髙橋大輔選手コーディネート「SKYCOURT D-iberte ASAKUSA」物件発表会・質疑応答&囲み取材をリポート!【後編】2019/01/18
2019年1月12日に都内で行われた、髙橋大輔選手コーディネートによるマンション「SKYCOURT D-iberte ASAKUSA」の物件発表会。リポート後半では、会見後に行われた質疑応答と、早くも来シーズンの構想も飛び出した囲み取材の模様をお届けします。
── マンションコーディネートの経験は、今後の競技生活に生かせそうですか?
髙橋 「どんなことも1人ではできないなと感じましたし、人それぞれいいと思うものが違う、ということもこのプロジェクトを通して感じました。そして、スケートもすごく似ているな、と。自分自身がいいものを表現したいと思っていても、受け取る側と違ったりもするところがあり、そういった中で色々な人の意見を聞いて、自分を押し出したり、押し出さないようにしたり…、そういう経験もできたと思います。スケートに生かせるかどうかは分かりませんが、マンションを見ると『これはどういうふうにやってるのかな?』と、今までとは違う見方で街を見られるようになりました」
── もし次にマンションをコーディネートするなら、どんなマンションにしたいですか?
髙橋 「“お話があれば”ですが、今回は少し和風なイメージでしたので、ヨーロッパ風というか、アンティーク風というか、女性にもっと食い込んだようなものなどに、ちょっとチャレンジしてみたいです」
── 衣装作りでも、色やデザイン、素材にこだわっていると思います。マンションコーディネートに携わってみてどう感じましたか?
髙橋 「色の組み合わせだったり、色は合うけれど素材は合わない…など(を考えたり)、そういうところが(衣装作りと)すごく似ているなと思います。(スケートの)衣装に関しては、僕はスタイリッシュに少しでもスタイルがよく見えるようにいつも考えています。昔はすごく派手にしていましたが、今は自分のスケーティングが生きるような衣装にしたいと思い、衣装自体は派手にしないようにして、自分の動きと衣装のちょうどいいところを探しています。そういったところは、このプロジェクトと似ているなと感じました。(マンションコーディネートで)“選びたいもの”と“選べるもの”が違った中でどう作っていくのか、ということを経験し、これからスケートをやっていく上でもセルフプロデュースしていかなければならないな、と感じています。純粋に現役(選手)だけをやっていくだけではなく、これからの人生としてセルフプロデュースしていかなきゃいけないな、と。疑似体験ではありませんが、やりくりしてステキなものを作り出していく、ということを経験させていただけたので、いい経験ができたと思います」
── 今は不動産投資をする女性が増えていますが、投資をする女性に対してどんなイメージをお持ちになっていますか? またどんな女性にこのマンションのオーナーになってほしいですか?
髙橋 「僕はあまり社会を知らないというか、スケートしかしてこなかったので、(投資をする女性のことを)“これからを見ているな”と感心しますし、そういうしっかりした女性が近くにいればステキだな、守ってくれるかな(笑)、と。センスのあるおしゃれな人に気に入ってもらえるとうれしいです」
そして、囲み取材では来シーズンの4回転ジャンプ構成の話も飛び出しました。
── 19年はどんな1年にしたいですか?
髙橋 「実はあまり考えてなくて、全日本が大きな目標だったので…(笑)。年が明けて、『では次は何を頑張って行こうかな』と考えています。ただ現役を辞めるつもりはなく、いつどこでも呼ばれた時には最高のパフォーマンスができるように常に(準備)しておきたいです。もうスケートできない、となるぐらいまで全力で滑り切りたいと思っています」
── 新たな目標は見えてきましたか?
髙橋 「今のところ何もなければそのまま現役続行で、(来シーズンの)全日本に向けて頑張っていく、ということになると思います」
── セルフプロデュースという意味で、これからの自分をどう変えていきたいと考えていますか?
髙橋 「スケートに関しては、4回転トウループが跳べたので、4回転サルコウを成功できるようになればうれしいな、と思います。プライベートに関してはすごく充実していますので、このまま充実した生活を19年もおくりたいです。マンションもいい評価がもらえたらいいですね」
── マンションコーディネートという新しい挑戦を、どのように捉えていますか?
髙橋 「これまでも色々な仕事をさせていただいて、(それが)自分の人生において生きているな、と思います。また普通に生活をしていても知らないことがたくさんあるんだ、ということを感じることができました。自分自身、いつまでも現役を続けることはできないですし、“(スケートを)滑らないで人生を歩んでいく”ということも考えながら行動していかなければいけない。知らないことをどんどん知っていくことが、まずは必要かな、と思いました。その中から自分自身がやりたいものを見つけ出したり、やりたいと思っていたものにプラスできるかもしれない、どこにチャンスが出てくるか分からない、とあらためて感じています。スケートはもちろんメインで頑張っていきますけど、それ以外の仕事もできたらやっていきたいです」
── ゼロからプロジェクトに携わってみていかがでしたか? また、この経験を生かして自分でプログラムを作るという可能性はありますか?
髙橋 「元々ゼロから何かを作るのが得意ではありませんし、“一歩踏み出す”ということが得意ではないタイプではあります。でも、こういったこと(マンションコーディネート)をやらせていただいた時に、こんなにアイデアが出てくるんだと、自分で少しびっくりした部分があります。スケートに関しては、『振り付けのセンスがない』ということは以前1回挑戦して感じている部分で…(苦笑)。振り付けよりも、(後進への)指導や環境作りだったり…、どういう形かはまだ決めてはいませんが、大きな夢を含めて指導の方が自分に向いているかな、興味があるかな、ということは昔以上に感じています」
── 来シーズンの理想のジャンプ構成の予定を教えてください。
髙橋 「ショートで4回転を入れたいな、と思いました。全日本(選手権)でショートはきっちり決められた(=上位につけた)んですけど、もしほかの選手がきっちり決めてきたら、どこに(どの順位に)入っていたか分かりませんので…。フリーで(4回転を)2本というのはさすがにぜいたくかなと思いますので、ショート・フリーともに1本ずつ決められるくらいの構成にできたらいいな、と思います。今回(全日本選手権)の公式練習で4回転を跳べたことがすごくうれしかったので、公式練習で4回転サルコウが跳べれば最高かなと思います」
── 来シーズン、全日本選手権を目指す中で、グランプリシリーズへの出場も視野に入れていますか?
髙橋 「海外試合というのは、あまり考えていなかったですね。近畿ブロック大会からまたやろうかなと思っています。B級大会(チャレンジシリーズ)は…もしも行けて、自分も行きたい、と思ったらやってみたい(出場してみたい)と思います。グランプリ(シリーズ)に関しては、全く頭にありませんでした」
── マンションが完成したことと、4回転ジャンプを成功させたこと、どちらがうれしいですか?
髙橋 「今の段階では、マンションの評価をいただいていないので、4回転の方がうれしいです。ただ、(マンションの)購入者さまからいい評価が得られたら、4回転ジャンプよりうれしいかもしれません(笑)」
囲み取材の後には、トークショーも開催。試合での凛々しい表情とは異なる照れたような笑顔で登場した髙橋選手は、当選率約10倍の中から選ばれた400人のファンから大きな拍手で迎えられました。丁寧にファンに物件を紹介している途中には、隅田川の「花火(大会)」を「花見」のアクセントで言い間違えて照れてしまう一場面も…。始終和やかに進んだトークショーの最後は、座席からの写真撮影で大いに盛り上がりました。
現役復帰という大きな挑戦をし、大きな感動を与えてくれた髙橋選手。来シーズンも新たな夢に向かって走り続ける髙橋選手を応援しましょう!
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