松下洸平「笑顔になれる場所は大人も子どもも一緒」ドラマ「放課後カルテ」インタビュー2024/12/14 08:00
多くの人の心を揺さぶる「放課後カルテ」(日本テレビ系)が、いよいよ最終回まで残り2話となった。小学校の保健室を舞台に、松下洸平演じる、ぶっきらぼうな小児科医の牧野(松下)が、その観察眼で子どもたちの「見えないSOS」を見抜き救っている。「最終回に向けて牧野の心が少しずつ変わっていく」と語る松下に、「チーム放課後カルテ」として子どもたちと過ごした3カ月を語ってもらったインタビューの3回目を送る。
――クランクインの際「僕なりの主演としての在り方」を見つけたいとおっしゃっていましたが、ドラマ終盤を迎え、その在り方は見つかりましたか。
「クランクイン前にもお話ししたと思いますが、作品はみんなと作っていくものだと思っています。その気持ちは今も変わっていなくて、主演だからと言って気を張って、作品を先頭で引っ張って、みんなを一つにまとめて…ということはあまり今もしていないです。どちらかというと、常に監督やプロデューサー、出演者の皆さん、もちろん子どもたちとも話し合いながら作るというのが、僕の主演としての在り方かなと思います」
――現場でのチームワークはいかがでしょうか。
「チームワークは、とてもいいと思います。やっぱり回を重ねるごとに、このドラマに関わる全ての人たちが『放課後カルテ』という作品を、みんなが話し合わなくても分かって撮影を進めるようになっているように思います。僕らなりの『チーム放課後カルテ』としての目指したい部分が一緒なのは、いいチームワークでやれている証拠だと思います」
――子どもたちとの距離感は縮まりましたか。
「お芝居の経験の少ない子どももいるので、子どもたちには毎回撮影現場に来るのが楽しみであってほしいなと思っています。俳優というお仕事が難しくもあるけれど、楽しいものだと思えるような経験になってほしいので、差し入れも、なるべく知恵を使いながら用意しています(笑)。何よりも、この現場に来るのが楽しみだと思ってもらえるような現場作りは、チームの皆さん含め僕もやるようにしています」
――松下さんは、子どもたちが笑顔になれる場所はどんな場所だと思いますか?
「10人いたら、10通りの答えがあるような気がしますが、でもやっぱり好きなものに囲まれていたり、好きな人と過ごす時間が笑顔が集まる場所だと思うし、それは大人も子どもも一緒なのかなと思います。今回、3カ月くらい子どもたちと一緒に撮影してみて、僕たちが思っている以上に子どもたちは考え方がすごくしっかりした、感情や悩みも含めて僕たちと変わらないものを持って生きているんだなというのが、すごく分かりました。だから、子どもたちにとって笑顔があふれる場所は僕たちと同じなのだろうなと。例えば、僕で言えば、友人がいて家族がいて、そういう人たちとたわいもない話をしている時が笑顔の集まる場所だと思うので、子どもたちもきっと同じなんだと思います」
――牧野先生は、子どもたちが元気になるために、全力で向き合うと同時にその親の心にも添われているように見えます。松下さんは牧野を「最後までぶっきらぼう」とおっしゃっていましたが、今もお変わりないでしょうか。
「ぶっきらぼうか、ぶっきらぼうじゃないかと言われると、ぶっきらぼうです(笑)。そこは彼の根本的な性格の部分なので、変わることはないと思います。ただ、小児科医として子どもたちと向き合う姿勢は、回を重ねるごとに変わってきていると思います。このドラマは、牧野という一人の男が、子どもたちとの生活を通して、小児科医として少し成長していく物語だと考えていて。彼の表情が大きく変わることはないかもしれないけれど、子どもたちと接することで病気は治すだけがゴールじゃない的な…保健室に赴任する前にはなかった感情が彼の中で芽生えているのは一つの成長だなと思います。僕も9話の台本を読みながら、これは本当にドラマのいち視聴者として『あ、牧野先生、そこ気付いたんだ』って、ちょっとほほ笑ましく見ています」
あえて優しさを強調するしゃべり方にはしていませんが、僕自身も牧野先生は優しいなと思っていました
――TVガイドの読者からは「牧野という役柄が松下さんにピッタリ」との意見が寄せられています。松下さんご自身は、役とご自身がリンクして評価されることはどう捉えられていますか?
「僕は原作を読ませていただいて、まだ僕の声が乗っていない状態の時から牧野という人は、『病気を抱える子どもたちを救いたいという気持ちで、真摯(しんし)に病気に向き合う人なんだろうな』という印象がありました。だから、視聴者の方が『牧野先生が優しい』と言ってくれるのはとてもうれしいし、あえて優しさを強調するしゃべり方にはしていませんが、僕自身も牧野先生は優しいなと思っていました。書かれている台本の中にいる牧野は、若干口が悪いし、きつく言ったりすることもありますが、遠回しに言ったりうそをついていないんです。実生活だと、あまり真正面から言ってくれる人っていないじゃないですか。だから、例えば第6話(11月16日放送)の篠谷先生(森川葵)に対しても『自分は至らないことをちゃんと自覚して、飯食って寝ろ!』のように言うことができるんだと思うんです。ああいうちょっときつい言い方でも、心の奥底は優しさであふれた人なんだと思います。だから、僕が言っても誰がやっても牧野という人は優しくなるだろうなと僕は思ってます」
――松下さんご自身は客観的に見て分かりやすい人だと思いますか?
「とても分かりやすい方だと思います。近くにいるスタッフさんたちがよく分かっていると思いますが、うれしい時はうれしいって言うし、楽しい時は楽しいって言うし、疲れた時は疲れたって言うので、割とその辺りは正直な方だと思います(笑)」
――松下さんにとって今年はどんな一年でしたか?
「今年は本当にたくさんいろんな現場をやらせていただきました。映像だけじゃなくて、舞台も今はミュージカル(※1月に上演する「ケイン&アベル」)のお稽古も始まっていますし、音楽活動もありました。本の出版や、『放課後カルテ』をはじめ、本当にたくさんの出会いがあった、とても充実した一年だったと思います。今年の経験を経て、来年はまたさらにどう経験を生かしていくのかをゆっくり考えたいと思っています」
――第9話(12月14日放送)や、最終回(12月21日放送)に向けての見どころをお聞かせください。
「牧野先生の心が少しずつ変わっていき、それを彼がちゃんと言葉にしだすのが第9話なので、ご覧になってくださる皆さんには牧野が変わっていく姿をぜひ見届けていただければと思います。最終話に向けて、子どもたちともいよいよお別れになるので、最後までたくさん笑ってたくさん泣きながら楽しんでいただければうれしいです」
――ありがとうございました。毎回丁寧に話してくださる松下さんの言葉は、いつも記者の心に深く刺さりました。TVガイドWebはこれからも松下さんを追っかけます!
【洸平’s カルテ #3】松下さーん、もう少し見どころを教えてください!!
現在産休中で養護教諭の岩見先生(はいだしょうこ)が第9話に登場します。牧野と真逆な岩見先生とのやりとりは、すごく面白いと思います!
【プロフィール】
松下洸平(まつした こうへい)
1987年3月6日生まれ。東京都出身。魚座。A型。趣味は料理。俳優、アーティストとしても活動中。
【番組情報】
「放課後カルテ」
日本テレビ系
毎週土曜 午後9:00~9:54(※最終回は12月21日)
【プレゼント】
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取材・文/Mayu.O(「放課後カルテ」連載担当) 撮影/蓮尾美智子 ヘアメーク/増澤拓也(スタジオまむ) 衣装/加藤美紀
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