「バニラな毎日」永作博美、本作視聴時の注意点は「ケーキの誘惑に負けないで!」2025/01/23 18:30
1月20日からNHK総合で放送がスタートした夜ドラ「バニラな毎日」(午後10:45)。賀十つばささんの「バニラな毎日」「バニラなバカンス」を原作に、倉光泰子さんが脚本を担当。パティシエとしての修業を積み、大阪で夢だったこだわりの洋菓子店を開いた白井葵(蓮佛美沙子)だが、経営がうまくいかず、店を閉じることに…。そこにクセの強い料理研究家、佐渡谷真奈美(永作博美)が現れ、閉店した白井の店の厨房(ちゅうぼう)で、“たった一人のためのお菓子教室”を開く。
お菓子を作り、味わう時間が、孤独な心を優しく包み込んでいく物語。今回は、そんな本作で佐渡谷を演じる永作さんのコメントを紹介する。
――本作への出演が決まった時の気持ちを教えてください。
「連続テレビ小説『舞いあがれ!』でお世話になったNHK大阪放送局に、意外と早く戻ってくることができて『うれしいなぁ』と思いました。ただ、今回の役も大阪ことばだとは聞いていなかったんです。知った時は『やっぱりか…!』と(笑)。実際に大阪ことばをしゃべってみると強いイメージとは真逆で人情深くて優しくて、思いやりがあって、『大阪ことば、好きやわ♡』と思ったので、また方言に苦労するのは目に見えていたけれど楽しみでした」
――演じられる佐渡谷さんはどんな人物ですか?
「佐渡谷さんは人生経験を積んでいて、優しさだけで進めるとは思っていない人物です。一瞬のうちに打開策を思いついて、いろんなものを破壊しながらどんどん前に進んで行く、何が来ても止まらない。最初は白井さんも引いていたと思います(笑)。私自身も『これ大丈夫!?』と思いながらやっていました。でも、そのうちに佐渡谷さんがやっていることが徐々につながっていったんです。そもそも、一対一のお菓子教室を急に始める度胸がすごいですよね。やる、やらないの壁をすぐ超えてしまうし、見たこともない方法でみんなの心を溶かしてくれるところがある人なんです。年齢的に老婆心みたいなものが働いているけれど、“佐渡谷式老婆心”はちょっと常識を超えていて、心理考証をしていただいている公認心理師のカウンセラーの方もこのやり方はしないですねと。ただ笑顔でおっしゃっていたので良かったです(笑)。演じる私は、最初の一言から最後の一言までもう必死でした! でも、この作品を通して視聴者の皆さんの人との関係が少しずつ楽になっていくような瞬間をお届けできたらいいなと思います」
――お菓子をテーマにした作品だからこその難しさなどがあれば教えてください。
「ケーキ作りの工程をこんなに細かく撮るんだと最初は驚きました。でも、ケーキを作る工程って面白いし、職人仕事の動きも、出来上がりのケーキも美しい。どんどん輝きを増して、もうケーキは女優ですね。白井さんとケーキのダブル主演です。キラキラパワー満載のケーキが出てきて食べたくなると思いますが、皆さま食べ過ぎには注意を! 誘惑に負けないで! 負けても1個までか、明日の朝に食べてくださいね(笑)」
――ドラマの中で印象に残っているケーキはありますか?
「どれもとってもおいしいですが、第1週で食べたタルトタタンがびっくりするぐらいおいしかったです! 味はリンゴですから、とてもシンプルなんですけど、ジューシーで『何、この爽やかさ!?』と驚きました。地味な見た目とのギャップにやられました」
――ドラマ前半の見どころと視聴者へのメッセージをお願いします!
「佐渡谷さんは、毎回何かしらをぶっ壊して進んで行くので、奇想天外の展開があり、ドキドキしながら楽しんでいただけると思います。白井さんや順子さん(土居志央梨)のようにギュッと力を入れて一生懸命に生きている人、力を入れたくないのに力が入ってしまう日常を繰り返している人はきっとたくさんいると思います。そんな皆さんに、ドラマを見てふっと力を抜いてもらえるといいなと思います。誰かに相談することでもないと思ってしまうような微妙な悩みや、悩みと日常とのはざまのところって皆さん何かしらあると思いますし、そこにすごくフィットしてふっと力を抜けるシーンがたくさんあるドラマです。この先、白井さんと佐渡谷さん、真反対にいるような2人が見せる味の追求や、2人の関係が時間をかけて変化していく様子もどうぞお楽しみにご覧ください」
――ありがとうございました。
【番組情報】
夜ドラ「バニラな毎日」
NHK総合
毎週月曜~木曜 午後10:45~11:00
文/Kizuka(NHK担当)
関連リンク
この記事をシェアする