岸井ゆきのが語る「浦安鉄筋家族」秘話！「『私、何やっているんだろう』と思うこともありました（笑）」2020/09/25

　佐藤二朗さんが主演を務める「浦安鉄筋家族」（テレビ東京ほか）が今夜最終回を迎えます！　浜岡賢次さん原作の人気ギャグ漫画シリーズを実写ドラマ化したエクストリーム・ホームコメディーで、千葉県浦安市に暮らす大鉄（佐藤）をはじめとする大沢木家や、個性豊かなキャラクターが毎回ドタバタ劇を繰り広げてきた本作。佐藤さんや、妻の順子を演じる水野美紀さんはもちろんですが、大沢木家の長女・桜に扮する岸井ゆきのさんのぶっ飛んだ演技も見応えがありますよね。ということで、実際に岸井さんはどんな思いで桜を演じられていたのか、ご本人を直撃！　撮影を終えて、今だから明かせる裏話や、作品に対する思いなどをたっぷりとお伺いしました。

——本作の撮影を振り返ってみての感想を教えてください！

「最初は人気ギャグ漫画が原作の作品に参加することになって、どういうふうにドラマを作っていくのかという不安がありました。だけど、現場に行くとセットされた家があって、初めから家族の雰囲気ができていたので安心しました。そうやって緊張がほぐれ始めた時に、新型コロナウイルスの影響で撮影が中止になってしまって…。でも、撮影再開されてからはほかの共演者の皆さんのエネルギー量がより一層すごかったので、よりパワフルに駆け抜けることができました。そして、最終的には皆さんで団結して最終回を迎え、ちゃんとゴールテープを切って終われてよかったです」

——今回演じられた桜は女子高生ということで、役作りは難しかったですか？

「高校生役だからといって、『こういうふうに作っていこう』とかは考えなかったです。彼氏役の花丸木くんを演じた染谷将太くんとは年が近いということもあり、見せ方や容姿的な部分は気にせずにお芝居に集中して臨みました」

——花丸木くんとの掛け合いもとても印象的でしたよね。染谷さんとの共演撮影はいかがでしたか？

「染谷くんとのシーンはずっと楽しかったです。基本的には花丸木くんとのシーンではあまり激しい事件が起こらないし、桜は花丸木くんのことが好きなので、そういった空気が現場にも流れていて、私にとっては癒やしの時間でした。でも、花丸木くんが毎回服を脱いでしまうというのが大事件にはなりますけど…（笑）」

——一番の事件ですよね（笑）。共演者の中では、主演の佐藤さんがアドリブをさく裂させていたイメージがあるのですが、実際に共演されていかがでしたか？

「アドリブ多かったです（笑）。でも、リハーサルの時に大まかに演じてくださるので、心構えをして撮影に臨めました。あと、佐藤さんに限らず、共演者の皆さんと時間を共有していく中で、家族の雰囲気が出来上がっていったので、数々のアドリブも受け入れることができたなと。ある意味、緊張感があって面白かったです」

——緊張感がありつつ、すてきな現場だったんですね。過去の回についても振り返らせてもらえればと思います。8月28日放送の第8話では、桜が少年の霊に取りつかれてはしゃいでいるシーンも印象的でした。

「今まで少年に取りつかれたことがないから、演じていてどんな感じになるのかは正直分からなかったんですけど、私が『少年だったらやってみたいな』と思うことができたので、貴重な体験でしたね。スカートをめくったり、虫のおもちゃを投げたりするシーンでは、純粋に楽しませてもらえました。でも、われに返ると『私、何やっているんだろう』と思うこともありました（笑）」

——岸井さんが楽しまれている様子、伝わってきました（笑）。ちなみに、岸井さんご自身が印象に残っているシーンはありますか？

「第7話（8月21日放送）の、日本酒の瓶のフタを開けるためにさまざまなジャンルの方が登場するシーンですかね。撮影中も、大沢木家に豪華な方々がたくさん来てくださったので、1話に収まるのかなと思ってました（笑）。しかも、台本には『○○（人物名）が開けに来る』としか書かれておらず、どう開けるかは現場で作っていたんですよ！　さらに、その作り方がちょっと特殊で、スタッフさんが来た方に『フタを開けに来たということを自由にしゃべってもらえますか？』と伝えるだけなので、皆さんすごく自由に演じられていて。役者が思いつかないような全然思考回路の違う演技をされるので、私自身も新しい発見ができてすごく印象に残っています」