新シーズンへ向け、ドレスアップした選手が意気込みを語る！宇野昌磨はMCに初挑戦2024/10/02

　フィギュアスケートの’24-’25シーズン本格開幕を前に、9月30日、都内で記者会見が行われ、鍵山優真選手、山本草太選手、三浦佳生選手、佐藤駿選手、友野一希選手、坂本花織選手、千葉百音選手、渡辺倫果選手、吉田陽菜選手、三原舞依選手の10人が今季のテーマに合わせた華やかな衣装で登場。新シーズンへの意気込みなどを語りました。

　司会を務めたのは、テレビ朝日フィギュアスケートグランプリシリーズ／ファイナルのメインキャスター・松岡修造さんと、フジテレビ系フィギュアスケートスペシャルアンバサダーに就任した宇野昌磨さん。昨年までは選手として会見に出席していた宇野さんは「これまでは自分の話をするだけなのであまり緊張しなかったのですが…修造さんの隣で“圧”を感じながら、緊張しながらやっていきたいと思います」と話しました。

　最初に宇野さんが後輩のスケーターたちへのメッセージを発表。フリップに「失敗」と書いた宇野さんは「ポジティブな言葉ではありませんが、五輪のプレシーズンということもあり、たくさんの選手が挑戦するシーズンでもあると思います。挑戦には失敗がつきものですし、現役時代、僕は成功よりも失敗から学ぶものの方が多かったので、皆さんも失敗というものにマイナスな気持ちを考えず、『より成長するチャンスだ』と思って、全力で失敗して、成長してください」と温かなエールをおくりました。

　続いて、選手たちがそれぞれ今季のテーマを発表。今シーズンのフリー『バタフライ』にちなみ“羽化”と書いた友野選手は「最年長でベテランと言われますが、僕は今が一番の成長期だと思っていて。今季さなぎから蝶になって（五輪シーズンである）来シーズンへと羽ばたいていきたいです」とコメント。また、三原選手はフリーの『レッドバイオリン』で振付師のデヴィッド・ウィルソンさんから伝えられたという“Gorgeous（ゴージャス）”を、佐藤選手は「昨シーズンは固くなってしまった試合が多かったのですが、全日本選手権では楽しく演技することができたので、今シーズンはそういう試合を多くしたいと思っています」と “楽”をテーマにあげました。

　吉田選手は“ステップ”。「昨シーズンはシニア1年目だったので“ホップ”、今シーズンは“ステップ”、そして来シーズンが“ジャンプ”です」と来季の五輪シーズンへ向け、成長を誓いました。そして、“孤独の美しさ”をテーマに掲げた渡辺選手は「今シーズンのショートは『月光』。月の光はスポットライトのように一人一人を照らしていくイメージがあって。スケートは個人競技でもあるので、自分自身のスケートと向き合い、一つずつ進んでいきたいという思いでテーマにしました」と思いを明かしました。

　山本選手は“洗練”をテーマに掲げ、「表現もスピンもジャンプもただこなすのではなく、より洗練した技をテーマに頑張っていこうかなと思っています」とコメント。それを聞いた宇野さんは「山本選手のスケートは“洗練”を表したようなスケートなので、これからもっと洗練されていくのが楽しみです」と期待を寄せました。

　千葉選手のテーマは“弾ける”。「自分の表現力の幅を広げるためにも、明るく弾けるような演技ができるようになりたいです」と笑顔で話しました。“フィギュアスケートをする！”と力強く書いた三浦選手は「自分がやりたいスケート、自分が理想とするスケートをしていきたい」と意気込み、鍵山選手は「内側からくる情熱をパフォーマンスとして感じていただければ」ということで“大人っぽく情熱的に！”を、坂本選手は「失敗を恐れずにやっていったら自信にもなると思うのでこの言葉にしました」と“CHANGE”をテーマに掲げました。

　続いての「意識している選手は？」という質問には、男子選手全員が“チーム・ジャパン”や“日本選手”と回答。三浦選手は「今の日本選手は本当に“激アツ”なので、みんなで切磋琢磨して高め合って、その上でいい勝負をしたい」と闘志を燃やしました。鍵山選手は日本選手のほかにイリヤ・マリニン選手の名も挙げ、「昨シーズンはマリニン選手との差を意識することがたくさんありました。今シーズンは追い付く、追い抜くパフォーマンスができるように頑張りたいです」と決意を表明。

　また吉田選手、渡辺選手からはアメリカのアンバー・グレン選手の名が挙がり、吉田選手は「アンバー・グレン選手がショートとフリーでトリプルアクセルを着氷していて、自分も挑戦し続ける勇気をもらいました」と笑顔で話しました。そして、千葉選手、三原選手、坂本選手は“自分自身”と回答。三原選手は「イチ選手としてどんどん上に上っていきたいという思いがすごく強くて、自分自身に勝っていかないといけないなと思います」と高みを見据えました。