初の母親役に挑戦した比嘉愛未を直撃！「笑いをこらえるから、釣りバカの撮影はエクササイズみたい！」2017/01/02

　2015年秋にテレビ東京系で放送され大好評だった連続ドラマ「釣りバカ日誌～新入社員浜崎伝助～」が、今夜1月2日9時からめでたく新春ドラマスペシャルとして一夜限りの復活を果たします！今回、濱田岳さん演じるハマちゃんが学生時代に恋焦がれた船宿の娘・矢島亜季を演じる比嘉愛未さんを直撃。本ドラマで初めて母親役を演じた比嘉さんに、撮影の裏話からお正月の過ごし方まで、様々なお話をお伺いしました！

── ドラマの会見で、撮影終了以来、共演者と久々に顔を合わせて、放送が近づいている実感は湧きましたか？

「はい。来年の話をしていると『もう今年も終わるんだな』って不思議な感覚になりました。8月後半から9月半ばにあった三重・伊勢志摩での楽しかった撮影の思い出がよみがえりましたね。私達だけが『楽しかった』って自己満足になってもいけないと思うんですけど、今回ばかりは映像でも楽しい雰囲気が伝わると思うので、早く見てもらいたいです！　新年って日本人は特に大切にすると思うんですが、　『釣りバカ日誌』は、お正月にすごくぴったりだと思うんです。年齢性別問わずおじいちゃん、おばあちゃんからお孫さんまで家族みなさんで見ていただきたいですね」

── 連続ドラマ「釣りバカ日誌～新入社員浜崎伝助～」も視聴されていたんですよね？

「もともと映画版のころから大好きなんです。中でも（主演の）西田敏行さんのアドリブが面白い『釣りバカ日誌19』が“神”回だと思います。ドラマ版は、ハマちゃんを演じた西田さんがスーさんになるという、映画ファンからしたら『どうなるんだろう』という興味から見たんですけど、良い意味で『新しい釣りバカの歴史がはじまったな』って思ったんですよね。濱田岳さんは初めて共演させていただいたんですけど、不思議な魅力がある方で。お芝居をしてても、ぐいぐいひっぱっていっていただける、すごくパワーがある方だったので『濱田さんがハマちゃんになる理由は分かる！』って思いました。ファン目線で『釣りバカ』シリーズがずっと続いていけばいいなと感じていたんですけど、それを内側から見ても、その感覚は変わらなかったですね」

── 西田敏行さん、荒川良々さんの印象はいかがでしたか？

「西田さんは、天才だと思います。どうしてあんなに次から次へとアドリブができるのかと。でも、言うべき軸はぶれないんですよね。西田さんご自身の中でしっかり捉えつつ、あえて崩していっているような。良い意味で、リラックスした空気をつくってくださるんですよ。西田さんの言葉でみんなが笑って、場が和む。それってマネしようとしてもできないことだと思います。今回は色々なお芝居も勉強させていただいたんですけど、西田さんご自身が持っているパワーに魅了されましたね。

『釣りバカ』の良さって、ヒール役がいないところだと思うんです。撮影が始まる前、共演者の荒川さんもそういう意味での『良い味』を出される方なのだろうなと楽しみにしていたんです。ところが、実際にお芝居をしてみたら味が出すぎてて、笑いをこらえるのに必死で（笑）。見つめ合うシーンがあったんですけど、見つめ合えないんですよ！台詞がなくても、見ているだけで『何を思っているんだろう』って笑いがこみ上げてきて（笑）。もうツボに入ってだめでした。じっと見つめ合うべき場面なのに、見れないんです！（笑）。でも、荒川さんは真面目に芝居をされているので『え、なんで笑ってるの!?』って。本当に申し訳なかったです」

── 西田さんをはじめキャストの皆さんのアドリブはテストの時からあるんですか？

「テストの時からですね。でも、それも変わるんですよ！　『本番はこうくるかな』って思っているのをさらに超えてくるので、おなかに力をグッと入れて我慢しないといけないんです。突然来る笑いに備えて腹筋を締めるので、エクササイズをしているみたいな感じでした（笑）」

── 初めて母親役を演じられましたが、比嘉さんにとって理想のお母さん像とはどういうものですか？

「演じる時に意識していたのは、ただ単に『かわいい～』って子供にべたべたしたくないと思って。お母さんは子供と一緒にいる時間が多いと思うので、過保護すぎずに放っておいても転んでもケガしても『大丈夫よ！』というのが割とリアルなのかなと。なので、絶妙な距離感をすごく意識していました。というのも、思い返すと自分の母親もそうだったんですよね。私の母親は自営業だったので、仕事と子育てを両立していて、大きくなってきたら『できることは自分でやりなさい』と厳しく育てられました。だから、一個人としても向き合えるような母親になりたいです。そうしたら、その子が社会人になった時に困らないと思うので。それが本当の愛情なのかなと思います。芯の所はすごく愛して、バランスをとっていけたらいいな、と思います。いつか、母親になったらそうしたいですね」

── 息子役の山口祐輝くんもさぞかしかわいかったんじゃないですか？
「
そうなんです！　祐輝くんは実は、私が主演をさせていただいた映画『カノン』で、ミムラさんの息子役で出演していたんです。その映画では、共演する時間はあまり長くはなかったんですが、一緒にお芝居をしていたんですよね。今回一年ぶりに会ったんですけど、すごく不思議な縁だなと。これだけ役者さんも子役の皆さんもたくさんいる中でまた会うって『縁があるね』っていう話をしていて。良い意味ですごく子供らしい部分を持っていたので、かわいかったです。私はリラックスしてもらえるように接していたんですが、一緒に共演出来て楽しかったです！」

── 今回ハマちゃんが学生時代に恋焦がれていた役を演じられましたが、比嘉さんの学生時代はどういう女の子だったんですか？

「小・中・高の数年の間ですごく変わったんです。小学生の時は髪型がベリーショートで、真っ黒に日焼けをしていて完全に見た目は男の子でした。　本当にアクティブで、木があったら登らずにいられないような。それが中学生になり、徐々に落ち着いてきたと思います。当時は体育会系だったので、マラソン大会があればそれに向けて3カ月前から自分一人で走り込みをしたり、変わった子でしたね。でも、高校入学を機にモデル事務所にスカウトされ、そこから大人と一緒に仕事するようになって、『あ、このままじゃいけない』と（笑）。それから髪を伸ばしたり、美容にも気を使うようになりました」

── 比嘉さんから見て、男性としてのハマちゃんはいかがですか？

「私だったら好きにならないと思います（笑）。『ちゃんと働きなさい！釣りばっかりしてちゃだめだよ！』って思います。客観的に見る分にはかわいいと思いますけど、もうちょっとしっかりした人が良いかも知れませんね」

── ドラマの放送がお正月ですが、印象に残っているお正月の思い出はありますか？

「実家が沖縄で離れているので、仕事が休みでもあまり帰省せず都内にいることが多いです。人がいない東京っておもしろいんですよ！敢えて東京に残って都内をまわったり、友達とドライブしたり。面白かったのが、元旦に遊園地に行ったことですね。お客さんがほとんどいなくて、アトラクションに乗り放題なんです！　ジェットコースターが大好きなので、並ばずに何回も乗れて、とても楽しめました。そういう変わったことをやりたいなって思って、毎年色々やっています（笑）。皆さん親せきで集まって『こたつに入ってみかんを食べる』みたいな過ごし方が多いと思うんですけど、私はそれとは違うことが多いです。初日の出を見に犬吠埼まで行ったこともあります。新年の始まりだから、刺激的なことをしたいんですよね（笑）」

── それでは最後にドラマの見所を教えてください！

「『釣りバカ日誌』は昔から多くの方に愛されていますけど、私も一ファンとして、それはしっかり受け継がないといけないものだと思うので、映画版を知らない若い方にも、ここからさらにファンになってもらいたいですね。今回は、そのきっかけになる大事なスペシャル。お子さんにも見てもらえる内容になっているので、『釣り』にかけて、何か心にひっかかってもらえたらなと思います。見所もたくさんありますし、ぜひご家族で楽しんで見てほしいです！」

　息をのむほど奇麗な和服姿で、おちゃめに笑わせながら話してくださった比嘉さん。全ての質問に対して真剣に考えつつ、ノリよく答えてくださるその姿に記者も魅了されました。

　また、キャスト陣がとても仲良く、楽しく撮影をされた様子がひしひしと伝わってきました。比嘉さんもその楽しさは「画面を通じて伝わる」と自信満々に言われていたので、2017年の年初め、今夜は皆さんも『釣りバカ』を見て楽しく過ごしてみてはいかがでしょうか？

【プロフィール】

比嘉愛未（ひがまなみ）
1986年6月14日生まれ。沖縄県出身。
ドラマ「石川五右衛門」（テレビ東京系）、「恋愛時代」（日本テレビ系）、「GTO」（フジテレビ系）、映画「カノン」、「飛べ！ダコタ」などに出演。2017年1月14日から主演ドラマ「本日は、お日柄もよく」（WOWOW）がスタートするほか、舞台「里見八犬伝」（4月）に出演が決定。