「バントマン」で元球児・鈴木伸之が中日ドラゴンズ選手としてバッターボックスに立つ!2024/08/07
フジテレビ系土ドラ枠で、10月12日より鈴木伸之主演の「バントマン」(毎週土曜午後23:40、制作=東海テレビ)が放送されることが決定した。本作は、中日ドラゴンズと土ドラが初タッグを組み、プロ野球選手の第2の人生を描くスポーツエンターテインメント。野球哲学を交えて描く、コミカル&ハートウォーミングなオリジナルストーリーが展開していく。
ドラマタイトルの“バントマン”は野球の送りバントをする選手を表している。自らが犠牲になって得点圏へランナーを進める野球の作戦の一つで、それを担うバントマンは、 チームの勝利のために自身はひっそりとアウトになる、一見すると地味な役回りだ。けれど、野球には各ポジションで役割があり、それぞれが役目を果たすことで初めて勝利を得ることができる。それは学校や職場、家庭でも同じこと。夢の実現やゴール達成の裏に、たくさんの支えてくれた人たちの存在がある。このドラマでは、「誰かのスコアボードに幸せという名の得点を刻む」を信念に、 犠牲を払って周囲をサポートする陰のヒーロー・バントマンにスポットを当て描いていく。 人と人とのつながりが薄れつつあるこの時代だからこそ、誰かのために懸命に汗をかくその姿は 多くの人の心に響くはずだ。
鈴木が演じる柳澤大翔(やなぎさわ・ひろと)は愛知県出身の33歳で、中日ドラゴンズに所属していた元プロ野球選手。高校3年生の時、全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)に出場し、 その年のドラフト会議で中日ドラゴンズから1位指名を受け入団。地元の期待を一心に背負った。プロ入り初ヒットが初ホームランと華々しいデビューを飾り “期待の長距離砲”と注目を集めたが、 相次ぐけがとスランプで一軍と二軍を行ったり来たり…。そして、入団から14年が立った2024年。妻が突然の病で帰らぬ人となり、 9歳の息子と2人で再起を図ろうと決意を固めるが、 シーズンオフに球団から戦力外通告を受けてしまう。満員のスタンドでまたホームランを打つという希望を失っていない大翔はトライアウトを受けることを決め、見事結果を残すが、何日経ってもオファーはなかった。 焦りを覚える大翔のもとに「ぜひ、柳澤選手と契約を交わしたいと思っています」というオファーが来るが…それは、 プロの球団ではなく一般企業だった。しかも送りバントのように誰かのためにチャンスを提供する「バントマンになれ」という指示を受ける。子どものころからヒーローとして花道を歩んできた生粋のホームランバッターが、これまでの生き方とは真逆の地味な“バントマンの道”を歩むことができるのか…?
中学生まで地元のクラブチームで 4番バッターとして活躍した経緯を持ち、中日ドラゴンズの立浪和義監督に「鈴木伸之さんは野球経験者ですね! スイングが奇麗でフォームを見れば一目でわかります!」と言わしめた鈴木。背番号23をつけたドラゴンズのユニフォームに身を包み打席に立つ姿は、 プロの選手と見間違うほどで、ドラゴンズの本拠地・バンテリンドームナゴヤでも行われた撮影で打席に立ち、何度もドームに快音を響かせた。そんな主演の鈴木と、今回初めて連続ドラマとコラボする中日ドラゴンズを率いる立浪監督にそれぞれ本作について伺った。
鈴木「どうしたらプロ野球選手に見えるのか、時間があれば練習をしています」
──中日ドラゴンズの選手という役をやることになっての感想は?
「小さい頃の憧れはプロ野球選手で、中学2年生までクラブチームに所属して野球をしていたので、 オファーをいただいた時はワクワクもしたし、自分に務まるのかすごくプレッシャーも感じました。 どうしたらプロ野球選手に見えるのか、時間があれば練習をしています。手にマメが何度もできて、 テーピングを巻かないと痛くてバットを振ることができない時もありました」
──柳澤大翔の印象は?
「とにかくバッティングに自信があって、諦めない気持ちを何よりも大切にしている人。逆に言うと諦めが悪い男ですね。でもそこが憎めなくて、頑張っている姿に『私も僕も頑張ってみようかな?』と思わせてくれるようなキャラクターだなと思っています」
──野球の思い出をお聞かせください。
「父が大の野球好きで、家ではいつもテレビの野球中継がついていました。 今はドラマの撮影が終わるとすぐにドラゴンズの結果をチェックし、一喜一憂して…。ドラゴンズの選手の役を演じさせてもらったからこそ、これまでとはちょっと違った思いで応援しています。 好きな選手をあえて挙げるとすれば、細川成也選手ですね。野球にひたむきに向き合っているのをすごく感じます。中田翔選手が第一線で戦っている姿にもすごく力をもらっています!」
──視聴者へのメッセージをお願いします。
「けがで野球を断念した自分が、まさかドラゴンズのユニフォームを着てバンテリンドームナゴヤの打席に立てるとは思ってもみませんでした。バントマンは、野球愛にあふれた大人たちが、誰かのために奮闘する新しい形の作品です。 無理やり野球に絡めているところもドラマの面白さの一つになっているので、見て笑ってもらえたらうれしいです」
立浪監督「“送りバント”は実は1番難しいプレーです」
──鈴木伸之さんのフォームをご覧になっての感想をお願いします。
「さすが野球経験者ですね! バットがちゃんと内側から出ていて、奇麗なスイングをしています。身長も高いし、 フォームを見ても野球をやっていたことが一目でわかります」
──ドラマ「バントマン」のテーマでもある“送りバント”について教えてください。
「野球にはそれぞれ役割があるので、まずはその役割をしっかり果たさないといけません。その中でも送りバントは“決めて当たり前”と思われますが、実は一番難しいプレーです。 1点を争うタイミングでのバントはすごく緊張します。 現役時代、特に若い時はサインが出た時は嫌でしたね。 当時は失敗すると怒られたのですごいプレッシャーでした」
──野球の魅力はどんなところでしょうか。
「自分がダメでもまわりに助けてもらえたり、仲間で力を合わせて臨むのが野球。 そこがこのスポーツの魅力の一つですね」
──普段、ドラマはご覧になりますか?
「監督になってからドラマを観ることが多くなりました。 アクションものや韓国ドラマなどいろんなジャンルの作品を観ます」
──「バントマン」をご覧になる視聴者に向けてメッセージをお願いします。
「バンテリンドームで撮影をしたと聞いて、この球場でどんなプレーが展開されたのか楽しみです。 プロ野球選手は選手生活が終わってからの人生が長いので、セカンドキャリアをどう描くのかも非常に興味があります。何より中日ドラゴンズと連続ドラマが初めてコラボしているので、期待は大きいですね。皆さんもぜひ楽しみにしていただきたいと思います」
また、ドラマを制作する東海テレビの遠山圭介プロデューサーは、「普段、目立たないけれど誰かのために頑張っているすべての人へ捧げるドラマです」と力を込める。犠牲バントを成功させた人がヒーローとして称えられることはとてもまれと前置きした上で、「その人の犠牲が、チームへの貢献があってはじめて、勝利へと突き進むことが可能になるのです。このドラマではそんなバントをする人に注目してみました。多くの人が華やかなヒーロー・ヒロインになることを夢見ながら現実と戦っていると思います。仕事や家庭など、日々さまざまなことを犠牲にしながら、まわりの人のために歯を食いしばって生きている人も多いと思います。全国にあふれる犠牲心を持った“隠れバントマン”の皆さんにエールを届けたい、そんな思いで制作しています」と本作に込めたメッセージを明かす。そして、「主人公は再び日の目を見ることを願いながら、自身のポリシーの真逆ともいえる犠牲バントの精神で、自分のためではなく他人のためにチャンスの芽を提供します。鈴木伸之さんの熱いお芝居と、スイングの鋭さにぜひ注目してください」とアピールした。
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