「おちょやん」菊は、なぜいつもイライラしているの? いしのようこが役柄を解説!2021/01/31
連続テレビ小説「おちょやん」(NHK総合ほか)第8週(1月25~29日放送)のラストで、竹井千代(杉咲花)は京都の鶴亀撮影所を離れることになりました。ところで千代は、撮影所の守衛・守屋(渋谷天外)から、差出人不明の花束を受け取っていましたが、誰が贈ったのか分からないまま終わってしまいましたね。ちょっぴりモヤモヤが残りますが、この謎はいつか明かされるのでしょうか。
さて、新しい物語が始まる第9週(2月1~5日放送)で、4年ぶりに千代が大阪・道頓堀に戻ってきます! 千代にとって母のような存在でもある岡田シズ(篠原涼子)をはじめ、芝居茶屋「岡安」の面々や、懐かしい愉快な人々も再登場。
今回は「岡安」のライバル、芝居茶屋「福富」のおかみ・富川菊を演じるいしのようこさんを紹介します。
いしのさんは台本を読んだ時、全体的に明るい印象を受けたそうで「シリアスな出来事も起きますが、深刻なシーンでも重く描かれていなくて、からっと展開していきます。物事が起きる現象と受ける印象に少し距離があるように思えるのは、朝から深刻なシーンが続くとしんどくなるからでしょうね。食事をしながらでも、朝の支度をしながらでもストーリーを追っていきやすい作品です」と“朝ドラ”らしさをアピールします。
また、芝居が題材のドラマということで、大阪松竹座の話題に。大正時代に誕生した劇場で、ヨーロッパの建築様式としても有名ですよね。この劇場に立ったことがあるいしのさんは「道頓堀が舞台というのも感慨深いです。去年、大阪松竹座で舞台をやらせていただいたんです。いつも楽屋口から入っていて、最初は気付きませんでしたが、表側に回った時、“なんて雰囲気のある劇場なんだろう”と見ほれました。そこは昔、映画館だったとお聞きしました。ミナミの繁華街の中でも、ひときわ目立つ堂々とした建築の劇場で、すごくすてきです。オファーをいただいた時、真っ先にその劇場が思い浮かびました」と懐古。
菊といえば、いつも怒っているイメージが強いですが、いしのさんご自身も「菊はいつもイライラしていますよね(笑)」と明るく答え、「なぜか旦那の福松(岡嶋秀昭)は商売に身が入らず、息子の福助(井上拓哉)も商売に対して興味がなく、家族一丸となっていません。自分の思いが家族みんなと共有できていないので、その温度差に対していつもいらついています」と菊の心情を明かします。
「福富」は老舗の芝居茶屋で、のれん分けをしたのが「岡安」ということもあり「当然、本家のプライドがあります。セリフにも『本家より身代大きくするやなんて、道理が通りまへん! あんたらも岡安だけには負けたら、あきまへんで!』とあるように、本家より大きい岡安に対する嫉妬が、イライラをさらに底上げしていますね(笑)。ライバル店のお茶子さんだった千代ちゃんに対しても、やはり“ムッ”としています。シズさんが窮地に陥った時は、ライバルのピンチにほくそ笑んで機嫌が良くなりましたよね。とても分かりやすい性格で、台本を読んでいて思わず笑ってしまうほどでした。でも、これだけ思っていることを隠さずに、その時の感情でぽんと言えるのは、精神衛生上、いいことですよね。何も抱えず、フラストレーションも溜めず生きていけるのが、うらやましくもあります。受け止める周りの人は大変でしょうが、かわいらしい人なのかもしれませんね」と新たな一面も紹介。
最後に「道頓堀で芝居茶屋の商売をしている菊は、この地に根付いて生きているプライドがあります。登場するたびに怒っていますが、本人は至って真面目に怒っているんです(笑)。今まであまり演じたことのない役柄ですが、『また怒ってるの?』と視聴者の皆さんにもくすっと笑ってもらいたいですし、広い心で受け止めていただけたら、うれしいです」と呼び掛けました。
第9週あらすじ(2月1日~5日放送)
時は昭和3年。千代(杉咲)は、京都の鶴亀撮影所を離れ、新しい喜劇の一座に参加するため、大阪・道頓堀に戻ってきます。そこには、天海天海一座だった面々や歌舞伎、歌劇団など、さまざまなジャンルの役者が集結。座長に指名されたのは天海一平(成田凌)でしたが、実力者の須賀廼家千之助(星田英利)が参加しないことが分かると、座員たちは次々と辞めていき…。
【番組情報】
連続テレビ小説「おちょやん」
NHK総合 月~土曜 午前8:00~8:15ほか
NHK BSプレミアム・BS4K 月~土曜 午前7:30~7:45ほか
※土曜は一週間の振り返り。
NHK担当 M・I
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