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「離婚後夜」ついに最終話! 比屋根り子Pが主演・佐野晶哉らとの撮影振り返る2024/12/13

「離婚後夜」ついに最終話! 比屋根り子Pが主演・佐野晶哉らとの撮影振り返る

 主演として佐野晶哉Aぇ! group)が、メインキャストとして久保田紗友長谷川慎THE RAMPAGE)が出演する、ドラマL「離婚後夜」(ABCテレビ・テレビ朝日)がいよいよ最終回を迎える。恋に不器用ながらも、真っすぐでいちずな主人公・伊織(佐野)と、妻・香帆(久保田)を失って初めて彼女の大切さに気付く真也(長谷川)、そして離婚し新たな人生を歩む決意をしながらも伊織と真也の間で揺れ動く香帆を描く純愛ストーリーだ。

 第9話で置き手紙をして伊織の元を去った香帆は、伊織を思いつつも兄・臣(時任勇気)の元で暮らすことに。香帆がいなくなり、大学でもアルバイト先でも自失の日々を送る伊織。そんな折、香帆に真也から「契約が切られそうな商談相手に香帆のファンがいて、妻として会ってほしい」と懇願の連絡があった。妻のふりをする香帆が会食に向かうとそこに伊織が登場し、真也と対峙(たいじ)することに。そして、真也は会社に離婚がバレてしまい、全てを失ってしまう。弱音を吐く真也と、自分へ告白してくる伊織の間で揺れる香帆の選択は一体…。

 最終話の放送を前に、本作のプロデューサーを務める比屋根り子さんに最終回の見どころや出演者の皆さんの印象について聞いた。

「離婚後夜」ついに最終話! 比屋根り子Pが主演・佐野晶哉らとの撮影振り返る

――比屋根さんは本作で初めてプロデューサーを務めたとお聞きしましたがいかがでしたか?

「スタッフやキャストの皆さんに助けられながらすてきな作品ができて、今は達成感でいっぱいです。大変なこともあるだろうと始まる前は思っていましたが、主演の佐野さんに引っ張っていただき、現場の雰囲気もとても明るくて。みんなが一つのチームとして、クラスメートのように助け合う現場でしたので、楽しく充実したまま撮影を終えることができました」

――実写化するにあたってこだわった部分を教えてください。

「原作がある作品なので、監督チーム、脚本チーム、プロデューサーチームそれぞれがストーリーとキャラクターの心情を読み込んだ上で、『ここのシーンは残したい』『このセリフは原作ファンも大切にしている部分だから残した上で台本を作ろう』と細かく相談しました。原作は香帆目線でのセリフがベースだったものが、ドラマで伊織の目線に変わった際、どう伝えるかという課題があり、例えば3話での『俺にもチャンスをください』『香帆さんが自分のことを嫌いになりそうなら俺が好きにさせます』など、どういう過程でこのセリフが出てきたのかというのを大切にしてシーンを作っていきました」

「離婚後夜」ついに最終話! 比屋根り子Pが主演・佐野晶哉らとの撮影振り返る

――主演の佐野さんをキャスティングした理由と、伊織と重なる部分を教えてください。

「佐野さんとは以前『THE GREATEST SHOW-NEN』でスタッフとしてご一緒する機会がありました。その際、演技などを見させていただいて、感情の揺れ幅を表現するのがとても上手な方だと思っていて、いつかご一緒できたらと思っていました。スタッフ一同、伊織の“子犬感”というのを意識していたのですが、キュンとできるセリフをとてもかわいらしく言ってくれたり、真っすぐな目で言葉を伝えてくださる佐野さんは、伊織そのものだと思いました」

――香帆を演じる久保田さんはいかがですか。

「原作を読んだ時から香帆のイメージがあって。特に『私って地味だし』というセリフが強調されていく中で、香帆の自己肯定感の低さをきちんと演技で伝えられ、伊織と出会って自分を取り戻して変わっていくさまを表現できる方ということで、久保田さんにお願いしました。編集をしていて、あらためてまばたきや手の置き方など、本当に細かく演じられていることを感じて…。久保田さんにしかできない香帆が表現されていると思っています」

――真也役の長谷川さんについても教えてください。

「原作でも香帆が伊織と真也で揺れますが、視聴者の方もきちんと共感できるようなキャラクターになればなと思っていました。真也はプライドが高くて女性に対して強く出てしまう報われない役ですが、そこを出してくれるような強い表情もできる長谷川さんにお願いしました。前半は強烈なパワハラ夫でいながら、終盤は弱さを見せていく真也は難役だったと思いますが、現場で見ていると本当に怖さを感じる表情に豹変(ひょうへん)するんです。でも、カットがかかった瞬間に普段の柔らかい雰囲気に戻って、『さっきの真也はどこに行ったの?』と思ってしまうぐらいでした。本当に素晴らしい役者さんです」

「離婚後夜」ついに最終話! 比屋根り子Pが主演・佐野晶哉らとの撮影振り返る

――メインキャスト以外の方のお芝居はいかがでしたか?

「池田アカリを演じる川津明日香さんは、何人もの社内の男性を次々と落としていくヒールな雰囲気の女性をリアルに演じてくださいました。物語が進むにつれてアカリへのイライラ感情がたまっていくのですが、それはアカリの表情が本当にリアルだからだと思います。森高愛さん演じる香帆の親友・目黒実咲は、髪形を原作に似せて人生初のショートカットにしてくださり、すごく愛を感じました。最終話で伊織を説得する美咲はぜひ、視聴者の皆さんにも見てほしいです。髙橋大翔さん演じる伊織の大学の同級生・水瀬涼太は、脚本を作っていく段階で伊織の心を知るために生まれたキャラクターです。『恋をするには筋トレだ』とか『恋に落ちているな』と、伊織の心情を描くシーンをコミカルに演じてくださって。また、伊織のアルバイト先の喫茶店のマスター・沢口健一を演じたきたろうさんは、その一言一言で現場の空気がぱっと明るくなって、さすがだなと思いました」

「離婚後夜」ついに最終話! 比屋根り子Pが主演・佐野晶哉らとの撮影振り返る

――視聴者の皆さんの反応をどう感じられていますか?

「SNSで確認させていただくと、一つ一つ丁寧に書かれていて…。私たち制作陣が気付いてほしい、細かいところまで見てくださったんだなと感じる方がたくさんいて、反響の大きさを感じています。中でも、私たちが届けたかった佐野さんの“子犬感”についての声がたくさんあって安心しました。一方で、真也のモラハラに対して、『こいつはやば過ぎる』というコメントもあって、『そうそう、真也はやばいんだよね』とうれしく感じる反面、きちんと最後まで見て、真也のいいところも見て感じてほしいというドキドキ感もあります」

――比屋根さんが一番印象に残っているシーンはどこでしょうか。

「第5話の香帆と伊織がベッドに座って話しているシーンです。香帆が初めて自分の過去や自分がどうして小説家になったのかを語った、どういう人生を歩んできたのかが垣間見えるシーンになっていて。伊織が初めて香帆に『一緒に寝ましょう』と言ってお話するシーンはとても印象に残っています。あと全話を通して、伊織が走る画も印象に残っています。撮影中、カメラマンからメークさんまで、みんなで走りながら撮影した思い出があるからですかね」

「離婚後夜」ついに最終話! 比屋根り子Pが主演・佐野晶哉らとの撮影振り返る

――撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?

「本当に笑顔が絶えない撮影現場でした。撮影に入り、カットがかかるまでは全員が集中して撮影に真剣に向き合って、カットがかかった後はそれぞれ『今のシーン良かったよ』『カッコ良かったよ』『キュンキュンした』と褒め合うような現場で。劇中の伊織と香帆の『褒め合っちゃいましたね』と、同じような雰囲気が流れる現場でした」

――最後に、最終回の見どころを教えてください。

「伊織と香帆、そして真也の3人のお話は、おそらく皆さんが思っているようなストレートな終わり方ではないと思います。これまでに見せなかった弱さを吐露する真也、真っすぐに愛を伝える伊織。そして、香帆の決断が最終話の見どころです。ぜひ最後まで物語を見守ってください」

――ありがとうございました。

【番組情報】

ドラマL「離婚後夜」
テレビ朝日(関東)
土曜 深夜2:30~3:00
ABCテレビ(関西)
日曜  深夜0:10~0:40
※ABCテレビでの放送後、TVer・FODで見逃し配信あり

岩手朝日テレビ 木曜 深夜0:50~1:20
九州朝日放送 金曜 深夜1:25~1:55
鹿児島放送  土曜 深夜1:00~1:30

取材・文/S・A



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