岸井ゆきの演じる早苗が秋田の村で新たな一歩を踏み出す!! 「金色の海」が広がる大地で見つけた居場所とは!?2021/01/15
NHK BSプレミアムでは、1月16日に秋田発地域ドラマ「金色の海」を放送します。社会に挫折した女性が義理の家族や個性豊かなバンドのメンバーと交流するうちに、自らの生き方を見つめ、新たな一歩を踏み出す姿を描く、女性の葛藤する姿とともに村の開拓の歴史と美しい田園風景を届ける心温まる物語です。
今回は一足先にドラマを視聴。その中に感じた本編の見どころなどを紹介します。
本作の主人公・橋田早苗(岸井ゆきの)は東京の広告代理店で働いていたが、心身の疲労から大切なプレゼンをすっぽかしてしまう。挫折感に打ちのめされる中、夫・真治(上川周作)の実家がある秋田県大潟村に引っ越すことに。ところが、前職の出版業界に未練があった真治は早苗を置いて東京に戻ってしまう。いきなり始まった早苗と義両親と祖母の奇妙な共同生活。
そんな中、偶然会った青年・八木祐也(川口覚)に誘われて、村で50年続くバンド「ハチロウボーイズ」の練習を見学、半ば強制的に入団させられてしまう。戸惑いながらも練習に参加するうちに、“自分の居場所”ができたと感じ始める早苗だったが、自分のわがままに付き合わすことに罪悪感があった真治に離婚を告げられるのだった――。
物語の中で都会に挫折感を味わった早苗が、夫とのすれ違いなどいろいろなものに葛藤しながら、多種多様な考え方を持つ人たちと触れ合い、立場の違いを超えた仲間とバンド活動をしていくことで、自分の“信念”を発見していく姿を見ていると、いろいろなことを考えさせられました。生きていくことの難しさや人と向き合っていく大切さなど、大変な世の中だからこそ自分の生き方を見つめ直す大切さを教えてくれました。
また、地域密着型で撮られたドラマだからこそ見られる、美しい風景も魅力の一つ。タイトルに「金色の海」とあるように、果てしなく広がる色づいた稲穂は、圧巻の一言です。他にも舞台になっているクルミの木に作られたやぐらや、大潟村の写真資料がたくさん飾られた博物館のような居酒屋など、まるで観光している気分を味わえるような場所もたくさん映ります。地域に大切にされている神社や、地元の伝承に出てくる龍が作中に多く描かれていたりと、地域に密着しようとする制作スタッフの気持ちも存分に伝わってきます。特に夕日と海の美しさには、感動してしまいました。外出自粛が騒がれる中、ストーリーと一緒に奇麗な風景を味わえるのも楽しみの一つでした。
社会で生きる大変さと家族との葛藤。誰もが感じる悩みに向き合いながら、新しい土地で居場所を見つける前向きさを、美しい田園風景とともに届ける心温まる本作。撮影の裏では地元住民の方の協力もたくさんあり、至る所に地元を大切にする心も感じられる作品になっています。秋田発地域ドラマ「金色の海」をぜひご覧ください。
【番組情報】
秋田発地域ドラマ「金色の海」
NHK BSプレミアム
1月16日 午後10:30~11:30
NHK担当/S・A
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