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16歳の岩田奏、イギリス仕込みの串田壮史監督との撮影で驚いたことは?2025/02/21

16歳の岩田奏、イギリス仕込みの串田壮史監督との撮影で驚いたことは?

 2023年に公開された映画「雑魚どもよ、大志を抱け!」で俳優デビューし、ドラマ「姪のメイ」(テレ東系/23年)や連続テレビ小説「虎に翼」(NHK総合ほか/24年)に出演するなど活動の幅を広げている岩田奏さん。

 今回は、「第21回SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2024」オープニング上映作品の「初級演技レッスン」が2月22日から全国順次公開するのを前に、岩田さんにインタビュー。毎熊克哉さん演じる蝶野の演技レッスンに参加する一晟を演じた感想や、レギュラー出演中のバラエティー番組「超無敵クラス」(日テレ系)のお話も伺いました!

――今回、映画の出演が決まった時はどんな気持ちでしたか?

「台本をもらった後に、串田壮史監督と『普段の演技レッスンがどんな感じか』『学校ではどんなキャラクターか』などいろいろなお話をさせていただいて。演技と改めて向き合うことができそうだなと思って楽しみでした」

――学校生活についてはどんな話をしたのでしょうか。

「クラスでの立ち位置などを話しました。僕はおとなしい方なのですが、それが監督の考えていた一晟のキャラクターと似ていたのだと思います」

16歳の岩田奏、イギリス仕込みの串田壮史監督との撮影で驚いたことは?
16歳の岩田奏、イギリス仕込みの串田壮史監督との撮影で驚いたことは?

――今回、一晟を演じる上で心がけていたことを教えてください。

「監督から『普段のこのままの感じがいい』と言ってもらったので、日常会話のシーンでは特別なことはしていないです。でも、演技レッスン中に本心を話している場面は僕にはないところがあって。一晟は父親を亡くしていて、父親を思い出すことに無意識にストッパーをかけているんです。僕はそういう経験はないので、本心でセリフを言えるように一晟の心情を考えていって。父親との思い出を閉じ込めてしまうほどの体験がどれだけつらかったんだろうとか、思い出そうとしてもがいている一晟の心情を想像しながら演じました」

――ちなみに、一晟は学校で芸能活動をしていることを隠していましたよね。普段の岩田さんはどうですか?

「僕は自分から周囲に『良かったら見に来て』と言うタイプなのでそこは逆ですね!」

16歳の岩田奏、イギリス仕込みの串田壮史監督との撮影で驚いたことは?

――串田監督はイギリスで学ばれた方なんですよね。一緒に作品を作る上で印象に残っていることを教えてください。

「音声が全部アフレコなんです。イギリスでは、編集のために映像と音声それぞれ別で撮ることが多いみたいです。一部分をアフレコしたことはありますが、全部は初めてだったので驚きました。映像を見て、感情を思い出しながら録音をしていたのですが新鮮でしたね。出来上がった映像を見ても、声にすごく気持ちが乗っている感じがしました」

――出来上がった映画を見た感想を教えてください。

「声も良かったですし、画角やインサートが面白いと感じる部分が多かったです。あと、最後のシーンも印象に残っていて。途中は悲しいシーンもあるのですが、このシーンのおかげで暗くなり過ぎず、明るく優しく描かれているように感じました」

16歳の岩田奏、イギリス仕込みの串田壮史監督との撮影で驚いたことは?

――毎熊さん、担任の先生・千歌子を演じた大西礼芳さんとの共演はいかがでしたか?

「3人が道で別れるシーンがあるのですが、その時の毎熊さんと大西さんの表情がすごく好きなんです。僕からは毎熊さんしか見えていないのですが、ぎこちなくも本心から笑っているのが良くて…。大西さんの表情は出来上がった映像で初めて見たのですが、楽しく会話をした後にちょっと寂しさが残っているような表情なんです。お二人の表情を映画館で何回でも見たいと思うぐらいすてきでした」

――お二人と休憩時間などにお話はされましたか?

「僕、待ち時間は勉強していることが多いんです。それをお二人がすごく褒めてくれました!」

――これから本作を見に行く方に注目してほしいポイントを教えてください。

「この映画は、3人が演技レッスンを通じて自分の過去や本音と向き合う映画なんです。多くの方は演技レッスンを受ける機会はあまりないかもしれませんが、“演技レッスンを通して自分の本音に気付けることがある”ということを、この作品を通して感じていただきたいです」

16歳の岩田奏、イギリス仕込みの串田壮史監督との撮影で驚いたことは?

――続いて、レギュラー出演中の「超無敵クラス」についても聞かせてください。バラエティー番組はお芝居とは全く違っていて大変なこともあるかと思いますが、いかがでしょうか。

「すごく楽しいです。でも、ロケは大変そうですよね。(共演者の)翔くんが『カジキ釣りのロケは、何日もかけても1匹も釣れないこともある』と言っていたのを聞いて、過酷だなと思って」

――行ってみたい企画はありますか。

「カジキ釣りですね。翔くんは『過酷すぎて毎回めっちゃ痩せる』と言っていたのでしんどそうですが、鍛えられていい経験になりそうなのでやってみたいです」

――収録の時は緊張しますか?

「毎回ちゃんと緊張しています(笑)。VTRを見た後にコメントするのですが、話すことをいろいろ考えていても、話を振られた瞬間に飛んでしまいそうになるのが心配なんです。あと、言おうと思っていたことが前の人と同じだったらどうしようって。一度実際にそういうことがあってフリーズしてしまったんです。そうしたら(MCを務める)かまいたち濱家(隆一)さんが『堂々と前の人と同じこと言っちゃえばいいんだよ!』と言ってくださって。優しかったです」

――共演者の中で特に仲のいい方を挙げていただくと?

「控室が同じ翔くんと星流くんですね。あと、マージュリー(バーン眞寿璃)ちゃんとは一緒にロケに行ったことがあるのでよく話します」

16歳の岩田奏、イギリス仕込みの串田壮史監督との撮影で驚いたことは?

――最後に、今後出てみたい番組は?

「スポーツ、特に野球が好きなんです。杉谷拳士さんが出演されているような野球の解説番組に出演して、レジェンドの方の解説を生で聞くことができたら幸せですね」

――ありがとうございました!

【プロフィール】
岩田奏(いわた かなで)
2008年11月22日生まれ。東京都出身。23年に公開された映画「雑魚どもよ、大志を抱け!」で俳優デビュー。その後、「姪のメイ」(テレ東系)にてテレビドラマ初出演を果たす。25年には、「第29回釜山国際映画祭」コンペティション部門への出品が決まっている映画「ひとりたび」の公開を控えている。日テレ系のバラエティー番組「超無敵クラス」にレギュラー出演中。

【作品情報】
「初級演技レッスン」
2025年2月22日より、渋谷ユーロスペース、MOVIX川口ほか全国ロードショー
監督・脚本・編集:串田壮史
出演:毎熊克哉、大西礼芳、岩田奏
鯉沼トキ、森啓一朗、柾賢志、永井秀樹
石井そら、中村天音、大滝樹、村田凪、高見澤咲

取材・文/Kizuka



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