「プライベートバンカー」唐沢寿明&上杉柊平が“お金に縛られず”やりたいこととは?2025/01/08
1月9日より、テレビ朝日系でスタートするドラマ「プライベートバンカー」(木曜9:00)。主演の唐沢寿明が演じるのは、大富豪の資産を守るため、どんなことでもやる“マネーのプロフェッショナル”プライベートバンカー。相続争いや愛人問題、裏金疑惑、経営争いなど、資産家一族のお金にまつわる問題に切り込んでいく痛快マネーサスペンスだ。
放送に先駆け、主人公・庵野甲一を演じる唐沢さんと庵野が信頼する助手・御子柴修を演じる上杉柊平さんに、プライベートバンカーという職業に対する印象やドラマの撮影裏話、見どころなどを聞いた。「金額に縛られずやりたいことや欲しいもの」などの話題も。
――オファーを受けた際の心境を教えてください。
唐沢 「見たことのない世界観なので楽しそうだな、面白そうだなと思いました」
上杉 「僕は唐沢さんと共演できると伺って楽しみでした。また、お金を扱った分野のドラマをあまり見たことがなく、台本を読むと知らないことがたくさんあって、純粋に視聴者の方と同じ目線で興味を引かれることばかりでワクワクしました」
――プライベートバンカーという職業はご存じでしたか。
唐沢 「プライベートバンカーという職業があることも知りませんでした」
上杉 「僕も知らなかったです」
唐沢 「一般の方も知らないんじゃないかな」
――調べてみていかがでしたか?
唐沢 「お金の管理だけじゃない。管理以外のことも、お金を守るためにやらなきゃいけない。極論だけど、雑用みたいなこともやる仕事な感じがしました。そういう感覚で一般の人に見てもらうと面白いんじゃないですか。プライベートバンカーは身近にもいないし」
上杉 「僕も一緒です。その中で、僕が庵野さんの右腕として動くなら、一番泥くさいことを泥くさくできる人になる必要があるんだなという認識になりました。面白い職業だと思います」
――続いて、お互いの印象を教えてください。
唐沢 「(上杉くんは)野心がありそうだなと思っています」
――どんなところに野心を感じたのでしょうか。
唐沢 「顔」
上杉 「先ほども野心は顔に出るとおっしゃっていました。でも、野心があるというのはその通りだと思います」
唐沢 「年齢的にもこれからの男だからね」
上杉 「はい、僕は野心の塊です。こうなりたい、もっともっとと思います」
――上杉さんから見た唐沢さんの印象はいかがですか?
上杉 「僕は唐沢さんと共演させていただくのは今回で3度目なのですが、32歳になって自分のできることとできないことが分かってきた中、あらためて優しく背中を支えてくれる方だと感じています。細かいところまで気にかけてくださる方です」
――撮影現場の皆さんの雰囲気を教えていただけますか。
唐沢 「みんな楽しそうにやっているよな?」
上杉 「明るくてめちゃくちゃ楽しそうですね」
唐沢 「長いセリフは大変だけど、あまり追い詰められる感じは不思議とないかな」
上杉 「きっと唐沢さんがつくってくださっている空気だと思います。量も多く、難しいセリフばかりだと思いますし」
唐沢 「セリフが多いと、細かいことがどうでも良くなってくるっていうのもあるんだよね」
上杉 「それであんなに長い説明ゼリフをできるとしたらすご過ぎる…!」
唐沢 「冗談だ、ばか野郎(笑)」
上杉 「失礼いたしました(笑)。でも、こんな感じで現場の空気はとてもいいですよ。全員が『本番』と声がかかった瞬間にすっと役に入っている感じがします。それでいて、テストなんかでは和気あいあいとしていますね」
――庵野のミステリアスな雰囲気を出すためにしていることはありますか?
唐沢 「特にない…僕も、庵野みたいに秘密が多いから。そういうことですよ(笑)」
上杉 「…そういうことみたいです」
――上杉さんは御子柴の役作りで特別に何かしていることはありますか?
上杉 「説明している時の御子柴と1人で行動している御子柴を演じ分けたいなと思っています。庵野さんや久美子(鈴木保奈美)さんといる時は視聴者と同じ目線の、ちょっと天然で経済知識のない久美子さんを庵野さんが引っ張っていく。その中でどういう立ち位置にいようかと思った時に振り回されるんじゃなくて、服を脱ぐ必要があれば全裸にもなるような、何でもやる泥くささを表現できたらと思っています。仕事をする時はテキパキとできて、内と外をうまく分けられたらと監督と話し合って演じています」
唐沢 「御子柴を視聴者が見て面白いなと食い付き始めたら、このドラマは面白くなるよね。この人を見たいがために見る。そういうふうに見せられると面白くなると思いますよ」
上杉 「本当に、頑張っていきます」
――庵野が愛犬とのエピソードを引き合いに出して、「ついやってしまう」というセリフがありますが、撮影中ついやってしまうことはありますか?
上杉 「唐沢さんは水をたくさん飲まれていますよね」
唐沢 「飲むね」
上杉 「たくさん飲むようにしていると聞いてから、僕もたくさん飲むようにしています」
唐沢 「そこはまねしなくてもいいだろう(笑)」
上杉 「いやいや、体にいいって言っていたじゃないですか!(笑)」
――上杉さんは「ついやってしまうこと」はありますか?
上杉 「僕はセリフを繰り返し練習しているのに、本番になると出てこなくなる時があって。直前までは何の問題もなかったのに、本番になると変な力が入ってしまったりして…。特に説明ゼリフの時は力を抜くようにしています」
唐沢 「説明ゼリフは感情が入らないから、難しいよね」
上杉 「そうなんです。でも、なぜか力が入ってしまって、セリフが出てこなくなっちゃうんです」
――作品冒頭で「プライベートジェットを安く買えました」のような会話がありますが、金額に縛られずやりたいことや欲しいものはありますか?
唐沢「とてつもなくお金があっても、本当に必要な物じゃないと実際は買わないんじゃないかと思っていて。例えば、『プライベートジェット10機ぐらい買えますよ』と言われても要らなくない?」
上杉 「要らないですね(笑)」
唐沢 「『10億あげるよ』って言われても普通の人は使い切れないと思うし、普通の人がお金を持ってもただ無駄遣いするだけじゃん。一生懸命考えた結果、家族で焼肉食べ放題に行くことくらい」
上杉 「確かに」
唐沢 「資産7000億を超えるような金持ちの(庵野が仕事を請け負った)天宮寺家の人たちはもっと違う世界にいるんじゃないかな」
上杉 「僕は家が欲しいです。今後、家さえあれば生活に困らないと思うので、大き過ぎず好きの詰まった家さえあれば何も要らないかなと。あとは頑張って働きます!」
――ドラマの見どころはどのような部分ですか?
唐沢 「天宮寺家の人たちの人間ドラマは面白いよ。みんなキャラが濃いから、妖怪屋敷をのぞいているような雰囲気になります」
――お金持ち独特のドロドロした話みたいなものも魅力の一つですよね。
唐沢 「それだけでも面白いのに、ストーリーを本職のプライベートバンカーの方に監修していただいているのでリアルな部分もあって。僕らが脚本を読んでいても、こんなことって本当にあるんだと驚くことがたくさんあるので」
上杉 「僕はまだ天宮寺家の方々とお会いできていないので、それも楽しみです」
唐沢 「すごいよ」
上杉 「早くお会いしたいな」
――ありがとうございました。
【プロフィール】
唐沢寿明(からさわ としあき)
1963年6月3日生まれ。東京都出身。主な出演作は大河ドラマ「利家とまつ~加賀百万石物語〜」(NHK総合ほか/2002年)、ドラマ「白い巨塔」(フジテレビ系/03年)、「ハラスメントゲーム」(テレ東系/18年)、「連続ドラマW フィクサー」シリーズ(WOWOWプライム/23~24年)、Amazon Originalドラマ「龍が如く ~Beyond the Game~」(24年)など。
上杉柊平(うえすぎ しゅうへい)
1992年5月18日生まれ。東京都出身。主な出演作はドラマ「ハイエナ」(テレ東系/2023年)、「幽☆遊☆白書」(Netflix/23年)、「ミス・ターゲット」(テレビ朝日系=ABCテレビ制作/24年)、「マル秘の密子さん」(日本テレビ系/24年)、映画「シン・仮面ライダー」(23年)、「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」(23年)など。
【番組情報】
「プライベートバンカー」
テレビ朝日系
1月9日スタート ※初回は6分拡大
毎週木曜 午後9:00〜9:54
取材・文/S・A(テレビ朝日担当)
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