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「蔦重と自分自身がリンクする時はあります」横浜流星が語る大河ドラマ「べらぼう」新章への思い2025/04/27 20:45

「蔦重と自分自身がリンクする時はあります」横浜流星が語る大河ドラマ「べらぼう」新章への思い

 NHK総合ほかで放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(日曜午後8:00ほか)。5月4日放送の第17回からは、蔦屋重三郎(横浜流星)が板元として本格的に動き出す新章に突入する。これまで以上に商いの知恵と駆け引きが問われる局面に入り、物語は“出版王”としての蔦重が台頭していく展開へ。放送に先がけ、横浜がこれまでの歩みと今後の見どころについて語ってくれた。

 「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は、親なし、金なし、画才なし…ないない尽くしの生まれから、喜多川歌麿や葛飾北斎などを見いだし、“江戸の出版王”として時代の寵児(ちょうじ)になった“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜)の生涯を笑いと涙と謎に満ちた物語として描くもの。脚本は、「おんな城主 直虎」(2017年)やドラマ10「大奥」(23年)など数多くのヒット作を手がけてきた森下佳子さんが担当している。

 横浜が演じる蔦屋重三郎は、世の中を面白くしたいという情熱を胸に、失敗を繰り返しながらもひたむきに進む青年。大人になった蔦重は、これまでの経験を糧に、商才と人との駆け引きに磨きをかけていく。そんな変化の中にいる今、役とともに歩んできた横浜に話を聞いた。

──新章に入る第17回以降、蔦重にはどんな成長が見られますか?

「彼の明るさや、人を楽しませようと思う根本の部分は変わっていないです。ただ、蔦重は人と関わって、たくさんの失敗を重ねる中でさまざまなものを全て吸収して、駆け引きや会話がうまくなっています。演じる上でも、重心を下げて声も低くするということなどは意識しています。これから彼の夢や目標は大きくなっていきますが、少年期と同じように失敗して、それでもへこたれずに前に進んでいくのが蔦重らしさだと思うので、そこは変わらないと思います」

──これまで寄せられた作品への反響について、どのように感じていますか?

「普段大河ドラマを見ていない方から『見ているよ』と連絡が来るのが一番うれしいです。NHKの作品に初めて出させていただいた自分の使命が一つかなえられたのではないかと思います。今も収録はハードですが、楽しんでくださる方々がいるから、その皆さんにしっかりこの作品を届けたいという、その一心でいます」

──蔦重を演じるなかで、ご自身と重なる部分を感じることはありますか?

「たまに自分自身とリンクする時はあります。蔦重も力をつけてきて、かなえられる望みとかなえられない望みがあるという壁にぶつかっています。自分もたくさんの方々に知ってもらえるようになって、でもできることとできないことがあるし、そういう時に蔦重だったらどうするんだろうとか、自分だったらこうするけどとか、お互い背中を押し合っているという気持ちでもいます」

──これから物語はどんな展開を迎えていくのでしょうか?

「商いの話がより本格的になって、会話劇が中心になります。会話劇には技術がいるのでしっかりと高めて、そこを皆さんに楽しんでいただけるように今から心がけています。また、この時代は景気がよくなかったので、今の時代と重なる部分もあるんです。蔦重はそれでも明るく、世を元気にしようとしているので、見てくださる方々に寄り添いつつ、蔦重を見ていると明日が来るのが楽しみだなと思ってもらえるように、いまも蔦重を生きています」

 5月4日放送「第17回・乱れ咲き往来の桜」

 蔦重(横浜)は青本など10冊もの新作を一挙に刊行し、耕書堂の認知度は急上昇する。そんな中、うつせみ(小野花梨)と足抜けした新之助(井之脇海)と再会し、話の中で、子どもが読み書きを覚えるための往来物と呼ばれる手習い本に目を付ける。一方、意次(渡辺謙)は、相良城が落成し、視察のため三浦(原田泰造)と共にお国入りする。繁栄する城下町を見て、ある考えを思い付く。

【番組情報】
大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」
NHK総合
日曜 午後8:00~8:45ほか
NHK BSプレミアム4K
日曜 午後0:15~1:00ほか
NHK BS・NHK BSプレミアム4K
日曜 午後6:00~6:45

文/TVガイドWeb編集部

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