山田涼介は「まじでナイスガイ」──「ビリオン×スクール」プロデューサーが語るキャストの魅力2024/07/26
フジテレビ系では、山田涼介さんが主演を務めるドラマ「ビリオン×スクール」が放送中。本作は、日本一の財閥系企業のトップであり“億万長者=ビリオネア”の主人公・加賀美零(山田)が、身分を隠して学校の教師となり、さまざまな問題に直面しながらも生徒とともに成長していく姿を描く、オリジナルストーリーの学園コメディーです。
いじめやスクールカーストなど、ゼロ組で起こる問題に、毎回斜め上から切り込んでいく加賀美の姿が印象的な本作。今回は、プロデューサーを務める江花松樹さんにインタビューを行い、加賀美のキャラクターが誕生したきっかけやキャスティングにまつわるエピソードなどをお伺いしました。
──これまでの放送を終え、反響はいかがでしょうか?
「好意的な反響がかなり多く、素直にうれしいです。具体的には、次回予告を面白がってくれる方が多くて驚きました。思った以上の反響があったので、『これからもちゃんとやらなきゃな』とプレッシャーを感じています(笑)。あとは、山田さん、志田未来さん、神木隆之介さんの同級生トリオをキャスティングした点も、盛り上がっていただけましたね」
──志田さんの出演発表からすでに話題となっていましたが、神木さん出演のサプライズで、さらに盛り上がりましたね。
「個人的な話なのですが、僕は3人と同い年なんです。僕にとって、GP(ゴールデンプライム)帯でのプロデュースが初めての作品なので、同世代でやりたいという思いがすごく強くて。主演の山田さんと一緒に、『探偵学園Q』(日本テレビ系)で生徒役だった志田さんと神木さんが、先生の立場で出演することは当時の視聴者の方にとっても面白く見ていただけるのではないかと思いました」
──実際に、3人の演技を見ていかがでしたか?
「子役から、今も全員が第一線で活躍しているのは相当な奇跡だと思うんです。3人が集結した時のパワーはすごくて。本作は、いろいろな“リアル”を詰め込んでいる作品なのですが、同級生というのがその要素の一つですね。山田さんと神木さんのシーンで、一発で100%の熱量で芝居ができるのは、役柄や芝居のうまさを超えて、彼らが同級生として20年近く付き合ってきた仲だから出るんだなと感じています」
──生徒役のキャスティング、オーディションで軸となった点について教えてください。
「大事にしていたのは、『その人が与えられる役に近いかどうか』ということ。一番分かりやすいのは、紺野直斗役の松田元太くんですね(笑)。自分たちが作った役に合っているか、もしくは合わせに行けるかというところを軸にしていました。あとは、本人の熱量です。今回、生徒の芝居で引きつけられるシーンが多く、そこが面白いと言っていただけている理由の一つになっていると思います」
──特に熱量を感じた方や、芝居を見て驚かされた方はいらっしゃいますか?
「梅野ひめ香役の上坂樹里ちゃんの芝居には驚かされました。かなり難しい役ですし、現場で苦労したシーンでも、本番ではしっかりと決めていたのですごいなと。生徒全員が、かなりの熱量を持って正面から体当たりの芝居をしているので、視聴者の方もしっかりと受け取ってほしいなと思います」
──同世代が集まっている現場の雰囲気はいかがでしょうか?
「本当の学校みたいでめちゃくちゃ楽しいです。和気あいあいと撮影をしていますし、一番いいなと思ったのは、生徒同士が放送を見てお互いに感化されているところ。いい意味でのプレッシャーになっているのが、結果として芝居に出せているので、みんなが切磋琢磨(せっさたくま)し合っている良い関係性だと思います」
──ちなみに、職員室の方は…?
「もうあんな感じです(笑)。もちろん、話の流れは台本に沿っていますけど、毎回『そこまでやれとは言ってない!』という流れになっています(笑)」
──加賀美の“表の顔は高校教師、裏の顔はCEO”という設定はどのようにして誕生したのでしょうか?
「最初は『Undercover Bilionaire』という、お金持ちの社長がばれないように、自分の会社に潜入調査するイギリスのバラエティー番組を見て、この設定を学園ものでできないかなと思ったのがきっかけです。本作はアメコミ風に作っているのですが、バットマンやアイアンマンなどのアメリカのヒーローって、すごくお金持ちだけど普通の人にまぎれて、いざとなればマスクを被って助けますよね。ロビンフッドやルパンもそうですし、もっと言えば暴れん坊将軍や水戸黄門も。これは黄金パターンだと思いました」
──山田さん自身には二面性を感じる場面はありますか?
「山田さんは、まじでナイスガイです。あのスター性でこんなにいい人いるんだって思いました。芝居では、スイッチのオンオフがすごくて。コメディーをやった後に泣きのシーンにスッと入れますし、役者としても人としてもすごいなと感じています」
──山田さんが演じるからこそ付け足した、加賀美のキャラクター設定があれば教えてください。
「全部ですね。ダンスのシーン、アクション、ぶっ飛んだコメディー感と心情の芝居など、全部が山田さんではないとできないと思います。もちろん企画はあったのですが、キャラクターはどんどん山田さんに寄せていきました」
──本作で大事にしている要素はどういったところでしょうか?
「ドラマとして大事にしていることは『100年前も100年後もずっと変わらないことを書く』ということ。本作を制作するにあたって、『GTO』(フジテレビ系)を見返したのですが、今見てもとても面白くて。それって、今も昔も人間の抱えている問題はさほど変わっていないからです。SNSの闇などは、この時代を切り取る上で描きがちなのですが、生徒の抱えている悩みといった内面的なものは変わらないし、そこにアプローチする先生ではないといけないと思っていて。熱血でも冷徹でもない、新しいタイプの教師像を作ることを大事にしています」
──そういった思いから誕生したのが、加賀美という教師像なのですね。
「加賀美は『そもそも俺は教師じゃない。むしろ、教師はAIでいいのでは』という考えですが、教師として生徒たちと接していくうちに彼自身も成長します。成長する教師というのも今まであまりなかったかなと。なので、今後は加賀美自身がどんどん変わっていく様子を視聴者の方にはしっかりと見届けていただきたいです」
今夜放送 第4話あらすじ
加賀美零と芹沢一花(木南晴夏)は、教頭の土橋淳平(永野宗典)から、絵都学園でただ一人、不登校を続けている組の生徒・竹中天珠(山下幸輝)を登校させるよう命じられる。そんな加賀美たちを心配する西谷翔(水沢林太郎)や梅野ひめ香。2年生のときに同じクラスだったという西谷によれば、竹中は全国模試でも常にトップクラスの天才なのだという。出席日数が足らなくても退学処分にならないのも、東大確実ということで特例的な配慮らしい。
「天才」という言葉に反応し、「この目で確かめてやる」と意気込んだ加賀美は、芹沢とともに竹中の家を訪れる。自室でゲームをしていた竹中と対峙(たいじ)する加賀美たち。芹沢から、なぜ学校に来ないのかと問われた竹中は、「行く意味がない」と返す。授業はすでに知っている知識しか教わらないし、友人とのコミュニケーションもオンラインで十分、というのだ。話を聞いていた加賀美は、「お前は完全に正しい」といって竹中を褒めるが…。
同じ頃、絵都学園校長の東堂真紀子(水野美紀)は、海外出張から帰国し、組でいじめ問題を起こして停学処分になった娘の雪美(大原梓)と再会し――。
【番組情報】
「ビリオン×スクール」
フジテレビ系
金曜 午後9:00~9:58
フジテレビ担当/Mi
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