望月歩が語る「マイダイアリー」で演じる“超いい人”の和田虎之介は「とても尊敬できる人」2024/11/02 09:00
10月20日にスタートしたABCテレビ・テレビ朝日系日10ドラマ「マイダイアリー」。社会人1年目の主人公・恩村優希(清原果耶)が、日々のささいな出来事をきっかけに大切な思い出を振り返る物語。大学時代を共に過ごした男女5人の群像をノスタルジックに描く、完全オリジナルのヒューマンドラマ。
主人公の大学時代の仲間たちは、個性豊かな面々で、望月歩さん演じる和田虎之介は、大学卒業後も優希とつながりがある心優しい青年。「こんな男友達がいたらいいな」と女性たちに思われるような癒やしキャラの虎之介や、物語の展開、撮影現場について、望月さんが素直な思いを語ってくれました。
──社会人となった主人公が回想する2年前の出来事が現在に織り交ぜられる形で進行する物語ですが、台本を読んだ時の最初の感想はいかがでしたか?
「役それぞれに“思っていること”がちゃんとあるんですが、それを具体的に描くわけではなくて。その思いを行動だけで表現するシーンがわりとあると台本を読んで感じました。役者として演じがいのある楽しい作品になるんじゃないかと思ったので、参加させていただけることになってとてもうれしかったです。実際にお芝居をしてみると、役者同士のやりとりが掛け算になっているなって。感情があふれ出ることが多くて、そういう部分が映像に映っているんじゃないかなと思うので、僕自身も映像を見るのがすごく楽しみなんですよ」
──同世代のキャストが多いですが、大学の仲間を演じる皆さんとはどんな関係性ですか?
「現場はすごく楽しいです! ムードメーカーは佐野(勇斗)くんで、みんなに話しかけたり会話を回したりしてくれています。女性陣の3人は全員面白いというか…ヘンです(笑)」
──どんなふうに面白くてヘンなのか(笑)、役柄との共通点なども合わせて教えてください。
「佐野くんは、役の広海とは真逆ですね。広海はおとなしいタイプだけど、佐野くんはどちらかというと、僕が演じている虎之介っぽい。(清原)果耶ちゃんは優希に近いかな。ちょっとエッジの効いた感性を持っている人で、それをちゃんと言語化できる力がある。だから、すごく面白い言葉が出てきたりします。吉川(愛)ちゃんはまひるそのままですね。まひるはメンズアイドルの推し活をしていますが、吉川ちゃんにもオタク気質があって。僕もアニメやゲームが好きでオタクっぽいところがあるので、話が合います(笑)。見上(愛)ちゃんは愛莉のイメージとはちょっと違うかも。すごく物知りで、質問するとなんでも答えてくれるんですが、たまにガサツな面が出てくるところにいい意味でギャップを感じます(笑)」
──望月さんが演じる虎之介はとても優しい、いい人です。物語が進むにつれて、変わっていったら嫌だな…と思ってしまうのですが。
「大丈夫です。裏はありませんので安心してください(笑)。むしろ、話数を重ねるごとに、どんどんいい人になっているような気がします。彼の優しさが全面に出るシーンが第2話にあるんですけれど、撮影の時に監督が『もっと気持ちを出していいよ』と言ってくれて。実は虎之介には、優しくなる理由があるんです。そのエピソードはストーリーとして描かれるわけではないんですけど、虎之介に限らず、それぞれの役の人柄にちゃんと設定があって。虎之介の設定は、僕にとってすごく納得できるものなので、視聴者の方にも虎之介が持つ背景を感じてもらえたらうれしいですね」
──ご自身と虎之介に共通点を感じる部分はありますか?
「自分は後回しにして、『それでいいや』って思う自己犠牲的な部分は僕にもあるかもしれません。でも、虎之介は自己犠牲が行き過ぎているので心配ですけど(笑)。本当に、“いいヤツ“があふれ出ているキャラクターなんですよね。僕にはムードメーカー的な要素はないので、演じていてすごく尊敬できる部分がある人です」
──虎之介はばんそうこうを常備していて、優希に渡してあげたりする気遣いもあります。そういった部分は望月さんにはありますか?
「ばんそうこうやハンカチを持っている男の子って、カッコイイですよね! 僕も、高校生ぐらいまでは、虫除けスプレーやばんそうこうなどをポーチに入れて持ち歩いていたんですけど、荷物を減らしたくて、今はやめちゃいました(笑)」
──そんな虎之介を演じる上での難しさはありますか?
「ムードメーカーとして場を回す明るさを出す瞬間がすごく難しいですね。現場でそのテンションをポンと出すというより、自分のなかの回転数を上げた状態で現場に入ったほうがよくて。その状態に持っていくまでの自分のプロセス作りが大変です」
──現在の虎之介は生命保険会社の営業マンですが、大学生時代との演じ分けはどうですか?
「視聴者目線で考えると、現在パートに入った時に『学生時代からここまでの期間にどんなことがあったんだろう』と想像しながら見ることができますよね。それはこのドラマの楽しさなんじゃないかなと思います。演じる僕としては、社会人になった虎之介のほうが実年齢に近いんですけど、演じていて気持ちが楽なのは学生時代なんですよ(笑)。なぜかというと、僕は大学に行かなかったから、本物のキャンパスで撮影していると『こういうシチュエーションで韓国ドラマみたいな大恋愛をしてみたかったな!』と思えて楽しいんです。大学生の恋愛を描く『ラブレイン』という韓国ドラマが大好きなので、それを想像して(笑)。逆に、今の自分は社会人ではあるんですが、いわゆるサラリーマンではないし、スーツを着ている虎之介のほうが違和感がある。24歳ってもっと大人になっていると思っていたのに…と思いながら演じています(笑)」
──撮影中に24歳の誕生日があって、共演者やスタッフからお祝いがあったとか。
「劇中で虎之介が使う(メッセージアプリのスタンプ)のトラの絵が付いたタンブラーをいただいたんですが、それでお酒を飲んでいます! 結露が付かない素材なので、ゲームをしながらデスクに置いても安心なので。すごくうれしかったですね」
──そんな現場で生まれるドラマ、今後の虎之介の見せ場はありますか?
「第2話なんですが、撮影が終わった後に監督から『渋かったね』と言っていただけた場面があったんです。相手の役者さんに向き合って精いっぱい演じただけだったんですけど、いい意味で言ってもらえたんだと捉えていて。僕はこれまでの人生で“渋い”と言われたことはなかったんですけど、その時は、男らしさとか大人っぽさを感じていただけたのかなって。だからすごくうれしかった。編集されてどういう映像になっているか、すごく楽しみです」
──視聴者に伝えたいことをアピールしてください!
「僕は、登場人物の思いが、言葉ではなく表情で伝える映画やドラマが好きなんですが、『マイダイアリー』にもその美学を感じていて。表情一つ、行動一つでその人物の感情が伝わる。そういう描き方が濃密にされているドラマだと思うので、一度見た後にもう一度『あのシーンのあの人はどんな気持ちだったんだろう』と見返してもらえるような作品を作っていけたらいいなと思って取り組んでいます」
【番組情報】
「マイダイアリー」
ABCテレビ・テレビ朝日系
毎週日曜 午後10:15~午後11:09
取材・文/TVガイドWeb編集部
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