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鬼頭明里インタビュー「おばあちゃんになったら、孫に見せたいフォトブックです」2024/08/18

鬼頭明里インタビュー「おばあちゃんになったら、孫に見せたいフォトブックです」

 「鬼滅の刃」の竈門禰豆子役をはじめ、数々の人気キャラクターを演じる人気声優・鬼頭明里。2024年は鬼頭にとって、声優デビュー10周年、アーティストデビュー5周年、そして10月16日に30歳を迎えるアニバーサリーイヤー。そんな節目の“今”を詰め込んだフォトブック「鬼頭明里アニバーサリーフォトブック あかりのまま」が発売される。フォトブックの見どころや、仕事に対する姿勢の変化を聞いた。

――フォトブック制作の経緯を教えてください

「ふと『もうすぐ30代になるな』と思った時、それならフォトブックを作りたいな、と考えたんです。20代の集大成じゃないですけど、出せるところは全部出して、自分の記録としても残しておきたい。そこで、自分から『フォトブックを作りたいです』とお願いしました」

――写真集の出来栄えはいかがですか。点数をつけるとしたら…?

「自分的にも満足のいくものになりました! 皆さんに手に取っていただくのが楽しみです。点数は、ほぼ100点ではあるんですけど、あえて98点。というのも、今回、本当に何の前準備もせずに撮影に臨んだんです(笑)。 体をしぼったり、ジムにめちゃくちゃ通ったりして撮影に挑む伸びしろがまだあるかなと思うので、98点です」

鬼頭明里インタビュー「おばあちゃんになったら、孫に見せたいフォトブックです」

――写真集の見どころは?

「ロケーションですね。今回は2泊3日かけて、長崎・五島列島まで遠征しました。特に海や、鬼岳というなだらかな山の上で撮ったカットは、『来たかいがあった』と思えるものになりました。お天気にも恵まれ、五島の絶景も楽しめる1冊にもなっていると思います。それと、今までにない“素”に近い表情や衣装も見どころになっています」

――どなたか見てほしい人に送るとしたら?

「自分がおばあちゃんになったら、いつか孫に見せたいですね。それぐらいの年齢になったら、『ばあちゃんも、昔はね…』と若い頃の話をする機会があると思うんです。その時に、やっぱり証拠がないと信じてもらえないので(笑)。証拠の一品として残しておきたいです」

鬼頭明里インタビュー「おばあちゃんになったら、孫に見せたいフォトブックです」

――声優デビューして10周年。長かったですか? 短かったですか?

「あっという間でした。10周年を迎えることがまず信じられないというか。すごく充実して楽しかったからこそ、そう思えるんでしょうね」

――声優のお仕事に対しての考え方や向き合い方に、変化はありましたか? 

「たくさんあります。例えばデビューしたばかりの頃は、演じる上で『声は作るもの』というイメージがあって、『このキャラはこの音域の声でしゃべる』と思い込んでいるところがありました。でも今は、声を作ることをほとんど意識していません。キャラは生きているのだから、『この声しか出さない』ということはないんですよね。自然に『役を生きる』中での声を意識しています」

――そう考えるようになったきっかけはあったのでしょうか?

「デビューして3、4年目の頃でしょうか。オーディションにもなかなか受からなくて、悩んだことがあったんです。振り返れば、『声優の仕事はこうじゃなきゃだめ』といったこだわりが強くなり過ぎていた時期でした。空回り続けて、ある時、『もしもこの仕事がうまくいかなくて、地元へ帰って就職をしても、楽しい人生を送れるだろう』と吹っ切れたんです。そうしたら、『失敗してもいいや』と思えるようになって。それまで、『この役はこの声しか出さないから、そこから外れちゃダメだ』と思って演じていたところも、『やりたいようにやってみよう!』と思えるようになりました。そうしたら、オーディションにも受かるようになったんです。そこからいい方向へ進んでいったように思いますね」

――いろいろな変化があったんですね。

「変わったことは、ほかにもあります。実は、最初は人前に立つこと、特に歌って踊ることへの苦手意識が強かったんです。でもありがたいことに、それも含めて役を任せていただける機会をたくさんいただきました。そこで、『何が苦手なんだろう』、『嫌じゃなくなるには、どうしたらいいんだろう』と考えてみたんです。結局、『いいパフォーマンスができていないから、嫌なんだろうな』と。そこから、『どうしたらいいパフォーマンスができるのか』を自分なりに考えて、撮影やライブでのメイクや表情、ポーズ、服装を研究しました。自分に似合うものが見つかって、今は昔よりずっと、楽しんで人前に立つことができるようになっています」

――アーティスト活動も5周年ですね。8月28日には2ndミニアルバム「Give Me Five!」が発売、11月にはライブ「All Light!」 を開催と、イベントが目白押しです。

「ミニアルバムの楽曲のコンセプトは、『みんなで盛り上がれる曲』。どの曲も、掛け声や手拍子がたくさん入るんですよ! それをライブで披露するのがとても楽しみなんです。リードトラックの『キャンバス』は、自分で作詞をしています。アーティスト活動を5年やってきたからこそ作れた楽曲で、こちらも皆さんの前で歌うのが待ち遠しいですね」

――ライブは、2会場それぞれ2日間開催。Day1、Day2を通して今まで発表された楽曲を全曲披露されるとか。

「楽曲をたくさん作っていただいているので、全曲を一度に披露できる機会はこれが最後になるんじゃないかと思っています。みんなで楽しめるライブにしたいと思っているので、ぜひ皆さんに来ていただきたいですね」

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――鬼頭さんにとって、アニバーサリーがたくさん重なった今年。自分にご褒美をあげるとしたら?

「何だろう…。これといって欲しいものはないかもしれません。常日頃から、割と自分を甘やかしているので(笑)。あ、でも、まとまったお休みをいただいての海外旅行はしたいです! 景色や街並みが奇麗なところに行きたいですね。パリとか、イタリアとか」

――「常日頃のご褒美」というと、直近では…?

「『欲しい』と思ったものはとりあえず買うようにしていて、最近だと、iPad Proを、画面が大きな機種に買いかえました。やっぱり絵も描きやすいですし、台本も見やすい! 大きい画面はテンションが上がりますね」

――次のアニバーサリーは5年後の35歳。どんな自分になっていたいですか?

「20代と同じように、30代もいろいろなことに挑戦し続ける自分でいたいです。イラストの仕事もやってみたいですし…。それと、CMやアーティスト活動の中でMVを撮っていただいたりした時、映像作品でのお芝居もすごく楽しいと感じたんです。いつか実写映像でのお芝居もやってみたいですね。イラストのお仕事も、実写映像のお芝居も、時間がないとなかなかできないのですが…。幸い、今、お仕事をとても忙しくさせていただいているので、30代も駆け抜けていきたいと思います!」

鬼頭明里インタビュー「おばあちゃんになったら、孫に見せたいフォトブックです」

【プロフィール】
鬼頭明里(きとう あかり)
1994年10月16日生まれ。愛知県出身。天秤座。B型。主な出演作は「鬼滅の刃」竈門禰豆子役、「ようこそ実力至上主義の教室へ」(堀北鈴音役)、「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」(近江彼方役)など。現在放送中のTVアニメ「2.5次元の誘惑」(TOKYO MXほか)に橘美花莉役で出演している。2019年からは、アーティストとしても活動を開始。8月28日にミニアルバム「Give Me Five!」を発売。11月2日より、アニバーサリーライブツアー「All Light!」を開催する。

【フォトブック情報】
「鬼頭明里アニバーサリーフォトブック あかりのまま」
8月19日発売

■詳細は下記をご覧ください
https://zasshi.tv/products/45084/

インタビュー/仲川僚子 撮影/蓮尾美智子

※禰豆子の「禰」は「ネ+爾」が正しい表記となります。



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