• スペシャルインタビュー

• 
• 
• 
• 

「晩餐ブルース」井之脇海＆金子大地、草川拓弥を“晩活”のように癒やす存在は？2025/01/22 18:00

　本作は、ドラマディレクターとしてテレビ局で働き日々忙殺されている田窪優太（井之脇海）と、料理人という夢をかなえたものの現在はニート生活を送る佐藤耕助（金子大地）、離婚したばかりのコンビニ店長・蒔田葵（草川拓弥／超特急）という高校時代からの旧友である3人が再会するところから物語がスタート。ただ一緒に晩ご飯を食べるだけの“晩餐（さん）活動＝晩活”を通してそれぞれが回復していく、心温まるグルメドラマだ。

　今回、TVガイドWebではクランクイン前の井之脇さんと金子さん、草川さんにインタビューを敢行。それぞれの役どころや互いの印象などをはじめ、劇中における“晩活”のように一同を癒やす存在について聞いた。

――まず、今回それぞれが演じる役どころについて教えてください。

井之脇　「優太は、きっと元々はテレビ業界に夢を持っていたものの、社会にもまれて消費されていく中で心が思うように動かなくなってしまった人です。それが旧友に再会し、“晩活”をすることで少しずついろいろなことを取り戻していきます。でも、優太は荒んでいるように見えて、ときめきみたいなものをしっかり感じられる人なんですよね。特にご飯を食べた時に温かさを感じられるようなところは、繊細で人間らしくて、彼のすてきなところだなと思っています」

金子　「耕助は挫折を経験していて今はニートですが、2人と再会することによって閉じてしまった視野が少しずつ開いていくさまが描かれます。これは3人ともに共通していることなのですが、コミュニケーションを取りながらご飯を食べることによって、心まで温まっていくんですよね。まだどうなっていくか分からない部分もあるのですが、耕助はとにかく優しい人なのかなと。劇中で料理をするシーンが多いので、料理も頑張らなきゃと思っています」

草川　「葵は一見明るくおちゃらけているように見えるのですが、実は離婚経験がありいろいろなことと向き合うのが怖く、逃げているような側面もあって。ただ、普段は気遣いができて、周囲の表情や空気感を読んで場を和ませたり、一つ二つテンションを上げることができる…そういうところがすごく魅力的だなと。3人でいる時もムードメーカーを担うことが多いのかなと思います」

――本作はオリジナル作品となりますが、出演オファーを受けた時はどのような印象を受けましたか？

井之脇　「まずは久しぶりに主演を務める機会をいただいたので、自分のターニングポイントになる作品にできたらと思いました。久しぶりの座長という立場ですが、信頼できるお二人がいるのでのびのびやれたらいいなと。また、この作品は音楽ドラマではないですが、3人がご飯を食べ、会話を交わすさまはどこかセッションのようにも感じますし、共鳴し合って人生観が広がったり、今まで気付けなかったことに気付けるようになったり…。そのさまがまさに『ブルース』だなと思って、このタイトルが大好きになりました。いま孤立化が進んでいく社会の中でこういうドラマのニーズというのは絶対にあって、深夜にお家で一人で見ていても、劇中の世界とつながっているような感覚を味わえると思います」

金子　「僕もオファーをいただいた時は素直にめちゃくちゃうれしかったです。優しいお話ですし、素晴らしいキャストの方々がたくさん出演されていて、きっと皆さんに感動をお届けできるんじゃないかなと。また役どころもすごく魅力的で、さらには今までやったことがないキャラクターだったので、ぜひ挑戦したいなと思いました」

草川　「僕は、ありがたいことにテレ東さんのドラマにたくさん出演させていただいているので、その恩返しができたらいいなと思いました。加えて、プロデューサーの本間（かなみ）さんが作る世界観や作品が好きなので、またご一緒できるんだっていう純粋な喜びを感じて。同世代の仲間たちと集まってお芝居を、一つのものを作っていくってすごく貴重な経験ですし、そういう作品を残せるというのはすごく大きなことだと思っているので、1日1日を大切にしていきたいです」

――すでに和気あいあいとした雰囲気ですが、お三方はこれまで共演経験は…？

井之脇　「全員おのおのであるんです。草川さんとは『告白』（2010年）という映画で共演していて、当時は僕が14歳、草川さんが15歳…」

草川　「それ以来だよね。やば過ぎる（笑）」

井之脇　「本当に（笑）。なので、草川さんは当時のイメージが強かったのですが、久しぶりにお会いしてもいい意味で変わらないなって。草川さんは『告白』チームの中でも年上組でお兄ちゃんという印象だったのですが、今日お会いしてもそれは変わらず、15年ぶりにお芝居させていただくのがより楽しみになりました。そして、大地くんとは『青と僕』（18年）というドラマで…」

金子　「6～7年前だよね」

井之脇　「そうそう。その時は（劇中で）椅子に縛られてぶん殴られていたので、ちょっと怖いイメージがあって（笑）。でも、さっき本読みをした時にいいトーンでお芝居ができて…今回は優しい関係を築いていけそう、なんて思いました」

金子　「（笑）。あらためて仲を深めていきたいですよね。草川さんとは『どすこい！すけひら』（08年）という映画で一人の女性を奪い合った間柄なのですが、今回は親友ということで…」

草川　「仲良しですね（笑）。僕も今回お二方と久しぶりにお会いして、この空気感をお芝居に乗せてお届けできると思うと撮影がすごく楽しみで。お二人とも当時からすてきな役者さんだと思っていましたが、今回もたくさん刺激を受けて成長したいです」

――草川さんは先ほど井之脇さんから「お兄ちゃんっぽい」と言われていましたが…。

草川　「2人とも大人っぽいんですけど、実は年齢で言うと僕が一番上なんです。1個下（井之脇）、2個下（金子）とちょうど階段になっていて。そのバランス感も絶妙ですし、井之脇くんとは誕生日も一緒。そういうところに運命を感じますし、安い言葉にはなりなってしまいますが、こうしてまた集まれてすごくエモいなと思いました」

――本作は料理シーンも見どころの一つですが、皆さんの料理スキルはいかがですか？

井之脇　「僕はコロナ禍の自粛期間を経て、だいぶ家で料理するようになりました。役によって体重の増減が必要なのもあり、できる限り自分で食事を作ってコントロールしています。以前料理人の役をやったことがあって、その時に練習したりもしていたので、ある程度のものはレシピを見れば作れるかなと。冷蔵庫のあり物で何か作るのも得意ですし、趣味の一つになりました」

金子　「僕も味付けには自信があって、割と料理スキルは高い方だと思います。ただ、後片付けのスキルがなくて…。料理人として一番駄目ですね（笑）。あと、手際の良さという面でも不安なところがあるので、クランクインまで残り数日練習しようかなと。撮り直しもできると思うので、うまくいくまで何度でもやります！（笑）」

草川　「僕はお恥ずかしいのですが、全くスキルがないです（苦笑）。レシピを見てもうまく作れないタイプの人間で…。普段は外食や出前にお世話になってばかりですね」

――おいしそうな食べ物もたくさん登場しますが、皆さんご自身が好きな食べ物を挙げていただくと？

井之脇　「体重管理とかなんとか言って…ポテトチップスです（笑）。今はご褒美的にチートデーに食べる程度なのですが、このお仕事をしていなかったら1日2袋ぐらい食べていたんじゃないかな。お酒のアテもポテトチップスでいいくらいなので。フライドポテトもしかり、揚げた芋が好きです」

金子　「僕はとにかくしょっぱいものが好きで。梅干しとか納豆ご飯とか…。（『納豆ご飯ってしょっぱいですか？』というツッコミに）プラスで塩を追加します（笑）」

草川　「僕も甘いのより断然しょっぱい派です。それこそせんべいとか、お弁当もメインのおかずより柴漬けとか漬物が好きで。最近はホタルイカの沖漬けがお気に入りです」

――日常における食事や会話の大切さを描く本作ですが、皆さんが日々生きる中で大切にしていることは？

井之脇　「お仕事をしている時は役を演じる中でいろいろな情緒になるので、プライベートでルーティンをこなすことを心がけています。例えば、よっぽど忙しくない限りは朝起きたらまず散歩をするのですが、ニュートラルでいられる時間として意図的に設けるようにしていて。素に戻れる時間を作ることを大切にしています」

金子　「僕はこのお仕事を始めてから、自分と向き合うこと、いろいろ考えるきっかけをたくさんいただいて。常に脳みそを使って何かを考えていたいと思っています。考えることを止めた瞬間、役者として終わってしまう気がして…。人を思うことでも何でも、とにかく何かを考えるということを意識しています」

草川　「お仕事のみならず、まず人間として謙虚な気持ちを持つこと、感謝を伝えること、素直でいることを心がけています。役者のお仕事は個人プレーですが、作品は一人だけでは作れず、いろいろな方のお力があって成り立つものなので、そういうところも踏まえて日々思いやりを持って生きていたいです」

――劇中では、3人それぞれが悩みや不安を抱えながら生きています。皆さんは何か壁にぶつかった時にどう行動しますか？

井之脇　「僕自身もこれまで壁にぶつかり続けてきましたが、周りの方に助けていただいて越えてこられたと思っています。でも、何事もまずトライすることが成長につながると思っているので、ぶつかり続けることも大切かなと。僕の場合は、壁を乗り越えるというよりぶち壊すイメージの方が近いですが（笑）。『100回当たれば少しはもろくなるでしょう！』くらいの気持ちで、壁に挑み続けます」

金子　「僕も壁の存在はポジティブに捉えています。特に、見える壁の前ではむしろテンションが上がりますね。見えない壁にぶつかっている時は気付くと感情的になったり、落ち込んだりもするのですが、それもお芝居においてはヒントになったりするので…」

草川　「壁にぶつかった時は、僕は1回忘れます。1回逃げて、あらためて向き合った時に違う観点から解決できたり、こういう考えもあるんだって気付けたりするので、1回逃げるということも大事かなと思います」

――3人にとっての“晩活”のように、皆さんにとって癒やしの存在は？

井之脇　「僕は山です。正確には岩が好きで、時間さえあればスマホでずっと岩の写真を眺めています。好きなのは、どーんと大きいヨセミテの岩山。もう何万年も前からそこに居続けて、地球の変化をずっと見てきたんだな…とか、そういうことを考えるとときめきが止まらなくて。最近は、山に行ってもつい岩ばかり触ってしまいます」

金子　「たくさんありますね。映画やドラマを見ることもそうですが、特に実家の愛犬に会えた時はすごくリフレッシュできます」

草川　「僕は掃除かな。掃除動画を見るぐらい好きで、汚いものがピカピカになるのがとにかく気持ち良いんです。それに、掃除していると無心になれますし…。なので、掃除アイテムもたくさん持っているのですが、お気に入りはカビキラー。めちゃめちゃ万能で、カビだけではなくいろいろな用途に使えるので、一家に1個持っておくことをお勧めします（笑）」

――ありがとうございました。最後に、視聴者の皆さんにメッセージをお願いいたします。

井之脇　「優太たちが“晩活”を通じて、心の豊かさを取り戻していくさまは、自分もハッとさせられる瞬間があります。そんな瞬間を皆さんにも感じてもらえるよう、みんなで丁寧に作っていきます。そして、おいしそうなご飯もたくさん出てきます。優太たちと一緒に食卓を囲むような気持ちで、見てもらえたらうれしいです」

金子　「今、井之脇くんが言ってくれたように、毎話おいしそうなご飯が出てくるところも見どころなので、そこも楽しみにしていてください。見てくださる方に温かい気持ちが届けられるよう頑張りたいと思います！」

草川　「衣装合わせの際に、こささ（りょうま）監督から『靴ひもがほどけた人が気付かずに生活していて、人との会話、料理をきっかけに、それに気付き結び直すような作品』とお話をいただきました。まさしく、ここに全てが集約されている気がします。このお言葉を聞いてさらにすてきな作品を目指したいと思ったと同時に、皆さんにしっかり届けたいと思いました。温もりのある会話に、豊かな食事…ぜひ食の誘惑をくらってください！」

取材・文／片岡聡恵　撮影／蓮尾美智子
ヘアメーク／（井之脇）AMANO、（金子）Taro Yoshida（W）、（草川）佐鳥麻子　スタイリスト／（井之脇）坂上真一（白山事務所）、（金子）Shohei Kashima（W）、（草川）川地大介　衣装協力／（金子）ジャケット￥15,620（Knuth△Marf／株式会社IN：090-9270-2883）、（草川）ジャケット￥69,300（ETHOSENS／ETHOSENS of whitesauce：03-6809-0470）、シャツ￥41,800（CULLNI／CULLNI FLAGSHIP STORE：03-6416-1056）、ネックレス￥23,100（LION HEART／Sian PR：03-6662-5525）

キーワード

• # 井之脇海
• # 晩餐ブルース
• # 草川拓弥
• # 超特急
• # 金子大地

関連記事

• 

  「晩餐ブルース」井之脇海＆金子大地らが“本来の自分”に戻るためにしていること明かす

• 

  井之脇海×金子大地「晩餐ブルース」60秒トレーラーが解禁！ OPはレトロリロン、EDはAki

• 

  井之脇海×金子大地「晩餐ブルース」草川拓弥が2人をつなぐ旧友役で出演！

• 

  井之脇海＆金子大地がW主演の飯テロドラマ「晩餐ブルース」に癒やされる

• 

  水ドラ25「晩餐ブルース」

• 

  草川拓弥が大地真央主演「最高のオバハン中島ハルコ」に悩み多きZ世代のアイドル役で登場

関連リンク

• 公式HP
• 公式X
• 公式Instagram
• 公式TikTok

この記事をシェアする

• 
• 
•