「魔物」主演・麻生久美子、台本のような分厚さのプロットを読んで「絶対に面白くなる」2025/04/11

テレビ朝日系で、4月18日より金曜ナイトドラマ「魔物」が放送スタート。本作は「梨泰院クラス」などの韓国ドラマを制作するスタジオ・SLLとテレビ朝日による、日韓共同制作での完全オリジナルドラマだ。愛と欲望にまつわる過激なテーマと、満たされない人間たちのゆがんだ人間模様を美しい映像と共に描く、美しくも上質な禁断のラブサスペンスをおくる。
今回は、主人公で弁護士の華陣あやめ役を演じる麻生久美子さんにインタビュー。台本を読んでの感想や撮影に向けての意気込みなどを聞いた。

――最初に、オファーを受けた際の心境をお聞かせください。
「まさかの韓国との共同制作ドラマということで驚きました。韓国ドラマが大好きなので、どんな作品になるのだろうという期待と同時に、主演が私でいいのかなとも。プロデューサーの方に何度も確認してしまったくらいです(笑)。でも、その後に見たことがないような分厚さのプロットをいただいて。ストーリーが最初から最後まで描かれていて、プロットのはずがまるで台本のようなボリュームだったんです。私がやらせていただく役のことも、他の登場人物たちの心情も本当に詳しく書かれていて、ドラマを全部見終わったぐらい丁寧なものでした。そのおかげでイメージが湧きましたし、『絶対にこのドラマは面白くなる。間違いない』とワクワクもしたのですが、最初はプレッシャーの方がちょっと強かったです」
――台本を読んでの感想についてもお聞かせください。
「プロットをいただいた時は演じる上で少々悩むような部分があったのですが、台本ではそこがスッと入ってくるような表現になっていて。そして、ト書きの中に感情表現が入っているなど日本ではあまり見たことがない、韓国っぽい要素が盛り込まれているのがすごくいいなと思いました。スタッフの皆さんの遊び心を感じる部分もあり、さらにワクワクしましたね」

――日本と韓国のドラマの魅力の違いはどんなところにあると感じられましたか?
「韓国のドラマは、ジェットコースターのような怒涛(どとう)のストーリー展開がとにかく魅力的ですよね。俳優さん方のお芝居も、感情があふれ出ているようなものが多くて。なので、見ているだけでその方がどういうことを考えているのか、感じているのかが手に取るように伝わってくる。そこがすてきだなと思います。対して、日本のドラマは台本のト書きに必要以上のことが書かれていないことが多く、役者さんに委ねられていて、そこが魅力でもあるのかなと。“余白を楽しむ”というのが日本的だなと思います。『この人がこの表情をしているということは…?』など、自分で自由にくみ取って考えられる部分が韓国のドラマに比べると多いように感じます」
――現在はクランクイン前とのことですが(取材時)、撮影に臨むにあたって、楽しみなシーンはありますか?
「楽しそうだなと思うのは、(あやめが働く)弁護士事務所のシーンです。あやめは誰と話しているのか、相手との関係性によっていろいろ変わっていきますが、弁護士事務所にいるあやめが一番フラットで、気を張っていないありのままの状態が出そうなので、そこをベースに役を作っていきたいなと考えていて。あとは…キムチチゲをぶっかけられるシーンも登場します(笑)。どんな感じで撮影するんだろう、ととても楽しみです」
――キムチチゲが出てくる…そこも韓国ならではですね。
「そうなんです。すごく面白いですよね。劇中に韓国の食べ物がたくさん出てくるので、そこも共同制作ならではだな、と撮影を楽しみにしています」

――ちなみに、お好きな韓国ドラマはありますか?
「最近、今回この作品に入るにあたって『夫婦の世界』を見たのですが、すごく面白くて印象に残っています。あとは『愛の不時着』も好きで、主演のお二人が実際にご結婚された時には大喜びしてしまいました。同時に、こんなふうに思えるぐらいハマっていたんだな私…と実感して。でも本当に、どの作品を見てもそれぞれに魅力があります。どんなに眠くても次の話を見たくてたまらない衝動に駆られる…それが韓国ドラマです!(笑)」
――これから撮影に入るにあたって、最後に意気込みをお願いします。
「序盤からすごいセリフ量なので、まずはそこのプレッシャーがあります。監督から『カットを細かく割らない』と事前にお聞きしていて、『最初から最後まで通しで何回かお芝居してもらいます』という話をしていただいたので…。そこさえ乗り越えれば何か見えてくるものがあるかなと思い、今はその準備に日々追われています。見て後悔することのない、本当に面白いドラマにしたいです。皆さんが思わず引き込まれてしまうようなドラマにできるように頑張りたいと思います」

【プロフィール】
麻生久美子(あそう くみこ)
1978年6月17日生まれ。千葉県出身。主な出演作はドラマ「MIU404」(TBS系/2020年)、「時効警察」シリーズ(テレビ朝日系)、「unknown」(テレビ朝日系/23年)、「ユーミンストーリーズ」(NHK総合/24年)、連続テレビ小説「おむすび」(NHK総合ほか/24年)など。
【番組情報】
「魔物」
テレビ朝日系
4月18日スタート
金曜 午後11:15~深夜0:15(※一部地域を除く)
取材・文/R・M(テレビ朝日担当)
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