齋藤飛鳥が「私と一緒だ」と共感した、浅草氏の考え方──「映像研には手を出すな!」齋藤飛鳥×山下美月×梅澤美波インタビュー2020/04/21
4月からスタートした連続ドラマ「映像研には手を出すな!」(MBS/TBSドラマイズム)。大童澄瞳さんによる同名の漫画を原作とする本作は、“最強の世界”を夢見てアニメーション制作を志す3人の女子高生の姿を、独特な世界観とともに描き出す作品です。
2020年、伊藤沙莉さんが声優として主人公・浅草みどりを演じたアニメ版が話題となったことも記憶に新しい「映像研」。このたび実写版で浅草役を務める齋藤飛鳥さん、水崎ツバメ役を務める山下美月さん、金森さやか役を務める梅澤美波さんの3人にインタビュー。放送中のドラマ版、そしてさらに壮大なスケールで描かれる映画版の撮影を終えた3人に、「映像研」の世界についてお聞きしました。
■天才肌の浅草と水崎を“開放”できる、金森のすごさ
── 作品設定のアイデアを湯水のように生み出す、極度の人見知りの浅草、超お嬢さまでカリスマ読者モデルながら、アニメーターを目指している天真らんまんな水崎、アニメに興味はないものの、金儲けの嗅覚と持ち前のビジネスセンスでプロデューサー的立ち位置の金森。それぞれ役を演じる上で心掛けたことや、難しかったことはありますか?
梅澤 「金森は、2人とはちょっと違った目線にいなきゃな、と意識していました。自分が金森役だからというのもあると思うんですけど、原作を読んだ時に、視聴者の方と近い目線でいた方が物語が分かりやすく進むのかなって感じたんです。2人は頭の中で描いているものはすごいし、アイデアもポンポン出てくる天才肌なんですけど、それを自分では生かしきれない。でも、金森と出会うことによってそれを開放できるんですよね。『2人を開放できる金森のすごさを、どういうふうに作ったらいいんだろう。難しいな』と思いながらも、視聴者の方が金森と同じ目線で見ることで面白くなるように心掛けて、撮影に挑んでいました」
山下 「ツバメちゃんは、普通の人が言ったら嫌みに聞こえてしまうセリフも、ツバメちゃんなら許せてしまうような素直さがあるんです。傷つくようなことをズバッと言っても許せてしまうその真っすぐさを、お芝居として作り出すのがすごく難しかったです。私は、人をあんまり疑うことなく、仲間を信じて、いろんなことに真っすぐに取り組めるのがツバメちゃんのいいところだと思っていて。ズバッとものを言い切る時に、そのよさをどうすれば生かしていけるか、監督と話し合って頑張りました」
齋藤 「浅草のキャラクターは明らかに自分の中にはないものなので、とにかく何か参考になる人がいないか探しました。当時はまだアニメも始まっていなかったので、子どもの動画を検索したり、街中を歩いている元気な小学生を観察したりして。浅草の子どもっぽい部分は、それが生きているような気がします。浅草のあの声の出し方も、最初は違和感しかなくて『これでいいのかな?』って思ってたんですけど、演じていくうちになじんじゃって。浅草の独特な言葉遣いも、普段から時々言っちゃうようになりました(笑)」
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