「新春ドラマスペシャル　人生最高の贈りもの」主演・石原さとみに迫る！「『この程度でいいや！』と思い、手を抜いたときの方がストレス」2021/01/04

　今夜（1月4日午後8：00）放送の石原さとみさん主演の「新春ドラマスペシャル　人生最高の贈りもの」（テレビ東京系）。脚本は「姉ちゃんの恋人」（フジテレビ系）、「ちゅらさん」「ひよっこ」（ともにNHK総合）など数々のヒット作品を手掛けた岡田惠和さん。今回、石原さんと岡田さんが初タッグを組み、“家族の絆”や“人としてあるべき姿”を切なくも温かく描く、愛と感動のヒューマンドラマを届けます。

　石原さんが演じるのは、余命わずかなことを隠し、父・笹井亮介（寺尾聰）のもとへ里帰りする主人公・田渕ゆり子。そんな自分の運命を明るく前向きに進もうとする主人公を演じる石原さんに、ドラマの見どころはもちろん、仕事への取り組み方などたっぷりお伺いしました！

――初めて岡田脚本の作品に出演された感想を教えてください。

「元々、岡田さんのファンでもあり、いつかは岡田さんの作品に出たいなと思っていました。本作の台本をワクワクしながら最後まで読ませていただいたのですが、最初のト書きから一瞬にして想像力をかき立てられましたね。また、セリフとセリフの間に“………”がとても多い作品でもあるので、その行間だけで想像させてくれる、考えさせてくれる台本だなと」

――そんな岡田さんが書かれた本作で、自分の運命を明るく前向きに進もうとする主人公・田渕ゆり子を演じられていかがでしたか？

「ゆり子は意志が強い子だなと思いました。余命を告げられたことを隠し、最後は父親と過ごすことを決めて、ちゃんとやり遂げる行動力とか。ただ、思わぬ余命宣告が、さらにゆり子を強くさせたのだと思うけど…。私なら、きっと言葉にして伝えたり、甘えたり、助けを求めたりする気がします。普段の生活の中で近況も事実も感情も、すべて言葉にして伝えているから」

――お話をお伺いしていると、ゆり子と石原さん自身の考え方は、また違うのかなと感じるのですが、その点はいかがでしょうか？

「きっと、ゆり子の中では真実を伏せた上で、父親と時間を共にすることへの愛情や尊さを感じたくて実家に帰ったのだと思います。それが彼女なりの幸せのつかみ方なのかなと。もちろん、一緒の空間を誰かと共有することへのありがたさやうれしさ、幸せは私自身も知っていることなので、その点はやりやすかったです」

――本作を通して、人それぞれの幸せのつかみ方や見つけ方をあらためて考えるきっかけになりそうですね。ちなみに、今回、夫役・繫行を演じられた向井理さんの印象を教えてください。

「今回初共演だったけれど、初めてとは思えないぐらいたくさんお話をさせていただきました。たわいもない、浅くもない会話を…。とにかく紳士で面白くて、気さくでナチュラルな方でした。撮影の合間にお互い黙っていても居心地がいいし、良い空気を作ってくださり、ありがたかったです。ただ、お芝居中の関係性や役柄が助けてくれたのかもしれないけれど（笑）」

――向井さんと作られた2人の空気感を本作で堪能できるのは楽しみです！　これまでお話をお伺いしてきて、そして、今までの活動を拝見させていただき、石原さんはしっかりと自分の意志を持ち、自分自身に厳しい方なのかなという印象を受けました。そういった姿勢へのモチベーションは、どういった部分から来るのでしょうか？

「たぶん、手を抜いたときの方がストレスに感じているのだと思います。『この程度でいいや！』と思い行動したときの後悔は、今まで相当ありました。経験上、一生懸命に何かに取り組んでいく中で、求めていないものを手にしたときほど価値があると感じることが多かったので。いろんな人とコミュニケーションを取るとか、台本をいつもよりも読むとか、時には直感を信じてみるとか…。もちろん、そのために自分なりの努力をする必要があるけれど」

――貴重なお話ありがとうございました！　では最後に、あらためて視聴者の皆さまへメッセージをお願いします。

「温かい空気が流れている現場で撮影していくことができ、とても幸せでした。そういった雰囲気がこの作品にもつながっているのではないかなと。物事を共感する幸せが家族の当たり前なのかもしれないけれど、作品に込められた穏やかさや温かさ、優しさ、日常の尊さみたいなものが伝わっていただければ、うれしいです」

――ありがとうございました！

【プロフィール】

石原さとみ（いしはらさとみ）
1986年12月24日、東京都生まれ。やぎ座。A型。主な出演作にドラマ「地味にスゴイ！校閲ガール・河野悦子」「高嶺の花」（ともに日本テレビ系）、「アンナチュラル」（TBSテレビ系）、「5→9～私に恋したお坊さん～」「アンサング・シンデレラ　病院薬剤師の処方箋」（ともにフジテレビ系）など。