上川隆也が「問題物件」で愛犬を役作りの参考に!? 「演じるキャラとはかけ離れ過ぎて…(笑)」2025/01/09 05:00
上川隆也さんが主演を務めるドラマ「問題物件」(フジテレビ系)が1月15日からスタートします。作家・大倉崇裕さんの「問題物件」「天使の棲む部屋 問題物件」を原作とした本作は、自殺、ポルターガイスト、失踪など、さまざまな不動産物件で起こる奇々怪々な事件の謎を、人間離れした破天荒さを持つヒーロー・犬頭光太郎と、物件マニアのヒロイン・若宮恵美子(内田理央)が鮮やかに解決していく不動産ミステリーです。
ここでは、人並み外れた記憶力と天才的な推理力を持ち、正体は犬(!?)かもしれない謎の男・犬頭を演じる上川さんに、本作の見どころや役作りについてお伺いしました。
──まず、オファーを受けた際の心境をお伺いできますでしょうか。
「原作小説から読ませていただいたのですが、気負わずに読めるとても楽しい作品でした。特に、主人公2人の描かれ方が非常に魅力的で、この作品に関わるきっかけになったと言っても過言ではありません。読者としてページをめくる楽しさをドラマでも再現できたらと思いました」
──フジテレビ系連続ドラマ出演は約8年ぶり、そしてフジテレビ制作連続ドラマでは初主演となります。
「僕は俳優のお仕事は、例えば出張ずしのようなものだと感じています。依頼されたお宅ごとに環境が違う中で、精いっぱいの料理を提供するように、僕も依頼されれば、どんな場所でも、どんな役でも、自分の精いっぱいの芝居を提供したい。その時々の環境や役どころなど、要求されたものに対して自分が持っている技術で最大限にお応えし、見る人に楽しんでいただければ幸せです。今回の役も同様に、精いっぱい取り組みたいと思っています」
──犬頭は謎の多いキャラクターですが、ビジュアルやセリフの言い方など意識されていることはありますか?
「“黄色いコートを着ていること”をはじめ、ビジュアルや性格、立ち振る舞いなどの“犬頭らしさ”をスタッフさんたちとしっかり話し合いました。なので、このキャラクターは決して僕1人で作り上げたものではありません。原作にはない、ドラマオリジナルの表現や設定も取り入れながら、最後まで柔軟に作品を作り上げていきたいと考えています」
──原作からヒントを得つつ、ドラマならではの犬頭が見られるということですね。
「犬頭の予想外の行動に驚かされながらも、とても魅力的なキャラクターだと感じているので、ドラマでもそんな彼の独特な魅力を伝えていきたいですし、実写ならではの“犬頭らしさ”を表現したいと思っています。現実ではありえないような突拍子のない言動も、視聴者の方には『犬頭だからね』と受け止めていただけるよう造形していきたいと思っています」
──演じていて、犬頭はどんな人物だと捉えられていますか?
「そもそもの話になりますが、犬頭は“人物”なのかな…? と(笑)。視聴者の方には『この人は何を考えているのだろう?』と感じてもらえるようなキャラクターを作り上げたいですし、“犬頭はこのような人物だ”と説明できないような、枠にはまらない人物と捉えられるよう演じたいです。これまで皆さんに届けられた情報や公式の発表と矛盾しないよう、彼のキャラクター性を大切にしつつ、表現方法を模索し続けています」
──犬頭の人間離れした言動も、見どころの一つではないでしょうか。
「原作の彼の行動や能力は常軌を逸していて、まさに人間離れしている姿が見受けられます。監督やプロデューサーと試行錯誤を繰り返し、彼のキャラクターを構築している最中なので、彼の言動でどこまで踏み込むことができるのかを常に問いながら挑戦しています」
──ホラーやサスペンスの中にコメディー要素もある“サスペンスコメディードラマ”というジャンルの難しさは感じていらっしゃいますか?
「ユーモアの部分が多くなってしまうと物語として意味をなさなくなってしまいますし、逆にサスペンス要素が強すぎると、コメディー要素が薄まってしまう。このバランスをうまく取って、皆さんにドラマを堪能していただきたいと思っているので、内田さんをはじめ共演者の皆さんと力を合わせて、完成度の高い作品にするべく、尽力していきたいです」
──ちなみに、本作のコメディー要素というと…?
「このドラマの笑いの部分は、犬頭と恵美子との掛け合いで生まれているという手応えがあります。2人のやりとりの“面白み”が、本作でのコミカルな部分を担う大きな要素の一つです」
──バディーとなる内田さんとは良いコンビになりそうでしょうか?
「とんでもなく有力なパートナーです。ふと、今は本来の内田さんなのか、恵美子なのか分からなくなる時があって。普段の会話で、僕が投げかけた言葉に対して新鮮な反応をしてくださる内田さんと、作中で事件を目の当たりにして予想外な発言をする恵美子のキャラクター性は、ほぼズレがないように見受けられるんです。僕が台本に書いていないことを発したとしても、新鮮なリアクションで受けてくださるので、会話も膨らんでシーンに厚みが増すのかなと。これは、僕としてはとてもありがたいことです」
──愛犬家の上川さんですが、犬になる(!?)という役どころを聞いた際、率直にどう思われましたか?
「犬を“めでる”気持ちと、犬に“なる”気持ちは、やはり全然違います(笑)。演じるのは簡単ではないと思いますが、役者として、低くない山を越える挑戦を楽しみたいです」
──上川さんの愛犬・ノワールちゃんを見て、演技の参考にされることも…?
「今回演じるキャラクターと、わが家のノワールはかけ離れ過ぎていて(笑)。犬特有の行動パターンや習性といった要素を参考にできる部分もありますが、数時間彼女を観察しても、犬頭との共通項がない…というのが正直な感想です。だからこそ、既存の概念にとらわれることなく、自由にこのキャラクターを演じようと思っています」
──最後に、視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。
「破天荒な犬頭と、どこか抜けている恵美子の凸凹コンビが、毎回奇妙な物件に出合い謎を解決していきます。サスペンスフルであったりホラーテイストであったりと、毎話バラエティーに富んでいる物語の行方を、水曜日の夜10時に、ぜひお楽しみください」
【プロフィール】
上川隆也(かみかわ たかや)
1965年5月7日生まれ。東京都出身。A型。主な出演作は、大河ドラマ「功名が辻」(NHK総合ほか)、ドラマ「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」(フジテレビ系)、「遺留捜査」シリーズ、「Believe-君にかける橋-」(ともにテレビ朝日系)、「花咲舞が黙ってない」シリーズ(日本テレビ系)、「執事西園寺の名推理」シリーズ(テレビ東京系)、「ラストマン―全盲の捜査官」(TBS系)など。
【番組情報】
「問題物件」
1月15日スタート
水曜 午後10:00~10:54
※初回は15分拡大(~11:09)
取材・文/Miya(フジテレビ担当)
関連リンク
この記事をシェアする