中川大志&山田裕貴のコンビ“うっちゃんなっちゃん”!「夜の連続テレビ小説 うっちゃん」で “相方”になって感じたこととは?2021/02/10
昨年末に「LIFE!~人生に捧げるコント~」(NHK総合)内で放送された“朝ドラ風”オムニバスコメディードラマ「夜の連続テレビ小説 うっちゃん」の第2回が2月11日に放送されます! 内村光良さんの半生をモチーフにしたフィクションドラマで、第1回(12月22日放送)では、内村さんの故郷である熊本・人吉を舞台に幼少期の初恋やお笑いを目指すきっかけなどが描かれました。
第2回では、1990年代初頭のコントバラエティー全盛期に売れっ子芸人となり、数々の人気コントキャラクターを次々と生み出していた青年期のエピソードが登場。若かりし頃の内村さんと南原清隆さんの2人を演じるのは中川大志さんと山田裕貴さん。うっちゃんこと内原てるお役の中川さん、そして相方のなっちゃんこと南村清太役を演じる山田さんから、演じることへの思いや撮影エピソードなどを伺いました!
――フィクションドラマではありますが、内村さんと南原さんがモチーフとなった人物を演じることになった時の気持ちを教えてください。
山田 「僕は本当にお笑いが大好きなんです。バラエティー番組ばかり録画していて…(笑)。どんなつらい時もお笑い番組やバラエティー番組を見ると、笑わせてもらえるので、小さい頃からずっと好きだったし、芸人さんをリスペクトしているんです。自分は『笑う犬の冒険』(フジテレビ系)や『ウンナン極限ネタバトル! ザ・イロモネア 笑わせたら100万円』(TBS系)などを見て育ってきているから、非常に光栄です。かなり色付けはされていると思うんですけれども、若い頃のウッチャンナンチャンさんに触れて、あらためてすごい方を演じさせていただいているんだなという、うれしさがありました。そして、大志とやれるという楽しさもすごくありました。安心感と信頼もあって…。セッションが楽しかったです」
中川 「最初に内村さんの半生を1話15分の朝ドラみたいな形で描いてドラマにするという話を聞いた時は、どんなものになるんだろうと。内村さんが20代の約30年前…自分が生まれる前のウッチャンナンチャンさんをやらせてもらうということで、今回映像をたくさん見ました。今まで見たことがなかった伝説的な作品を見て、あらためてリスペクトが大きくなったというか…。これまでも『LIFE!』で一緒に仕事をさせてもらってきたけど、さらに『俺はすごい人と仕事をさせてもらってるんだな』『とんでもない人とやってたんだな』と思いますし、『もしかしたら“LIFE!”のあのコントは、こういうところからルーツが来てるのかな』など、役を作っていく中で内村さんのルーツをたくさん感じられる貴重な時間でした。ただ、その分、知っていけば知っていくほどプレッシャーが大きくなっていって…。『LIFE!』でご一緒させていただいたことの集大成とまでは言わないにしても、内村さんと一緒にやってきたことを出せるようにしないといけない役割かなと感じています」
――お二人が演じた“うっちゃんなっちゃん”はコンビですが、お互い“相方”としてやってみてどうでしたか?
山田 「大志がすごく集中しているので、いい意味でしゃべりかけづらくなるんですよ。だから、芸人さんがテレビのネタを1本撮る時の空気感…口数多くしゃべっているわけでもない、あの感じをちょっと味わえた感じがします」
中川 「ネタ前の緊張感ね」
山田 「そう。それがすごくいいヒリヒリ感というか。もしかしたら芸人さんはこういう感覚なのかなと。僕は大志が14歳のころからドラマで共演して、『なつぞら』(NHK総合ほか)や、いろんな映画で一緒になったりしているので、普段の大志を知っているつもりだったけど、新たな大志の一面を見れた気がして…」
中川 「あははは(笑)」
山田 「それは『LIFE!』に携わっている大志だからなのか、いつもとはまた違った緊張感を持った大志がそこにいて…。それもまた面白かったし、大志じゃなかったらと思うと怖いなと(笑)。これがコンビ間の強みなんですかね。大志は8歳下ですけど、すごく頼りがいがあるんです。年とか関係なく、頼れる、甘えられる…。僕がうまくリアクションできなかったとしても、大志だったら何とかしてくれるかもという安心感がすごく居心地がよかったですね。大志だからできた、居させてもらったんだろうなという感覚です」
――最上級の賛辞ですね!
山田 「今、何回“大志”って言ってたかな?」
中川 「あははは。ほんとだよ(笑)」
山田 「でも本当に思った!」
――では、中川さんは山田さんとのコンビについてはいかがでしたか?
中川 「そうですね。まず、ひげの濃さの部分が大丈夫かなって(笑)」
山田 「いやいや。誰がおじさんじゃ!(笑)」
中川 「年齢の差の部分が大丈夫かなって…それは冗談ですけど(笑)。本当に不安な要素があると、本番前に信頼して飛び込めない。“ゾーン”に入れなくて守りに入っちゃうというか…。不安なことがいっぱいあればあるほど、本番前にいろいろ確認したくなるんですけど、それがなくて。お互いを信じて、本番の1発にかけられるというのは…。それはすごく緊張感のある瞬間で…。言いたいことがあったのに忘れちゃった。なんだっけ?(笑)」
山田 「大事なこと忘れるなよ~」
中川 「すごく言いたいことがあったのに~」
山田 「絶対大事なことだろ、それ」
中川 「(思い出して)あ、そう! 役者はケンカのシーンの撮影前にお互い距離をとるということを当たり前にやるんだけど、お笑いを作る中でも舞台裏の緊張感というか、距離感があることが新鮮でした。笑いを生み出すということへの体力と重さと緊張感を感じられたし、バディへの信頼もすごく感じましたね。ただ、僕と裕貴くんでさえ、こういうことを感じられているので、長年芸人さんたちはずっと連れ添っているわけじゃない?」
山田 「そうだね」
中川 「そこの部分は計り知れないものがあるんだろうなって思ってやってました」
――芸歴の長い芸人さんたちは、普段あまり話していないですもんね。
中川 「そう。その距離感もすごく話し合って。『うっちゃんなっちゃん』として取材を受けるシーンがあるんですけど、ああいうところ一つにしても僕らが見ている今の内村さんと、当時20代の内村さんはたぶん違うと思うんです。抱えているプレッシャーもそうだし、芸能界も今とは違う感じの世界だっただろうし…。ベタベタするのは違うし、言葉を交わさずとも、もうお互い分かっているというか…。そういう部分もすごく意識しました」
――お二人は作中でコントキャラを演じるにあたり、過去のウッチャンナンチャンの映像を見たそうですが、印象に残っているものはありますか?
山田 「内村さんが動ける方だというのは知っていましたが、本当にジャッキー・チェンみたいなコント…あれに度肝抜かれました(笑)。お笑い作品だと分かっているんですけど、それ以上のクオリティーというか、アクションスターの人なのかな? みたいな。それがびっくりしすぎて…」
――完全コピーに近いですもんね。
山田 「すごかったですね」
中川 「ウッチー・チェンでしょ?」
山田 「うん。そうそう」
中川 「すごいよね」
山田 「僕はアクションものを多くやらせてもらっていて難しさが分かるので、こんなに動けるんだっていう…。それと、南原さんの『南原バンバンバン』は、親が口ずさんでいたことがあったので、聞いたことがあったんですが、今回、初めて映像で見ました。僕の世代は、内村さんが前に出て、南原さんがフォローに回っているというイメージだったので、南原さんが前に出てやっている感じがすごく新鮮で。特に今の若い子は『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)に出ているイメージだと思うんです。今MCの位置にいらっしゃる方は、昔、前に出て全身全霊で笑わせているプレーヤーだった。もちろん今もプレーヤーなんですけど、その方たちが今、司会をされているんだなと思うと歴史を感じましたね。役者がセリフの少ない端役を経て、主役をやらせてもらえるようになるのと通ずるものがあります。続けられることと続けることはすごく大事で、あらためて自分の仕事も頑張ろうと。夢を持たせてもらいました」
中川 「僕は『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!』(フジテレビ系)をたくさん見たんですけど、今回の“うっちゃん”でオマージュさせていただいているのは、刑事シリーズで…」
山田 「ふふふ」
中川 「昔から構成会議に参加して、自分で台本を書かれてキャラクターを生み出している。僕が初めて『LIFE!』でご一緒した時からずっと変わらないのは、発想力なんですよね。生み出す力というか…。とにかく毎週いろんなキャラクターを生み出して、『この角度があったか』という、自分じゃたどり着けない、発想が生まれないところから内村さんのキャラクターが生まれているんです。生み出す苦労はとてつもないものだったろうし、プレッシャーもあっただろうし…。“うっちゃん”の第2回では、キャラクターを作り上げる苦悩みたいなものも描かれているんですけど、そこは本当に感動しましたね」
――ありがとうございました!
インタビュー中、楽しい掛け合いを見せてくれて息もぴったりの中川さんと山田さんはどんなコンビとして登場するのでしょうか。また、ドラマの中で伝説的なコントキャラを思い出させる「肥後もっこすん」や「虫乃息蔵」を演じるにあたり、内村さんからキャラクターの動きを細かくアドバイスされていた中川さん。記者はその様子をモニター越しに拝見していたのですが、最初“内村さんかな?”と思ったくらい、声も動きも激似でした。2人のコンビネーションとコントキャラは必見です!
【番組情報】
LIFE!~人生に捧げるコント~
NHK総合
2月11日 午後9:30~10・20
NHK担当 K・H
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