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65周年記念ツアー真っ最中! 「吉本新喜劇」座長アキ&千葉公平インタビュー2024/10/09 12:00

65周年記念ツアー真っ最中! 「吉本新喜劇」座長アキ&千葉公平インタビュー

 7月の東京公演を皮切りに、65周年記念ツアー真っただ中の吉本新喜劇。2022年から間寛平がゼネラルマネージャーに就任。吉本新喜劇座員総選挙など新しい企画を取り入れながら、新たなスターを生み出し続けている。

 TVガイドでは、吉本新喜劇座員総選挙で3連覇を達成した座長のアキと、20年の加入から躍進し続ける千葉公平の独占取材を敢行。発売中の「週刊TVガイド10/18号」では和気あいあいとした対談を、Web版では吉本新喜劇に対する2人の熱い思いを聞いた。

――お2人で取材を受けるのは初めてだそうですね。

千葉 「そうなんです。だから、すごく新鮮です」

アキ 「千葉とは、ルミネ(the よしもと)で活動していた時からの長い付き合いなんです。けど、2人だけで真面目に話したり、写真を撮ったりしたことは今までなかったもんな?」

千葉 「僕、アキさんの相方・ケンさん(水玉れっぷう隊)と仲が良くて。東京で活動していた頃、ケンさんとは一緒にパチンコへ行って写真を撮ったりしていましたが、今日はちゃんと仕事としてアキさんと撮れてよかったです(笑)」

――アキさんは14年に、千葉さんは20年に東京から大阪へ活動拠点を移して新喜劇に加入されました。特にアキさん、千葉さんが新喜劇に加入されたのは驚いたんじゃないですか?

アキ 「びっくりしました。千葉が当時、新喜劇や芝居について話しているのを聞いたことがなくて。『THE EMPTY STAGE』(注:台本や小道具を持たずに行う即興のエンタテインメントステージ)で一緒やったりはしていたんですけど、どちらかと言えば即興的な芸が好きなんかなと思うてたから、え、新喜劇に興味あったん? って思った。なんで入ろうと思ったん?」

千葉 「ルミネにいた頃、石田(靖)さんや寛平さん、キム兄さん(木村祐一)…いろんな新喜劇の班に出演していたので、経験はあったんです。今後についてどうしようかなと考える中、経験で培ったことを生かしていきたいなと思った時、ふと脳裏に新喜劇で見た寛平さんと(池乃)めだか師匠の絡みが最初に浮かんだんですよ」

アキ 「それ、猿と猫のやりとり?」

千葉 「服の中にどんどん物を入れていくやつです。25分間、2人だけでそのくだりをやって、ドカンドカンとウケてたんですよ。2人ともまあまあなお年なのにすごいなって。自分が同じくらいの年齢になった時、同じように笑いが取れてるのかなと考えて。この人たちを生んだ大阪の新喜劇ってどういうところなんだろうと興味を持って入ったんです」

65周年記念ツアー真っ最中! 「吉本新喜劇」座長アキ&千葉公平インタビュー
65周年記念ツアー真っ最中! 「吉本新喜劇」座長アキ&千葉公平インタビュー

――アキさんは新喜劇に加入して今年で10年。23年には座長に就任しました。

アキ 「僕はコンビでもやってきましたけど、いろもん(注:コンビやピンとしてのネタ)で仕事をもらおう、勝ち上がっていこうと思うたら、誰もやったことがないようなことを選んでいかないと残れないんですよね。若手もみんな『M-1グランプリ』や『キングオブコント』、最近やと『THE SECOND~漫才トーナメント~』とかの賞レースに切磋琢磨(せっさたくま)して挑んでいるし、劇場でもみんな、すごいレベルのネタをやっているんですよ。僕もいろんな若手のネタを見ながら情報を収集してるんですけど、一方で新喜劇はちっちゃい子からご年配までと見てくれる層が幅広い。やからこそ、『サザエさん』とか『裸の大将』とか家族全員に伝わるようなボケを入れるようにしてるんです。けど、そのバランスは難しい。今日のお客さんはこの感じか。じゃあ、ベタなところはスピードアップして短めにしようとか、千葉とフリーで遊ぶところは長めにしようとか、いろいろと状況を見ながら変えるようにしてますね」

千葉 「アドリブを多めに入れるなど、公演によって変わっていくところも新喜劇の魅力ですよね。僕、時には失敗しちゃったかなとか言いすぎたな、言葉選びを間違ったかなと反省することもあるんですけど、アキさんがおなじみのギャグのように『いいよ~』と言ってくれるので、臆せずにできてありがたいです」

アキ 「団員のみんなには、のびのびとやってほしいですからね。ただ、僕はもまれてきたタイプやから、スベったことをもう1回やった時は注意します。試しにやるのはもちろんいいんですけど、あかんかったことをやるのはなんで? って。あと、本番で結果を出せてないのに、楽屋でYouTubeを見たり、遊んでたりするのも…。いや、言わないですよ? 何も言わないですけど、意識低めやなと思ってしまうんです」

――そこは時間とお金を使って、わざわざ劇場へ足を運んでくださるお客さんへの責任もありますし。

アキ 「ほんまにそうなんです。家族でNGK(なんばグランド花月)に来てくれてはりますけど、旅費、宿泊費、食費…なんぼかかんねんって話でしょ。そう考えるたら、スベる時間はいらない。プロ集団なんやからちゃんと考えんとって思いますよね」

千葉 「…あの…誰のことを言ってるんですか?(笑)」

アキ 「あはは! これは今、千葉が一緒におるから言えることなんです。千葉なんて、4年でいろんな人を抜いて今の位置まで来てる。やから羨ましがられたり、ねたまれたりもしてると思うんですよ。中には、なんで千葉さんばっかり仕事あるんやろって思ってる人もおるかもしれない。けど、仕方がないんですよ。だって、千葉は舞台でちゃんと結果を出してますから」

千葉 「わ、うれしい!」

アキ 「僕との絡みもそう。なんで千葉さんばっかり使うんです? って思ってる団員もおるかもしらんけど、あの絡み、ほかに誰ができる? って。いやいや、出てるやん、結果が。仕方ないわ、そういう世界やからって思います。僕にもかわいがってる後輩はもちろんいます。けど、それとこれとは別。舞台は好き嫌いじゃなく、実力がある人が選ばれる場所ですからね」

千葉 「そう言ってもらえてうれしいです。けど最近、肩こりが重いのは恨みかなって心配になりました」

アキ 「それ、ほんまにあるで」

千葉 「(笑)。アキさんも新喜劇に入った当初はそうだったんじゃないですか?」

アキ 「そう。俺もめっちゃ嫌がられてた」

千葉 「すっちーさんや小籔(千豊)さんとかもそうだったんでしょうね。でも、元々コンビでネタをやってきた人が、新喜劇に刺激を与えるのはすごくいいことですよね」

アキ 「そうやね。小籔もすっちーも同じようなこと言うてたしね。やから、面白い人にはどんどん新喜劇に入ってきてほしいです」

千葉 「若手の刺激になることはもちろん、僕らの刺激にもなりますからね。で、世界に認められる劇団になりたいですね。最近、芸人だと、とにかく明るい安村くんとか渡辺直美ちゃんが世界で活躍しているじゃないですか」

アキ 「僕もね、12~13年前くらいから海外に挑戦してみたいって言うてたんです。新喜劇に入ってからは、座長になったらやってみたいことをいろいろと考えていて。今、座長になって1年半くらいなので(やりたいと思っていたことは)まだ絞りながらやってるんですけど、この10年の思いを仕掛けていきたいなと。ここからはその準備にも入っていきたいですね。特に、今年は大谷翔平選手が歴史に名を残す選手として活躍していて、日本、ジャパンが注目されている。来年は大阪・関西万博もあっていい流れの中にいるので、新喜劇ももっともっと注目されるように盛り上げていきたいですね」

65周年記念ツアー真っ最中! 「吉本新喜劇」座長アキ&千葉公平インタビュー

【プロフィール】

アキ
1969年8月22日生まれ。大阪府出身。A型。92年にケンと水玉れっぷう隊を結成。14年5月に吉本新喜劇入団、23年5月より座長を務める。


千葉公平(ちば こうへい)
1975年10月24日生まれ。千葉県出身。B型。お笑いコンビ・ハローバイバイ、ギンナナとして活動後、20年2月に新喜劇デビュー。

【INFORMATION】

全国各地で65公演 全国ツアー
24年3月1日に65周年を迎えた吉本新喜劇が、感謝の気持ちを込めて全国を回るツアー。間寛平GMと、すっちー、酒井藍、アキ、吉田裕の座長4人を中心に、来年3月まで全65公演以上を予定している。

【プレゼント】

65周年記念ツアー真っ最中! 「吉本新喜劇」座長アキ&千葉公平インタビュー

2人のサイン入り生写真を1名様にプレゼント!

応募はコチラ:https://www.tvguide.or.jp/tvguide_enquete
(応募期間:2024年10月9日正午~10月16日午前11時59分)

※はがきでの応募方法は発売中の「週刊TVガイド10/18号」(P98)をご覧ください。

取材・文/高本亜紀 撮影/興梠真穂 



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