「恋する母たち」磯山晶プロデューサーにインタビュー!「いろいろな人生があっていいじゃない!という思いが伝わればいいな」2020/12/11
TBS系で放送中の金曜ドラマ「恋する母たち」。“恋愛マンガのカリスマ”・柴門ふみさんと、若年性アルツハイマー病に侵されたヒロインと小説家の恋愛を描いた、2018年放送の金曜ドラマ「大恋愛〜僕を忘れる君と」(TBS系)をオリジナル脚本でヒットさせたことが記憶に新しい“恋愛ドラマの名手”・大石静さんの2人がタッグを組んでおくる極上のラブストーリーです。
今回は最終回を目前に磯山晶プロデューサーにインタビュー。これまで「池袋ウエストゲートパーク」や「逃げるは恥だが役に立つ」(共にTBS系)など数多くの大ヒットドラマを手掛けてきた彼女が今作に込めた思いや、見どころを語っていただきました。
――3人の悩める母たちに共感の声が集まっている“恋母”ですが、そんな母たちを演じる木村佳乃さん、吉田羊さん、仲里依紗さんの魅力を教えていただきたいです。
「木村さんは、ご自身も40代になられて新たな魅力が加わっていますし、女優だけでなく母としても素晴らしい時期を迎えていると思うので、視聴者の皆さまに共感されやすいのではないかなと思い主役をオファーしました。ご本人は明るくて元気な方なんですが、お芝居に入ると悩みを抱える女性の気持ちの揺らぎを上手に表現してくださっています。いろいろなことにも積極的に挑戦してくれますし、現場のムードメーカー。本当に素晴らしい座長です」
「吉田さんは、今まで隙がないクールな役が多い印象でした。今回演じていただいている(林)優子は、動物的なうえに脇が甘くて抜けているところが結構あって、そこが魅力的です。そういう部分で新しい吉田さんの魅力を出してもらえたらなと。“本人には自覚なく、周りから尊敬されている”というのが理想的な上司像だと思っているのですが、吉田さんだったらそういう一面と、年下男子にグイグイ来られて戸惑うという大人女子の妄想を絶妙に体現してくれそうだなと思いました。吉田さんはお芝居の間が抜群ですし、赤坂剛(磯村勇斗)との真剣恋愛に悩む切なさも巧みに表現してくれています」
「母役の中で、(蒲原)まりが一番キャスティングが難しかったです。子持ちで経済的には恵まれているけど、実は精神的に虐げられている。でも天真らんまんな人という役なので、すごく難しいと思います。最初の段階から仲さんのお名前が挙がっていたのですが、ご本人の年齢を鑑みて、16歳の息子を持つ役をオファーするのは非常にためらいました。でも相談してみたら『全然いいですよ!』というお返事で(笑)。そういうどっしり構えている部分も格好いいなと思いましたし、実際に子育てをされているたくましさも感じています」
――女性3人が集まり楽しそうな現場だなと思っているのですが、どんな雰囲気なのでしょうか?
「木村さんのおかげで現場はとても明るいです。撮影中に仲さんが誕生日を迎えたので、木村さんや吉田さんからプレゼントをもらって喜んでいる場面もありましたね!」
――本当に和気あいあいとした現場なんですね! 今作には母役3人以外にも多くの魅力的なキャラクターが出てくるので、必然的に俳優さんの数が多くなっていると思います。その中でも真っ先にキャラクターのイメージができたのはどなたですか?
「今昔亭丸太郎を演じてくださっている阿部サダヲさんです。阿部さんがNGだったら、この企画自体無理だなと思っていました…」
――磯山Pにそこまで言わせる彼の魅力はずばりどこでしょうか?
「色っぽさです。舞台を見に行くと、なんて色っぽいんだろうって思うことが多いのですが、テレビドラマでそういうふうに思ったことがほとんどなかったんです。だから、今作みたいな役であればテレビでも彼の色気が大放出されるのではないかと。阿部さんのことは『池袋ウエストゲートパーク』(TBS系)の頃、彼が30代の時から知っていますが、50歳の今が一番格好いいなと思っていて、それがお茶の間に伝わればいいなと思っています。『大恋愛〜』の時、ムロツヨシさんが『格好いい!』と言われる反響を聞いて、制作側として非常にうれしかったのですが、今回は絶対にもっとすごいことになる!と企んでいました(笑)。だから最近“丸太郎沼”みたいな記事を見て、非常に喜んでいます。もちろん、小泉(孝太郎)さんも、磯村さんも格好いいですし、視聴者の皆さまが三者三様の色っぽさにハマってくれたらうれしいです!」
――杏(木村)たち3人の息子役である大介役・奥平大兼さん、繁秋役・宮世琉弥さん、研役・藤原大祐さんが発表された時も大きな話題となりましたよね。超新星俳優の大抜てきとなりましたが、決め手はなんだったのでしょうか。
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