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【「ラストチャンス」リレーインタビュー/第2回】ドラマで土下座しまくりの勝村政信のプライベートは、レレレのおじさん!?「思わず『お出かけですか?』って言いたくなっちゃう(笑)」2018/07/20

【「ラストチャンス」リレーインタビュー/第2回】ドラマで土下座しまくりの勝村政信のプライベートは、レレレのおじさん!?「思わず『お出かけですか?』って言いたくなっちゃう(笑)」

──「企業の再生を成功させるトップはエリートのように言われるけど、見えない部分でいろんなことがある。リーダーという立場は非常に難しいもの」とコメントされていましたが、勝村さんご自身はリーダーに向いていると思いますか?

「どうなんでしょうねぇ…。年齢や、どういう組織でのリーダーなのかということによるんじゃないですかね? 規模や組み合わせでも変わってきますね。僕が脇に回った方がいいのか、リーダーシップを取った方がいいのか。少し前まで盛り上がっていたワールドカップの話で例えると、今のブラジル代表は、試合によってキャプテンマークが違うんですよ。1人に責任を追わせると、あまりにも大きな責任になってしまうので。それは4年前のブラジルのワールドカップでドイツに7点もとられたこともあって。その時のキャプテンは、ものすごく重荷じゃないですか? なので、チッチ監督に代わった時に、ネイマール選手のような飛び抜けたスター選手がいなくても戦えるようなチームをちゃんと作った。そして、キャプテンマークも毎回変えるようにした。それって昔じゃありえないことなんですけど、今だったら納得できるんです。だから、僕の場合もそういうことでいいのかなと。得意な分野になればキャプテンマーク巻くし。キャプテンシーがないわけではないので(笑)」

──「ラストチャンス」はビジネス・ヒューマンドラマということで、勝村さんが仕事をする際にお持ちの信念がございましたら、教えてください。

「難しい質問ですねぇ(笑)。僕は、高校を卒業してから2年ほどスポーツ用品の問屋で働いたことがありまして。その時に“理解する”ということが大事なんだなと思ったんです。“自分が何をしているのか”ということを理解する。いわゆる、自分の中で仕事の動線をつくるということですね。当時の仕事量はとても多くて、例えば全国のスポーツショップに電話で注文を聞いて、商品を集めて伝票を書いて発送をして…。もちろん、店ごとに卸すパーセンテージも違いますから。それらの業務について『自分がどう動けばスムーズに進められるか』ということを意識しながら対応していると、仕事が早くなりました。まあ、早く帰りたかっただけなんですけど。だから、今も一つ一つの仕事に対して考えて、理解しながらやらせていただいているつもりです」

──今回、視聴者の方に勝村さんへの質問を募集させていただいたので、そちらにもお答えいただけますか? まずは、これから何か挑戦されてみたいことはありますか?

「…挑戦ではないんですけど、おじいさんなんですよ。もう55歳になるんですね」

──とても見えないです!

「見えようが、見えまいが、ただのおじいさんなんですよ(笑)。江戸時代なら死んでるんです!」

【「ラストチャンス」リレーインタビュー/第2回】ドラマで土下座しまくりの勝村政信のプライベートは、レレレのおじさん!?「思わず『お出かけですか?』って言いたくなっちゃう(笑)」

──いやいやいや!!(笑)。

「どこにに行っても大体最年長になりつつあるんですけど、全てが衰えていくんですね。筋力や視力も落ちてくるので、もう挑戦が始まっているわけですよ。基本的にもう老人だから、それを受け入れて生きていくことは相当な挑戦で。若い頃には全く理解できなかったですからね。ちょっと前までできたことが、少しずつできなくなってきて『うそだろ?』と感じることがしょっちゅうだから面白いですよ。例えば、ご飯を食べた後におじさんたちが爪ようじを使っているじゃないですか? 若い頃は『なんでだよ!』と思ってたんですけど、今自分で使ってますからね。歯がだめになってくるから、爪ようじが必須という(笑)。他にも、昔先輩たちがいろんな現場で病気の話をされていたのを聞いて『なんだこの話』と感じていたのが、今は僕も、病気やお互い通っている病院の話をしてますからね」

──撮影現場でお話しされているんですか?

「そうですよ! どこに行っても、けがや病気の話(笑)。もう治んないから、けがや病気と一生二人三脚でやっていくしかない。そうすると、割と楽しくなってくるんです。諦めるから。僕はそんなに自己愛が強い方ではないので、衰えていく自分が嫌だということはあまりなくて、逆にちょっと笑いが出てくるぐらい。『前までできていたのに、できなくなってる(笑)』って。で、先輩たちの『こうすると良い』という話を聞いて、自分でも調べると『こんな対策があったんだ。さすが先輩たちは僕たちよりもっと先を進んでる。早く追い付かなきゃ!』と感じるんですよね(笑)」

──そう見えないですけど、実は…。

「おじいさんです(笑)。江戸時代なら死んでるんです!」

──本日2回目ですね!(笑)。日々挑戦ということで。

「はい。生きることは戦いです!!」

【「ラストチャンス」リレーインタビュー/第2回】ドラマで土下座しまくりの勝村政信のプライベートは、レレレのおじさん!?「思わず『お出かけですか?』って言いたくなっちゃう(笑)」

──もう1問、お答えいただけますか? 撮影や舞台でお忙しいかと思いますが、その際になさっているくつろぎ方法や、癒やされるものがありましたら教えてください!

「年を取ってくると、土を触りたくなるんですね。僕の家は庭がないので、ベランダや家の中にたくさん置いた植木鉢を庭と呼んでいるんですけど(笑)。その中でも、ハナモモを駐車場の横に植えていて、それがものすごく大きくなって真っ赤な花をいっぱい咲かせたんです。そしたら、前を歩く人たちが写真を撮って、ちょっとした名所みたいになって。僕もさらに頑張ってお水をあげたり、トラックに当たらないように枝を切ったり。落ちた花や葉も迷惑にならないように延々掃いているから、近所の人たちは僕のことを(『天才バカボン』の)レレレのおじさんだと思ってるんじゃないかって(笑)。掃いているとおばあちゃんが『ご苦労さま』と声かけてくれるから『ありがとうございます。お出かけですか?』ってこれ本当のレレレのおじさんじゃんっていう(笑)。花が咲いている時は奇麗でも、落ちた植物はゴミになります。それもちゃんと掃いて捨てるまでが自分の責任です。この年になってくると、なるべく他人に迷惑をかけないで暮らせるようにしていくことが大事なのかなと感じていますね」

──それで、休日はレレレのおじさんになられているわけですね!

「『お出かけですか?』って言うんだ、本当にって。そのうち分かるから!(笑)」

──勉強になります(笑)。ありがとうございました!

「はい。とんでもないです(笑)」

【「ラストチャンス」リレーインタビュー/第2回】ドラマで土下座しまくりの勝村政信のプライベートは、レレレのおじさん!?「思わず『お出かけですか?』って言いたくなっちゃう(笑)」

 キリッとしたまなざしを向けながら、時に真剣に、時に笑顔でいろんなエピソードを披露してくれた勝村さん。撮影の時には、ラストチャンスの“L”を入れたポーズはもちろん、ノリノリでたくさんのポーズをとってくれるというサービス精神旺盛な面も。その姿は本当にかっこよくてすてきでした! さて、リレーインタビューの次回は、毎週土日にドラマの撮影があることに対して勝村さんとお話をしていた方です。

「〇〇くんも言ってましたけど、毎週土日が『ラストチャンス』の撮影になるという期間がずっと続いていたので、シーン後半になればなるほど緩みが激しくなるっていう(笑)。自分を律するのが難しくなるので、そこに割とみんなエネルギーを使っていたみたいですね」

 お二人で話をしている様子からも仲の良さが伝わりますが、ご本人を直撃取材したところ、さらに勝村さんとの面白エピソードを暴露してくれました!!(笑)。その模様は、ぜひ次回のリレーインタビューでご確認ください♪

【プロフィール】

勝村政信(かつむら まさのぶ)
1963年7月21日生まれ。埼玉県出身。 最近の出演作品は、ドラマ「犯罪の回送」(テレビ東京系)、「はぐれ署長の殺人急行」シリーズ(TBS系)、「ドクターX~外科医・大門未知子~」シリーズ(テレビ朝日系)、映画「蝶の眠り」、「ラスト・ホールド!」、「無限の住人」など。映画「劇場版 仮面ライダービルド」が8月4日、「凛」が今年公開予定で、舞台「罪と罰」(2019年1月渋谷シアターコクーン)に出演予定。

【番組情報】

ドラマBiz「ラストチャンス 再生請負人」 
テレビ東京系 
月曜 午後10:00~10:54(初回は、午後10:00~11:09)

取材・文/鬼木優華(テレビ東京担当) 
撮影/蓮尾美智子

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