「トーキョーカモフラージュアワー」松本怜生、クズなバーテンダー亮くんの役作り秘話明かす2025/02/28 18:00
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松本千秋さんによる同名コミックを実写化したドラマ「トーキョーカモフラージュアワー」が、テレビ朝日ほかで放送中。芸人・ヒコロヒーが脚本を手がけ、東京在住の“こじらせ男女”が織り成す恋愛模様を描き出すエモチルラブコメディーだ。主人公で、生まれも育ちも山形の色白男子・宇都宮宏人役をTravis Japanの松倉海斗が演じている。
そんな本作で松本怜生が演じるのは、バーテンダーの亮くん。樋口日奈演じる目黒ちゃんの彼氏であり、妻子持ちでセフレまでいるクズな男だ。しかし、その色気と独特の世界観に思わず引きずり込まれてしまう“沼男”でもあり…。松本はそんな亮くんをどう演じているのか。座長・松倉の印象や印象に残っているシーンなども聞いた。
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――まず、ヒコロヒーさんが書かれた脚本を読んだ際にどのような印象を受けましたか?
「会話の内容やテンポが芸人さんならではといいますか、ヒコロヒーさん節を感じて、そこがまず面白いなと。キャラクターそれぞれの個性も強いので、見ていて一生飽きない作品だなと思いました」
――山形から上京した宏人が見栄(みえ)を張り、“中目黒”の物件を探すところから物語がスタートした本作。松本さんも地方から上京されていますが、共感できる部分はありましたか?
「家を決める時に、ちょっとでも見栄を張りたいというのは分かります(笑)。ただ、宏人の場合は場所でしたが、僕がこだわったのは築年数。初めて一人暮らしをする時に親と決めた大阪の物件も、上京してきて自分で決めた東京の物件も、築年数がより新しいところを選びました。築年数が新しかったら、建物も部屋も奇麗じゃないですか。そういう意味のない見栄を張ってしまうところはあるかもしれません(笑)」
――松本さん演じる亮くんはそのクズさをはじめ、「マインドトラベル」など“意味不明”なセリフもたびたび話題に上がっています。今後もその世界観は変わらず…?
「そうですね。どのセリフも言っていてすごく楽しかったです。人生においてこういうイタいことを言う機会もないので、もう『ありがとうございます!』という気持ちで言わせていただいています(笑)。終盤にかけて、亮くんと目黒ちゃんの関係に動きがあるのですが、そこでも2人のありさまが本当に面白くて。亮くんが本領を発揮していますし、良くも悪くも“ばかみたいな2人”を引き続きご覧いただきたいです」
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――そんな亮くんの魅力をどのように感じていますか?
「相手の目を見て思いを真っすぐに伝えられるところですね。僕はそういうことができないので…。しかも自然にロマンチックなことを言えてしまうから、どこまでクズでも刺さる人には刺さるんだろうなと思います。さらには何かしてしまった後のリカバリーも巧みで、相手が離れていこうとしても結局自分のペースに戻してしまう。僕から見ても亮くんは“沼”だなと感じます」
――ご自身とは違うからこそ演じる楽しさ、みたいなものはあるのでしょうか。
「楽しいのですが、難しくもあります。原作がある作品はどうしても特有の難しさがあるので、今回も最初は『僕にできるかな。どうしよう』と思っていました。特に、亮くんのようなキャラクターは三次元で表現した時に浮いてしまったり、『アニメなら再現できていた』みたいなことを言われてしまいがち。視聴者の方に『ちょっと違う』と言われてしまうのが怖くて、当初役作りはすごく悩みました」
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――その上で、亮くんを表現するために意図的にしていることがあれば教えてください。
「まずは声のトーンです。僕の声で低めに出すのはイメージが違うなと思ったので、普段よりも少し高いトーンで話しています。あとは、常に目をとろんとさせていようと。眠たそうに見えていたら申し訳ないのですが(笑)、亮くんのふわふわした感じを表現するために表情も意識しています。それに、ぱっちりした目であのセリフを言っていてもちょっと怖いですよね(笑)。最初の頃はスタートがかかる前にニコっと笑ってみたり、『この顔に慣れよう』と思いながらやっていました」
――バーテンダーを演じるにあたっても、所作など練習を積まれたとお聞きしました。
「はい、難しかったですね。バースプーンはこの指の間に挟んで持つとか、グラスを置く時は小指を先に付けるとか、いろいろな決まりごとがあるんです。亮くんはバーテンダーとして腕があるという設定なので、まずは所作を一つずつ理解するところから始め、ひたすらバーテンダーの方のまねをして、うまく見えるようにと家でも練習していました。自分では、少しはバーテンダーっぽく見えているかなと思っています」
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――主演の松倉さんともたびたび共演シーンが登場しますが、印象はいかがですか?
「とても気さくで優しい方です。海斗くんの方が年上ですしもちろん経歴も先輩なのですが、最初は僕に対して敬語を使ってくださって。『敬語じゃなくて大丈夫です』とお伝えしてからやっとタメ語にしてくださったくらい、謙虚で本当にいい方だなと思います。端的ですが、“いい人”という表現が一番似合うなと。お会いできたのは数回でしたが、疲れている顔を見せないですし、スタッフの方々も含めて全員にあいさつされていて。そういう方が座長だと、現場の雰囲気ってすごくいいんですよ。海斗くんが座長で良かったなと思っています」
――そんな松倉さん演じる宏人、そして亮くんの彼女である目黒ちゃんの魅力をどのように感じていますか?
「宏人はかわいいですよね。そのかわいさを絶妙に表現されていて、海斗くんはすごいなと思います。カッコつけているんだけどカッコつかない男子を演じるのって、きっと難しいので。そして、目黒ちゃんはいい意味でアホなところ。見ていて『かわいそう…』ではなく、『かわいそうだけど、目黒ちゃんも駄目じゃん!』と突っ込みたくなる、その表現をあれだけ自然にできる樋口さんもすごいなと思いました。実は目黒ちゃんも亮くんに負けないくらいコメディー担当で、泣き方一つとっても面白いじゃないですか(笑)。いろいろ考えて演じていたのが伝わってきましたし、お二人とも適役だと思います」
――松本さんご自身は目黒ちゃんのような女性にひかれるタイプですか?
「うわ~、難しい(笑)。オンエアを見ていて、『こんなこと言われてみたいな』と思うのは曽根ちゃん(片山友希)なんですよ。朝起きて、あんなにカッコ良く『おはよう』って言われたら、宏人が好きになっちゃうのも分かるなって。でも、実際に目黒ちゃんみたいな子がいたら…放っておけないかもしれないです。愛嬌(あいきょう)もありますし。僕自身は優しい人が好きですね」
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――松本さんがご自身を“カモフラージュ”せず素でいられる瞬間は?
「日記を書いている時です。正しくは夢ノートという感じなのですが。今年に入ってから始めたばかりで、自分にうそをつかず、その日あったことや感じたことを全て書くようにしています。最初は『こういう行動したくなかった』『こういう考え方をしたくないのに』と思うような部分を美化して書いてしまうこともあったのですが、今は包み隠さず書いていて。『俺、ダサいな』と思うこともありますが、その時間が一番自分と向き合えているのかなと思います」
――なぜ、日記を書き始めたのでしょうか。
「意味のない1日を作りたくないなと。どんな日でも、ささいなことでも何か感じることがあると思うんです。今年は、そういう日常で感じたことを少しでもインプットしていきたくて。あと僕、『今日何もしてないな』と思った時にすごく落ち込んでしまうんです。何もしていない時間を、おそらく人の倍くらい長く感じてしまうタイプで…。そういう時に憂鬱になるのではなく、どんな日も意味ある日にしたいと思って、自分のためにも日記を書いています」
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――最後に、今後の見どころを教えてください。
「このドラマは宏人と曽根ちゃん、目黒ちゃんと亮くん、この2組を対比して描いている部分もあって。全く違う2組の恋模様が描かれる中で、どちらが幸せでどちらがそうではないのか、そういう視点で見ると生き方は人それぞれで、誰がどんな選択を取るかは分からないな、とあらためて感じられると思います。そして、最後までこのドラマを見た時に、ただこの2組を描いていたわけではないのだなと、ヒコロヒーさんが脚本に込めたメッセージを受け取っていただけたらうれしいです」
【プロフィール】
松本怜生(まつもと れお)
2000年4月27日生まれ。愛媛県出身。近作に連続テレビ小説「おむすび」(NHK総合ほか/24年)、ドラマ「降り積もれ孤独な死よ」(日本テレビ系/24年)などがある。春スタートのBS時代劇「あきない世傳 金と銀2」(NHK BSほか)、4月スタートのドラマ「対岸の家事〜これが、私の生きる道!〜」(TBS系)への出演を控える。
【番組情報】
ドラマL「トーキョーカモフラージュアワー」
テレビ朝日(関東)
土曜 深夜2:30~3:00
ABCテレビ(関西)
日曜 深夜0:10~0:40
※ABCテレビの放送後、TVerにて見逃し配信
取材・文/片岡聡恵
【プレゼント】
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