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鈴木伸之、主演「バントマン」で野球愛を再確認「あらためて野球に出合えて良かったと」2024/09/13

鈴木伸之、主演「バントマン」で野球愛を再確認「あらためて野球に出合えて良かったと」

 鈴木伸之さん主演の土ドラ「バントマン」(フジテレビ系)が10月12日からスタートします。中日ドラゴンズが全面協力で実現した、土ドラ初のスポーツ・エンターテインメントドラマとなる本作は、犠牲を払って周囲をサポートする陰のヒーロー“バントマン”にスポットを当てたオリジナルストーリー。

 主人公は、ドラゴンズのホームランバッターとして活躍するも、やがて戦力外通告を受けてしまった元プロ野球選手・柳澤大翔。演じるのは、自身も中学生まで地元のクラブチームで4番バッターとして活躍した鈴木伸之さん。鈴木さんがユニフォームに身を包み打席に立つ姿は、プロの選手と見間違うほど!

 ここでは、鈴木さんに本作の見どころや役に対する思い、野球少年時代のエピソードなどを伺いました。

プロ野球で活躍されている方たちにも認めていただける作品にしたい

──実在するプロ野球チームの選手役を演じることとなった心境をお聞かせください。

「自分に務まるか不安な気持ちもありつつ、決まった時はすごくワクワクしました。僕は中学2年生まで野球をやっていて小さい頃の夢はプロ野球選手だったので、本物の中日ドラゴンズのユニフォームを着用できることも、バンテリンドームに立たせていただくこともすごく楽しみでした」

──野球の練習もかなり行われているとお伺いしました。

「とにかく今は暇さえあれば練習しています。今回は実際にプロの方が使用されている木製バットを使用しているのですが、力に自信のある僕でも敵わないくらいバットが重くて。たくさん練習を積んで、プロ野球選手という役どころの説得力を出さないといけないと思っていますし、ホームランバッターという設定なので、ホームランを打つためにはどうスイングしたら良いのかなどを研究しています。1回でもいいので、練習でホームランを打ってみたいですね」

──ご自身の野球少年時代のポジションというと…?

「実は僕もバッティングが得意だったので、ホームランバッターとまでは言わないですが、4番、5番を打たせてもらっていました。僕は中学までだったのですが、高校や大学、プロ野球で活躍されている方たちにも認めていただける作品にしたいので、今できることを一生懸命やっています」

──大翔の息子・直斗役の小山蒼海くんも野球をやられているそうですね。

「そうなんです。去年から野球を始めたみたいで、バッティングを見せてもらったのですが、フォームがすごく奇麗で! 今年に入ってからは3回もホームランを打っていると聞きました。野球をしている動画も見せてくれますし、撮影現場では僕の膝の上に乗ってきてくれたりして、すごくかわいいです。良いコミュニケーションを取りながら撮影ができています」

──野球経験者の鈴木さんに、アドバイスを求められることもあるのでは…?

「アドバイスはしないです! アドバイス一つで生かされることもあれば殺されてしまうこともあるので、相当な責任がないと言えないと思うんです。彼には思いっきり野球を楽しんでもらいたいですし、本当にプロ野球選手を目指しているみたいなので、将来のスターになってもらいたいですね」

役を通して、野球に対する気持ちを変えてもらったような気がします

──大翔を演じていて、魅力に感じる部分はどういったところでしょうか?

「彼は、自分の仕事が本当に好きだという気持ちが真っすぐに伝わってくる熱い男です。33歳の設定なのですが、この年齢でもう一度プロ野球選手に戻るつもりでいることが、普通の感覚だとなかなかできないと思います。年齢とか関係なく自分の好きなことを貫こうとする姿に人間味を感じますし、純粋に応援したくなるキャラクターですね」

──そんな大翔に共感できる部分も多いですか?

「僕は野球を諦めてしまった人間なので、これまではなんとなく後ろめたい気持ちがあって、野球が大好きだと胸を張って言えなかったんです。でも、彼の言葉をセリフとして言葉に出していると、やっぱり僕自身も野球が好きだし、あらためて野球に出合えて良かったという気持ちになれました。この役を通して、野球に対する気持ちを変えてもらったような気がします」

鈴木伸之、主演「バントマン」で野球愛を再確認「あらためて野球に出合えて良かったと」

──ちなみに、鈴木さんが当時あこがれていた野球選手はいらっしゃいますか?

「実は、読売ジャイアンツ球場が実家の近くということもあって、学校帰りにサインをもらいに行くのが日課になっていました。当時は長嶋茂雄監督で、仁志(敏久)選手、二岡(智宏)選手、清原(和博)選手、上原(浩治)選手…と憧れの選手はたくさんいました」

──ジャイアンツにゆかりがあるとのことですが、本作では中日ドラゴンズの選手役としてバンテリンドームに立つことになります。

「父がジャイアンツファンだったので、幼い頃はずっとジャイアンツを見ていたのですが、今はとにかくドラゴンズの試合ばかり見ています。プロ野球中継の生配信を、ドキドキしながらずっと追いかけています(笑)。とにかくドラゴンズを応援しているので、頑張ってもらいたいです!」

──大翔は戦力外通告を受けてしまう役どころですが、鈴木さんご自身の“ピンチを乗り越える方法”があれば教えてください。

「どうしても今は大翔のキャラクターに寄ってしまうのですが、“好き”という気持ちがいろんなことを後押ししてくれると思います。自分が本当にやりたいことを突き進んでいく上で、たとえ問題が起きたとしても、とにかく好きだという気持ちを忘れずにいることでピンチを乗り越えられそうな気がしています」

──本作では「バントマン」という新しいヒーロー像が描かれますが、鈴木さんにとってのヒーローはいらっしゃいますか?

「今の僕にとってのヒーローは、共演させていただいている皆さんです。作中で『作戦会議室』のシーンがたくさん出てくるのですが、そのシーンのセリフの分量がすごくて。ここでは、日常社会の話を野球に例えて会議をしていて、1日に20ページくらい撮影するんですよ。しかも全部野球用語で、今までしゃべったことのないようなセリフがたくさん出てくるんですけど、皆さんは当たり前の会話のように進められていて(笑)。誰かが間違えても勢いで乗り切るみたいな、すごくチームワークが生まれています。本当に皆さんのおかげでここまで来られていますね」

鈴木伸之、主演「バントマン」で野球愛を再確認「あらためて野球に出合えて良かったと」

──最後に、視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。

「とにかく野球が大好きで、ドラマ側から皆さんに“野球愛を投げる”という新しい形の作品になっています。何かを諦めてしまったり、挫折してしまったという方々に響く作品が作れるよう、一生懸命演じています。土曜日の夜、気楽に見ていただけたらうれしいです」

【プロフィール】

鈴木伸之(すずき のぶゆき)
1992年10月14日生まれ。神奈川県出身。主な出演作は、映画「桐島、部活やめるってよ」(12年)、映画「東京喰種 トーキョーグール」(17年)、「東京リベンジャーズ」シリーズ、ドラマ「あなたのことはそれほど」(TBS系)、NHK連続テレビ小説「半分、青い。」、「今日から俺は!!」(日本テレビ系)、「自転車屋さんの高橋くん」(テレビ東京系)、「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」シリーズ、「忍者に結婚は難しい」(フジテレビ系)など。

【番組情報】

土ドラ「バントマン」
10月12日スタート
フジテレビ系 
土曜 午後11:40~深夜0:35

取材・文/Mi(フジテレビ・東海テレビ担当) スタイリスト/くしかわ とも ヘアメイク/高橋 亮 小道具/IZU



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