芳根京子が「まどか26歳、研修医やってます!」に込める思い「希望を届けられたら」2025/01/12
TBS系では、1月14日に火曜ドラマ枠(毎週火曜午後10時)で芳根京子主演の「まどか26歳、研修医やってます!」が放送スタート。芳根は、医師1年目のイマドキ研修医・若月まどかを演じる。
水谷緑さんの「まどか26歳、研修医やってます!」「あたふた研修医やってます。」「離島で研修医やってきました。」(KADOKAWA刊)を実写化した本作。“お医者さんだって、幸せになりたい!”と願う主人公が、働き方改革で変わりゆく医療現場で、「研修医はお客さま」と皮肉を言われ戸惑いながらも、ベテラン医師たちの試練に立ち向かい、同期の仲間たちと励まし合って、医師として女子として、人生と向き合う濃厚な2年間を描く成長物語だ。
今回は、主演として約10年ぶりのTBSドラマに帰ってきた芳根さんにインタビュー。主人公・まどか役を務めるにあたっての思いや作品の見どころについて聞いた。
「ちびまる子ちゃん」のまるちゃん的なのんきさを
――まず最初に、原作を読んで受けた印象をお聞かせください。
「今作は、いわゆる医療ドラマという内容ではなくて、一人の女性が研修医の2年間という時間をかけて、お仕事と向き合いながらも、どんな人生を選択するのか、どんな幸せをつかんでいくのかを描く成長物語です。火曜の夜に皆さんが気負わず見られるポップさもありつつ、しっかりと人生について向き合う真面目なシーンもある。そのバランスを取りながら、生きていく上でのヒントや希望を届けられたらいいなと思っています」
――芳根さんが演じるまどかは、どんなキャラクターだと捉えていますか?
「まどかはけなげにお仕事と向き合って頑張ってはいますが、親しい人には陰で毒を吐いたり。いろいろと悩みがある中で、息抜きをしに横浜DeNAベイスターズの応援に行ったり、趣味も大切にしながら、ひたむきに頑張っている女性です」
――監督から役どころについてどんなご指示がありましたか?
「『ちびまる子ちゃん』のまるちゃん的なのんきさがあり、でも時々ムスっとして毒を吐く。いい子過ぎないところがチャーミングに見えるといいよねと監督と話しています」
――演じる上でのこだわりや、注目してほしいポイントがあれば教えてください。
「感情を全部表に出さないけれど、心の中に秘めている思いがある。そんな、等身大の24歳を出せたらいいなと思っています。あと、普段のチャーミングさと、医療現場で働くカッコいい姿のギャップも出していきたいです」
――今回、野球観戦のシーンもあるとお伺いしました。
「先日、横浜スタジアムに実際のベイスターズファンの方が500人近く集まってくださって撮影をしました。正直、私は野球が詳しいわけではないので不安がありましたが、ファンの皆さんが本当に優しくて。応援歌の歌詞を隣に出して一緒に練習してくださったり。ベイスターズファンの皆さんのおかげで、本当にいいシーンを撮ることができました。寒い中撮影に長時間お付き合いいただき、あらためて『ありがとうございました!』という感謝の気持ちをここで伝えたいです」
同期と楽しみにしていることとは…
――撮影がスタートして、現場の雰囲気はいかがですか。
「現場は明るく、活気があると思います。奥田(瑛二)さんが『今回、明るい役だから今プライベートでも明るくしている』とおっしゃっていました。みんなでいい作品を作ろうと、同じ方向に向かっていてすごく楽しいです」
――奥田さんの名前が上がりましたが、ほかの共演者の印象もお聞かせください。
「本当に年齢層もさまざまですし、部署が違ったりもして、常に新鮮な気持ちで過ごしています。そして、鈴木(伸之)さんはとにかく背が高い! まだ伸びているとおっしゃっていて、私はあと0.6cm伸びたら160cmになるので、『どうしたら背が伸びますか』と聞いています。この撮影期間中に伸ばしたいです(笑)」
――今回、同期を演じる方々も同世代の方が多いので楽しみですね。
「同期5人それぞれキャラクターが立っているので、これからどういうふうにぶつかって、どうかみ合っていくのかすごく楽しみです。(髙橋)ひかるちゃんとは、6年ぐらい前にご一緒させてもらっているので、久しぶりの再会でうれしかったです。そして、大西(流星)(なにわ男子)くんはすごく明るい方。私は、なにわ男子の道枝(駿佑)くんと大橋(和也)くんと共演させていただいたことがあったので、大西くんからは『遠い親戚みたいな感覚です』と言われて(笑)。私は少し人見知りなのですが、彼がいれば大丈夫だなと感じました」
――ドラマの中では、同期みんなで励まし合って研修を乗り越えていきます。実際にも劇中のように仲良くなる気配はありますか?
「そうですね。仲良くなれたらいいなと思っています。私自身、こういうお仕事(俳優)をしていて、同期という感覚がよく分かっていませんでしたが、同じ目標に向かって頑張っている仲間が近くにいるってすてきだなと思いました」
昔とコミュニケーションの取り方は大きく変わった
――芳根さんは、2015年に放送された金曜ドラマ「表参道高校合唱部!」(TBS系)で主演を務め、今回10年ぶりに戻ってこられました。その心境についてもお聞かせください。
「素直にとてもうれしいです。10年前はまだ18歳で、この仕事を続けられるのかも分からなく。その中で、オーディションで選んでもらえたことが自信になりましたし、選んでくださった方に、もし恩返しができるのであれば、もっともっと頑張りたいと、自分の意識も変わった作品になりました。それから約10年がたち、今度はお声がけいただいて主演として戻ってくることができ、『自分のやってきた道は間違っていなかったんだ』と言ってもらえたようで、すごくうれしかったです。あの時の感謝の気持ちを忘れずに今作も向き合っていきたいです」
――10年たっていろんなことが変化したと思います。座長として、自分の成長を感じた部分はありますか?
「あの時は合唱のドラマだったので、歌とセリフを覚えることだけに必死でした。ですが、今は現場にいる方が少しでも楽しく『この作品やれて良かったな』と思ってもらえるように、より一層コミュニケーションを取るようになりました。せっかくこのタイミングでご縁があってご一緒させてもらっているわけだから、お話できない方が寂しいなと。昔とコミュニケーションの取り方は大きく変わりましたね」
――今作は、研修医たちを見守る先輩たちも登場しますが、芳根さん自身は先輩にかけられた言葉で印象に残っていることはありますか?
「2クール連続のドラマで10カ月ぐらいご一緒させてもらった西島秀俊さんからは、『本当に頑張り屋さんだから、頑張りすぎないようにね』というお言葉を何度もいただきます。今でも『元気か?』と連絡をくださるんです。あまりお会いできない中で、気にかけてくださることがうれしくて。それだけで救われますし、頑張れます」
――最後に、この作品を通して視聴者に伝えたいことは?
「最後、まどかがどういう選択を取るのかは私自身もまだ分からないですが、自分の人生を楽しくハッピーに生きてほしいなと。きっと春から新しい道に進む方や、今将来に悩んでいたりする方もたくさんいらっしゃると思います。初めはみんな不安ですが、少しずつ学んでいけば大丈夫。そんなホッとできる作品にしていきたいです」
【番組情報】
「まどか26歳、研修医やってます!」
TBS系
1月14日スタート
火曜 午後10:00~10:57
【プロフィール】
芳根京子(よしね きょうこ)
1997年2月28日生まれ。東京都出身。A型。最近の主な出演作は、「オールドルーキー」(TBS系/22年)、「それってパクリじゃないですか?」(日本テレビ系/23年)、「Re:リベンジ-欲望の果てに-」(フジテレビ系/24年)など。1月24日には映画「雪の花 -ともに在りて-」が公開予定。
取材・文/N.E
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