大なトラックに何の音を入れたのかを全部把握しているんですよ。その上でエンジニアさんに指示を出していたので、あらためてすごいなと」

── 最後に、お二人が個人的に考えている今後の展望について聞かせてください。

川上　「コロナ禍の中であらためて大切なことに気付かされた部分もたくさんあったので、今後はそれらを音楽に注入していきたいですね」

谷中　「僕は数字にとらわれずに生きていきたいかな。YouTubeやSNSでも最初にフォロワー数や再生回数を見ちゃうじゃないですか。そうやって数字が大きい方が面白いのかな、という見方をしてしまわないように、好きなものは好きという“思いの重さ”を推し量れる人間になっていきたいです」

【OUR『オールマイティー』MUSICIAN】

谷中　「昔よりも最近のミュージシャンはオールマイティーな人が多いように感じますが、誰か1人を選ぶなら…川上洋平を挙げさせてください。作詞作曲もできて演技もやるんだからすごい才能ですよ。［Alexandros］だと『風になって』が好きですね。ちょうどこの曲を作っている時期に歌詞の相談を受けていたりしたこともあって、どんどんこの曲が好きになりました」

川上　「1人挙げるのは難しいですが…星野源くんかな。彼は何でも1人でできてしまって、すごいですよね。去年話題になった『うちで踊ろう』も好きです」

【プロフィール】

東京スカパラダイスオーケストラ　
1989年にアルバム「東京スカパラダイスオーケストラ」（通称“黄色いアナログ”）でメジャーデビューした日本を代表する9人組スカバンド。メンバーによる作曲＆谷中敦による作詞で、ゲストボーカルを迎えるコラボ楽曲は毎回話題を呼んでいる。現在、「東京スカパラダイスオーケストラTOUR 2021『Together Again！』」を開催中。

谷中敦（やなかあつし）／B.sax　
1966年12月25日。東京生まれ。山羊座。A型。

川上つよし（かわかみつよし）／Ba　
1967年1月21日。東京生まれ。水瓶座。B型。