「NHK杯2020」でアイスダンスの村元哉中&髙橋大輔組がデビュー!「新しい風を起こすダンスチームになれる」2020/12/02
11月27~29日に大阪・東和薬品RACTABドームで開催された「NHK杯2020」。シングルからアイスダンスへ転向した髙橋大輔選手が、村元哉中選手とのカップルでデビュー戦に出場し、大きな注目を集めました。
アメリカを拠点に、トレーニングを重ねてきた村元選手と髙橋選手。11月27日のリズムダンスでは、エネルギッシュで楽しいナンバー「映画『マスク』より」を披露。2人で息を合わせて行うツイズルやリフトなど、アイスダンスならではの技を次々と成功させ、観客を驚かせました。
――デビュー戦の感想をお願いします。
髙橋 「デビューということで、朝の公式練習ではすごく緊張感が高かったんですけど、本番はすごく落ち着いてできました。少し取りこぼしがありましたが、デビュー戦と考えると上出来だったんじゃないかなと思います(照れ笑い)」
村元 「大きなミスはなかったんですけど、少しずつレベルの取りこぼしがあり、それを改善するといい得点につながるということが分かりました。デビュー戦にしてはすごく満足のいく演技で、最初から最後まで楽しく滑れました」
――演技前、髙橋選手から村元選手に何か声をかけているように見えましたが、何を話していたのですか?
髙橋 「いや、村元さんから僕に、です(笑)。『落ち着いて、楽しもう!』と言ってもらっていました」
――64.15点という得点について、どう思われますか?
村元 「デビュー戦で試合を1回もしてない状態だったので、どんな評価がもらえるかも分からない状況でした。その中での64点は自信につながるというか、取りこぼしがあった中でもいい点が出たんじゃないかなと思います」
――髙橋選手はシングルからアイスダンスに転向されましたが、難しく感じたことはありますか?
髙橋 「『カテゴリーが違うだけでここまで違うか』というくらい、シングルとアイスダンスではすべてが違っていて、難しさがありました。ただ試合に向かうにあたってメンタルの状態がうまくいっていない時に、村元さんがフォローしてくれたり。(互いに)助け合いながらやっていけることは心強く、これがアイスダンスのよさなのかなと感じています」
――フィニッシュの直後、2人で何を語り合われていたのですか?
村元 「語り合っていたというか…『よかったんじゃない!?』って(笑)。リズムダンス(のプログラム)を作り終えたのが最近で、2カ月くらいしか滑れていない状況でのNHK杯だったので。その中でも上出来だったとお互いに感じたので、『あー、よかった』みたいな感じで話していました」
髙橋 「僕がリフトで足を持ち損ねちゃったんで、それは『ごめん!』って(苦笑)」
――明日のフリーダンスへ向けて、意気込みをお願いします。
髙橋 「練習してきたことを信じて、今までの成果を発揮したいと思います」
村元 「得点を気にせず、自分たちが練習してきたことを、リズムダンスとはガラリと違うクラシックバレエのプログラムをお客さんの前ですてきに滑ることができたらいいなと思います」
そして迎えた翌日、11月28日に行われたフリーダンスでは「ラ・バヤデール」を披露。前日の雰囲気とは一変し、美しいクラシックバレエをベースにしたプログラムを演じました。リフトやツイズルでのミスがありましたが、情感豊かな表情や演技で、観客を魅了。客席からは、結成1年目のカップルの健闘に大きな拍手が沸き起こりました。
――フリーダンスを終えた感想をお願いします。
髙橋 「僕自身のミスがあったので悔しい部分はありますが…。課題になった部分、一安心した部分、より一層モチベーションが高まった部分、そういういろいろな気持ちをこのNHK杯で感じることができました。そういった意味でいいスタートが切れたと思います」
村元 「デビュー戦をお客さんの前でできたことはすごくうれしいです。初めての試合だったので緊張もあったのか、いつもはしないミスがあったり。でも、すごく今後に繋がる試合になりました。課題はたくさんありますが、次の試合は大丈夫なんじゃないかなって思います」
――今日のフリーで、それぞれよかったと思う点と、悪かったと思う点を教えてください。
村元 「よかった点は、最初から最後まで大きなミスなく終えられたこと。悪かった点は…細かいミスがあったんですけど…、でも、勉強になったことの方が多かったので、本当にいい試合になったんじゃないかなと思っています」
髙橋 「大きな失敗は、ツイズルで転倒しかけたこと…(苦笑)。普段の練習ではあそこまでの失敗はしないので、これが試合なのかなと。トランジション(つなぎ)の部分でも足がひっかかりそうになったりとか。そういう意味で、メンタルコントロールをちゃんとしていかなきゃいけないということも課題になりました。想定外のミスがあったことも、次につながっていくんじゃないかなと思います」
――全日本選手権、北京冬季オリンピックへ向けて、どんなカップルになっていきたいですか?
村元 「今大会で自分たちがどれぐらいのレベルが取れるかということが分かったので、そこを全部レベル3、4に近づけられるのか。これから全日本向けて改善していきたいです。私たちは、北京(冬季)オリンピックを目指しています。チームとしては始まったばっかりなので、『どういうチームになるんだろう』っていうワクワク感があります。コーチたちもみんな『新しい風を起こしてくれるダンスチームになる』『世界とも戦えるチームになる』と言ってくれてるので、その言葉を信じて、練習あるのみだと思っています」
髙橋 「北京(冬季)オリンピックという大きな目標への過程となる、全日本選手権。あと3週間ですので、焦る気持ちを抑えて、少しでもいいプログラムにできるように着実に練習していきたいです」
村元&髙橋組の次戦は、12月23日から開幕する「全日本選手権2020」(長野・ビッグハット)です。2人の挑戦をこれからも応援しましょう!
写真/代表撮影
【番組情報】
「2020NHK杯フィギュア『総集編』」
NHK総合
12月12日 午後4:25~5:15
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