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大島優子「風花には“優子ねえやん”って(笑)」――「GO HOME」インタビュー2024/08/03

大島優子「風花には“優子ねえやん”って(笑)」――「GO HOME」インタビュー

 日本テレビ系で放送中の小芝風花主演の連続ドラマ「GO HOME~警視庁身元不明人相談室~」(土曜午後9:00)。今作は、八津弘幸氏のオリジナル脚本による、警視庁に実在する部署である身元不明相談室をモデルにした警察エンターテインメントだ。地味で誰も行きたがらない「身元不明相談室」に自ら志願して配属された変わり者・三田桜(小芝)と、10歳上の同期・月本真(大島優子)は、性格も趣味もまるで正反対。顔を合わせればいがみ合ってばかりだが、1人でも多くの身元不明者を家族の元に帰したいという思いは一緒。事件発生から犯人逮捕までの王道“警察ドラマ”ではなく、身元不明の遺体から始まり、秘められた死者の思いが描かれていく。

 テレビガイドWebでは、本日放送の第4話を前に、月本真を演じる大島優子さんのインタビューをお届け。撮影秘話や作品の魅力をお聞きしました。 

――撮影が始まってしばらくたちますが、バディ役の小芝さんの印象はいかがでしょうか?

「今、撮影始まって2カ月半になりますが、すごく波長が合うんですよね。シンクロする事が多くて、同じ行動をとっていたり。ハッと気付くと同じ事をやっています。それぐらいバディ感というのが自然とできていますね。私は“風花”って呼んでいて、“優子ねえやん”って呼ばれてます(笑)。すごく恥ずかしいって言っているんですけどね(笑)」

――第1話から山登りやキックボクシングなど体が動かすシーンが多かったと思うのですが、撮影はいかがでしたか?

「山の撮影の時は雨降らしで地面が濡れていたので、2人とも転んでいました。いつも何かあるごとに目を合わせてずっと笑っています。キックボクシングは撮影に入る前に一度二度くらい練習しました。風花ちゃんは自分の通っているジムで何回かやっていたみたいです」

――クラインクインの時は暴風だったとお聞きしました。

「すごく風が強かったんですけど、実際そのシーンは使われていないんです。でも、2人だけのシーンでまだ役柄をつかめていなかったので…。どういうテンションだとかキャラクターのノリとか。『カットされて良かったよね』って2人で言っていました(笑)」

大島優子「風花には“優子ねえやん”って(笑)」――「GO HOME」インタビュー

――相談室のメンバーの皆さんの印象はどうですか?

「結構皆さんキャラクターそのままというか…。私と桜(小芝)はずっとおしゃべりしています。戸次(重幸)さんは目の前にある知恵の輪をやっていて、半海(一晃)さんはペン回しをやらなきゃいけないキャラクターなので、ずっと練習しています。吉田鋼太郎さんはだいたい目をつぶっていますね(笑)」

――吉田さんは以前「ご一緒させていただきたいと思っていた大島優子さん」とコメントされていましたね。

「すごくうれしかったです。一度、1カットだけ映画でご一緒したんですけど、絡みがない役柄だったので、今回はがっつり共演させていただいて。うわさはかねがね聞いていました。すごくアドリブを入れてくるので勉強になります。芝居でのコミュニケーションが変わっていくのが面白いなって思います」

――自身の役に共感できる部分はありますか?

「台本読みの時に、プロデューサーや監督から『そのままでいいです』って言われたんです。月本真ってクールで冷静沈着って相関図で紹介されていますが、私は別にクールじゃないなって思っていたんですね。でもそのままでいいって言われていざやってみたら、『私ってクールなんだ』って思ったんですよ(笑)。真って落ち着いているというか割とロートーンなんですよね。でも普段の生活の中ではちゃんと浮き沈みがある。真を見ていたら、『私って意外と大人なんだな』ではないですけど、自分の中にそういうところがあるってあらためて知りました。それと対照的に桜が感情的ですし、突っ走ってテンションも高めなので、そういうふうに自分も見えたんだなと思います」

大島優子「風花には“優子ねえやん”って(笑)」――「GO HOME」インタビュー

――あらためて作品の魅力を教えてください。

「私たちの(演じている)身元不明人相談室ってすごくつらい仕事だなって思っていて。毎回ご遺族に『あなたの家族が実は亡くなっていて、この方で間違いないですか?』って目の前で話を聞くことってすごくつらくて…。実際にある部署をモデルにしていると聞いた時にこれはどういう心持ちでいるんだろうって…。でも一番は亡くなったご遺体を生きていた証としてちゃんと大切な人に帰す、という気持ちでいるから続けられる仕事なんだろうなって思います。亡くなったご遺体の魂を浄化させるじゃないですけど、生きていた証を残してあげることが大事なんだなって思います。だから浄化をさせてあげるというのがこのドラマのテーマなんだろうなって感じています。それで救われる人がいて、温かいドラマだなって思っていただけたらうれしいです」

――感動的な部分もありますが、ユーモラスな部分もありますね?

「ユーモラスな部分は相談室のシーンなんですよね。警察の堅いイメージではなくて、学校の職員室みたいな感じなんです。そこで和やかな癒やされるドラマになっているのではと思います。バランスもいいので、1話から見やすいドラマになっていると思います」

――第4話にかけて真の過去も明らかになりますが、視聴者にとって真の見え方も変わりそうですね。

「そうですね。桜はご遺体に心を寄せていて、逆に真はご遺族に寄り添っているので真逆なんですが、何でそうなのかっていうのが第4話でひもづけられるかなと思います。真が経験している事があるから、ご遺族に感情移入しているっていうのが結びつくかなって思います」

大島優子「風花には“優子ねえやん”って(笑)」――「GO HOME」インタビュー

――第3話では真の婚約者・小田切真一の存在が明らかになりました。真一を演じたふぉ~ゆ~・福田悠太さんの印象を教えて下さい。

「福田さんは初めてお会いしたんですけど、すごくすてきな役者さんだなと思いました。2日しか一緒じゃなかったんですが、一番最初に撮ったシーンが結構本人がへこんで心を閉ざしているシーンから始まって真にとってもつらいシーンなんですが、そこの福田さんは心から病んでいるなっていうのが伝わってきました。それがあったからしっかり私の中で(気持ちを)作ることができて、バックボーンとか想像をかきたてられるお芝居をしてくださったので、感情が入りやすかったです」

――阿部亮平さん演じる手嶋淳之介は月本に思いを寄せる役どころで一緒のシーンも多いと思うのですが、阿部さんの印象はいかがですか?

「阿部くんは台本読みの時に『真さんに思いを寄せている役なので、真さんの事を支えられるように頑張ります』って言ってくれたんです。(本当に)支えてくれてます!(笑)。番宣でクイズ番組に一緒に出たんですが、お菓子を食べていて私にアレルギーがあるんですが、それを考えずに食べちゃったんですよ。袋の裏面を見て『ヤバい』って言ったら、阿部くんが収録中なのにバーッと走っていなくなって、たくさんティッシュを持ってきてくれて『出してください』って言ってくれて、大丈夫だったっていう…。番宣コメントを言う時も、カンペがわりと遠くて文字が見えなかったんですよ。そうしたら自分の携帯を出して、コメントをズームしてくれて『これ見てください』って出してくれて『シゴデキ!』って思いました(笑)。私を支えてくれて役柄通りなんです」

大島優子「風花には“優子ねえやん”って(笑)」――「GO HOME」インタビュー

――最後に第4話の見どころと視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。

「第1話、2話、3話と毎回いろんな形でご遺体の身元を探っていって、しっかりと大切な人の元に帰すってことをやってきたんですが、第4話は真の過去、13年という長い月日の過去が明らかになります。本当にたまたま、ある事件がきっかけで、自分のつらい過去と向き合うことになるんです…。そして、そんなつらい過去の真実が明らかになり、止まっていた時間がついに動き出す、真にとって重要な回になるかと思います。このドラマが少しでも皆さんの活力になってくれたらうれしいです」

【番組情報】
「GO HOME~警視庁身元不明人相談室~」
日本テレビ系
土曜日 午後9:00〜9:54

日本テレビ担当/N・R



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