主演・佐藤寛太でおくるピリッとスパイシーな人間ドラマ! 東京ドラマアウォード受賞作「となりのマサラ」2021/02/19
NHK総合では、2月21日にNHK福岡ドラマ「となりのマサラ」を放送します。父の病気をきっかけに地元の福岡に帰省したが青年が、地域とネパール人コミュニティーの架け橋役をしている2人に助けられ、外国人に触れ合っていく中で、大きく価値観が変わり自分を見つめ直す心温まる物語です。
今回、ひと足先にドラマを視聴。その中での感想や見どころなどを紹介します。
本作の主人公・沢木達也(佐藤寛太)は駆け出しのカメラマン。父・英雄(光石研)の病気をきっかけに地元福岡に帰ってきますが、追い返されてしまいます。そのことにいら立つ達也は酔っぱらっていたところネパール人に囲まれて、あわや一触即発。そこを通りかかった祐一(野間口徹)と由衣(大原梓)に助けられます。そこから達也は、ネパール人を妻に持ちカレー店を営む祐一と、国際交流の活動に励む由衣の2人が地域の架け橋として活動するコミュニティーに巻き込まれていきます。
外国人と関わることが多い仕事をしており、家庭を顧みなかった父に嫉妬交じりの嫌悪感を抱き、外国人と距離を置こうとする達也でしたが、なぜか達也を気に入るジャナク(サントル・パリヤル)をはじめ、シャイでコワモテなボス・ガネス(アショク・サヒ)、ゴッドマザー的存在の在日コリアン・志乃(梶芽衣子)など、地域の外国人と触れ合ううちに、次第に距離が縮まっていきます。しかし、たくさんの出会いがある一方で、ある問題に直面し、日本で外国人と暮らす難しさに向き合うことに…。
物語で父にコンプレックスを抱き外国人と距離を取る達也が、外国人コミュニティーに巻き込まれ、触れ合い、少しずつ心を開きやがて自分を見つめ直す姿を見ていると、いろいろなことを考えさせられました。国籍の違いからくる文化や価値観の違いや偏見などを改めるため、怖がらず歩み寄り理解することの大切さを教えてくれました。
また、在日外国人の人数で日本トップクラスの都市・福岡だからこそ見えてくる、リアルな留学生の姿が描かれたドラマになっています。実際に福岡で暮らすネパール人も多数出演し、福岡とネパールがミックスされた色鮮やかで味わい深い様子が詳細に描写されています。何かと自粛で外出の制限がかかり、人との触れ合いが減った今だからこそ、人と人が触れ合う大切さを感じられ、自分の価値観を見つめ直せるチャンスだと思います。
外国人と生きる大変さと文化を受け入れ、共に生きていく大切さを教えてくれる心温まるストーリーになっている本作。文化がスパイスのように混ざりあい、味わいを深めていくカレーのミックススパイス・マサラのような味わい深い社会が感じられる作品になっています。NHK福岡ドラマ「となりのマサラ」をぜひご覧ください。
【番組情報】
NHK福岡ドラマ「となりのマサラ」
NHK総合
2月21日 午後3:05~4:17
NHK担当 S・A
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