韓国の幻想的な火祭り「咸安(ハマン)落火ノリ」に酔いしれてヒーリング体験2024/12/21

韓国の慶尚南道にある咸安(ハマン)という街で、「落火(らっか)ノリ」という花火のお祭りを取材しました。毎年旧暦のお釈迦(しゃか)様の誕生日(4月8日)に、人々の安寧を祈るために開催されている火祭りです。シン・ヘソンとアン・ボヒョンが主演のドラマ「生まれ変わってもよろしく」でも印象的に登場しているこのお祭りは、その幻想的な美しさがSNSでも話題となり、韓国中から観光客が殺到。近年では観光の呼び物として年に数回、特別なイベントとしても開催されています。その一環として、10月31日に日本人観光客向けに行われたお祭りの様子を紹介します。


「咸安(ハマン)落火(らっか)ノリ」とは、咸安郡にある無尽亭(ムジンジョン)という場所で行われます。池の上にひもをいくつも通し、そのひもに木炭粉を紙や布で縄状に編んだもの(落火棒)をつるして点火することで、火の粉が舞い落ちる風景を楽しむことができるのです。火の粉が花のように美しいということで、落火(落花)ノリ(遊び)と呼ばれるようになったのだとか。慶尚南道の無形文化遺産にも指定されている伝統的な火祭りです。
お祭りの鑑賞前に、落火棒作りを体験しました。2人一組になり、韓紙に布を置いてその上に木炭粉を入れて、ねじって1本の棒状にします。それを2本作って一緒に編み込んでいき、願いごとを書いた紙をつけて1本の落火棒の完成です。



完全に日が暮れる前に地元のお祭り伝承会の方々が、落火棒がつるされた池をボートに乗ってゆっくりとこぎながら一つ一つに点火していきます。この日は約1000本の落火棒が用意されました。あたりが暗くなってほぼ全ての落火棒に火が灯される頃になると、火花が静かにチリチリと燃え始め、水面に火が反射して、それは幻想的で美しい光景が広がりました。


この日は華やかな照明の演出のほか、韓国の伝統楽器で音楽が奏でられ、より一層幻想的な雰囲気が醸し出されました。自然の風によって表情を変え飛び散る火の粉があまりに美しく、時を忘れていつまでも見入ってしまいます。さらに、つるしているひもをたたいて動かすことで、一斉に火の粉がパァッと光る光景は圧巻! その度に「わぁ」と歓声が沸いていました。




炎が落ちるときに池の水に反射して上下に行き交うように見えるのですが、そのさまをボーッと見ていたら、いつのまにか「無」になったような感覚を覚えて「これぞまさに癒やし!」というようなヒーリング体験となりました。
1時間ほど堪能しましたが、今までに見たことのない光景にとても感動しました。ぜひ一度、皆さんにも生で体験してほしいお祭りです。現在は事前予約制となっており自力で参加するのは難易度が高いため、日本からのツアーに参加するのがオススメ。来年の落火ノリの予定などは咸安郡ホームページ(https://www.haman.go.kr/main.web/※韓国語のみ)で発表されます。






動画も撮影してきたので、その雰囲気をちょっとでも味わってみて!
https://www.youtube.com/watch?v=n-q6gqkoKLM
大邱のマクチャンがおいしすぎた&釜山の映えアートスポットにワクワク
今回の取材旅行では、咸安以外に大邱(テグ)と釜山(プサン)も訪れました。それぞれ短い滞在でしたが印象的だったお薦めスポットを紹介します!
■アンジランコプチャン屋通り

大邱の「アンジランコプチャン屋通り」は500mほどの通りにホルモン(コプチャン・マクチャン)のお店が立ち並ぶ通り。その中の1軒「トトコプチャンマクチャン」でマクチャン(豚の腸の一部)を堪能しました。マクチャンをこんがり焼いてひと口大に切ったものを、エゴマの葉やサンチュに巻いて食べるのが絶品! お肉をひと口頬張ると、カリッと焼いた香ばしさとともに旨味がジュワッと出てきてもう箸が止まらない! もっちりとした食感もクセになるおいしさで、思い出すだけでよだれが出そう。大邱に行ったら絶対味わって。



■スターバックスコーヒー大邱鍾路古宅店
大邱のもう一つのおすすめは「スターバックスコーヒー大邱鍾路古宅店」。1919年に建てられた韓屋をリノベーションした店舗で、伝統的な2棟の韓屋が中庭を挟んで建っています。過去と現在が調和した居心地のいい空間で、時間を忘れてゆったりと過ごしたくなるカフェ。観光客も多く訪れる大邱の名所の一つになっているそう。




■ARTE MUSEUM(アルテミュージアム)釜山
釜山港の近くの島・影島(ヨンド)にある世界最大規模のメディアアート展示館「ARTE MUSEUM(アルテミュージアム)釜山」を訪れました。空間がさまざまなデジタル映像で埋め尽くされた没入型体験スポットで、済州島や香港、ラスベガス、ドバイに続いて釜山は8番目の開館となるそう。一歩中に入るとそこはまるで万華鏡のようで、足を進めるごとに、視界いっぱいに広がる不思議なデジタルアートが、時にはやさしく、時には激しく、視覚と聴覚を刺激してくれます。ワクワクが止まらない釜山の新スポットです。








ふわっとアートが出没!
写真・文/haru*hana編集部 取材協力/韓国観光公社
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