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「まどか26歳」鈴木伸之、主演・芳根京子との「狙っていない胸キュン」をアピール!2025/01/20 18:00

「まどか26歳」鈴木伸之、主演・芳根京子との「狙っていない胸キュン」をアピール!

 TBS系では、火曜ドラマ枠(毎週火曜午後10:00)で芳根京子主演の「まどか26歳、研修医やってます!」を放送中。芳根は、医師1年目のイマドキ研修医・若月まどかを演じている。

 水谷緑さんの「まどか26歳、研修医やってます!」「あたふた研修医やってます。」「離島で研修医やってきました。」(KADOKAWA刊)を実写化した本作。“お医者さんだって、幸せになりたい!”と願う主人公が、働き方改革で変わりゆく医療現場で、「研修医はお客さま」と皮肉を言われ戸惑いながらも、ベテラン医師たちの試練に立ち向かい、同期の仲間たちと励まし合って、医師として女子として、人生と向き合う濃厚な2年間を描く成長物語だ。

 今回は、まどかの最初の研修先である外科の指導医・菅野尊役を演じる鈴木伸之にインタビュー。TBS系火曜ドラマは「G線上のあなたと私」(2019年)以来約6年ぶりの出演となる鈴木に、本作に懸ける思いや見どころを聞いた。

恋愛要素も今後も含まれていくのかなと

――まずは、原作と脚本を読んで、感じたことをお聞かせください。

「原作3冊全て読ませていただきました。ドラマでは原作をコミカルに、医療の現場で起こりうるあまり表で描かれない率直なお医者さん側の気持ちや、今のこの時代にお医者さんが困難をどう切り抜けて成長していくか、などがすごく丁寧に描かれています。また、今の研修医の方たちは、昭和世代のお医者さんとは働き方が少し違っていたりするので、その中での成長やそれぞれのお医者さんの考え方、時代との向き合い方も教えてくれる作品だなと思いました」

――その中で実際に医療に携わってみて、驚いたことはありましたか?

「第2話(1月21日放送)で、西山(正樹)先生を演じる赤堀(雅秋)さんがカラオケのように歌を歌いながら手術をするシーンが出てきます。実際の医療現場でもそういうことがあるそうで、これまでの医療ドラマにはなかったクスっと笑える面白さや抜け感などがちりばめられています。リアルなお医者さんの裏側や、手術時など患者さんが知り得ないところまで見られるのも見どころですね」

――では、鈴木さん演じる菅野の印象をお聞かせください。

「菅野はとにかく真面目でクール。昭和世代と令和の新しい世代のちょうど間にいて、両方の気持ちが分かる人物なのかなと僕は捉えています。例えば、昭和世代の根性でやってきたストイックな部分と、プライベートも大切にしながら仕事に向き合っていく令和世代の現実的な考え方。この二つを理解しながら、どちらかに加担しすぎるわけでもなく向き合っている印象です。菅野を通して、研修医の皆さんとの接し方や表情の作り方など、これまで知らなかったことも多く勉強させてもらっています」

――外科医の役は初めてということですが、撮影を通して難しさを感じた点や工夫した点はありますか?

「最初に、チーム全体で点滴や心臓マッサージの練習、脈の測り方、 数値の見方など医療の基礎となる部分を教えてもらいました。医療用語はもちろん、心臓マッサージの際に押す場所など…。学ぶことばかりで、僕の人生の中で大きな財産になっています」

――役作りをする上で事前にリサーチしたことや意識していることはありますか?

「手術シーン一つをとっても、病名や術名がたくさん出てきます。どういう仕組みでそれが起きて、どう治していくか、手順の資料を読ませてもらいました。そういうものにとにかく触れて、外科の先生に見えるように意識しています。そして、まどかのことを気にかける描写が多いので、一挙手一投足を見逃さないようにと。目に見えない空気のようなものまで感じ取りたい、と思いながら現場に入っています」

「まどか26歳」鈴木伸之、主演・芳根京子との「狙っていない胸キュン」をアピール!

――第1話でまどかに点滴の打ち方を教えるシーンでは、バックハグのような胸キュン要素もありましたね。

「火曜10時というラブシーンがあるドラマ枠なので、医療現場の中にそういう恋愛要素も含まれていくのかなと。第2話以降も、患者さんに接するまどかを見ていくうちに、少しずつ信頼感が生まれて徐々に距離が縮まっていきます。そういう“狙っていない”胸キュンシーンにも注目していただけたら、今後よりドラマを楽しんでいただけると思います」

「まどか26歳」鈴木伸之、主演・芳根京子との「狙っていない胸キュン」をアピール!
「まどか26歳」鈴木伸之、主演・芳根京子との「狙っていない胸キュン」をアピール!

二度と見られない彼女のファーストリアクション

――芳根さんのインタビューでは、「鈴木さんに身長を伸ばす方法を伺っている」とお聞きしました。ほかに現場ではどんなコミュニケーションを取られていますか?

「五十嵐(翔)役の大西(流星)なにわ男子)さんは『りゅちぇ』と呼んでいいと承諾を得ましたので、これから呼ばせていただこうと思っています。桃木(健斗)役の吉村(界人)くんは2度目の共演で、フランクにいつも通りの感じで話しています。(尾崎)千冬役の髙橋(ひかる)さんとはゴルフの話をしたり。(横川)萌役の小西(桜子)さんはジムに通われているそうで、みんな体を動かすことが好きという。たわいもない会話が多く、穏やかな時間が流れています」

――芳根さんとは今回が初共演ということですが、印象はいかがでしょうか。

「お芝居に対してストイックで、この作品に対して向き合う姿勢もメラメラと燃える炎を感じるような真っすぐさがあります。周りの研修医キャストはもちろん、僕らほかの共演者のことも引っ張ってくれて、とにかくどっしり感がありますね。勉強になることばかりだな、と思わせてくれる俳優さんです」

――そんな芳根さん演じるまどかは、鈴木さんから見てどんな人物でしょうか。

「最初は、実技経験のない研修医たちが現場に入り、右も左も分からない状態でうまくいかないことがいろいろ出てきます。そんな中でもまどかはすごく愛嬌(あいきょう)があって。そして、できないことがあって怒られたり、涙してしまうシーンが出てきますが、それはドラマが後半になっていくにつれて二度と見られないまどかのファーストリアクションでもあるので、第1・2話は特に見逃さないでいただきたいなと思います」

――菅野は、まどかの成長を見守る先輩医師たちの中では年下のポジションです。医師キャストの皆さんの印象はいかがですか?

佐藤隆太さんや溝端淳平さんなど、コミュニケーション能力に長けた方がとても多いんです。雑談の天才といいますか、控室でもボケていたり、ユーモアのある話題を振ってくださって。僕も乗っかりながらゲラゲラ笑わせてもらっています。当然本番ではスイッチを切り替えて真面目に取り組まれていて、すごくいい環境でお芝居ができています」

「まどか26歳」鈴木伸之、主演・芳根京子との「狙っていない胸キュン」をアピール!

自分自身の答えも求めていく作品

――菅野を演じてみて、ご自身に心境の変化が起きたり、参考になったことはありますか?

「外科役もそうですが、医療自体もこれだけ携わらせていただくのは初めて。“命を救う”という責任感や気を緩めてはいけない場所であることを感じながら、誠心誠意、患者さんや人と向き合うことの大切さを教えてもらっています」

――菅野は仕事熱心な人間ですが、鈴木さんご自身が考えるワークライフバランスをお聞かせください。

「僕は今32歳で昭和の根性世代でもなければ、令和世代よりかは少し上。その答えがないところで生活しています。仕事だけ、プライベートだけに全振りしているわけでもなく、どっちつかずではありますが、居心地がいい、でももっとこっちに振りたい、お仕事をもっとしたいなど…いろいろ揺れていて、自分自身の答えも求めていく作品になっていきそうです」

――劇中でまどかは「逃げないことだけ決めてみた」と宣言しています。鈴木さんがこれまで人生で転機となった出来事や、逃げないと決めたエピソードはありますか?

「僕は事務所に入るきっかけになったのが、歌のオーディションでした。本番20秒歌うために、3時間待たなければいけなかったんです。その当時17歳で、今思えば本当に逃げなくて良かったなと。自分で決めて応募しましたが、行かなくても別にいいかなと頭の中によぎったりもしました。でも、そこで行ったからこそ今につながっているので、人生において無駄なことはないのだなと。そして、“逃げない”と決めることはものすごく大切だと実感しています。本作は自分自身に突き刺さるテーマでもあるので、撮影で迷ったら“逃げない”ことを意識しています」

「まどか26歳」鈴木伸之、主演・芳根京子との「狙っていない胸キュン」をアピール!

――「撮影で逃げない」というのは、どんなところでそういうふうに思われましたか?

「菅野は方向音痴だったり、人との距離感が独特なキャラクター。そこを演じる上で“鈴木伸之”がたまに照れてしまう時があって。今回の作品においてそこはいらないと思うので、殻を破って演じていきたいです」

――視聴者の皆さんもこの「逃げないことだけ決めてみた」というフレーズに背中を押してもらえる作品になりそうですね。

「そうですね。現代は人生の選択肢が目に見えて多くなり、逃げることも容易になってきました。もちろん良くない状況においては逃げた方がいいケースもありますが、目標から“逃げない”と決めて真っすぐに突き進んで挑戦していく姿はすごく美しい。それをまどかから感じてもらえると思います」

――鈴木さんご自身も切磋(せっさ)し合える仲間はいらっしゃいますか?

「同じ事務所の10代から知っている仲間は、ダンスや別のジャンルだとしても、活躍している姿や成長した姿を見るとうれしいですね。僕も僕で、刺激を与えられる人物になりたいという目標があるので、仲間の存在はすごく刺激になっています」

――その立ち位置が菅野先生と重なるような感じがしますね。最後に、作品の見どころをお聞かせください。

「どの世代が見ても楽しめる作品ですし、今一番注目されるべき働く場所で、日本全体が考えなければいけない大きなテーマの一つでもあると思います。現代の医療の様子をのぞくような気持ちで、毎週の楽しみや活力、仕事の息抜きに。そして、この作品を見ていただいて、少しでも人生を考えるきっかけになったらうれしいです」

「まどか26歳」鈴木伸之、主演・芳根京子との「狙っていない胸キュン」をアピール!
「まどか26歳」鈴木伸之、主演・芳根京子との「狙っていない胸キュン」をアピール!

【番組情報】
「まどか26歳、研修医やってます!」

TBS系
火曜 午後10:00~10:57

【プロフィール】
鈴木伸之(すずき のぶゆき)
1992年10月14日生まれ。神奈川県出身。最近の出演作は、「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」シリーズ(フジテレビ系)、映画「ブレイブ -群青戦記-」(2021年)、「東京リベンジャーズ」シリーズ、ドラマ「ファーストペンギン!」(日本テレビ系/22年)、「自転車屋さんの高橋くん」(テレ東系/22年)、「忍者に結婚は難しい」(23年)、「バントマン」(24年)(共にフジテレビ系)など。さらに、映画「サラリーマン金太郎」で主演を務め、【暁】編が現在公開中。【魁】編が2月7日に公開予定。

取材・文/N.E



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