Feature 特集

桜田ひより&細田佳央太が丁寧に紡ぐリアル――「あの子の子ども」インタビュー2024/07/23

桜田ひより&細田佳央太が丁寧に紡ぐリアル――「あの子の子ども」インタビュー

 カンテレ・フジテレビ系で放送中の「あの子の子ども」蒼井まもるの同名少女漫画を実写化したドラマ。高校2年生の福(桜田ひより)と宝(細田佳央太)は幼なじみの恋人同士で、幸せな日々を過ごしていた。2人は自然な流れで愛し合っていたが、ある日避妊に失敗し、福の妊娠が発覚してしまう。

桜田ひより&細田佳央太が丁寧に紡ぐリアル――「あの子の子ども」インタビュー

 TVガイドWebでは、物語の中心である主人公・川上福を演じる桜田さんと、福の恋人・月島宝を演じる細田さんにインタビューをさせていただきました。

──ドラマが始まって、反響はいかがでしょうか?

桜田 「関係者の方々から『見たよ!』と声を掛けてもらったり、SNSでコメントをいただいたりして、撮影の原動力になっています」

細田 「僕らの思いが、ドラマを通じてみんなに届いていると実感しています。これからまた、物語が一気に進んでいくので、新たな思いがさらに届けばいいなと思います。また、みんなが見てくれているというのが数字に出ているので、一旦安心しています」

桜田 「私は、TVerのお気に入り登録数が50万を超えたことが、とてもうれしいです!」

細田 「どれだけの人にこのドラマが届いているか、数字で見えるというのは手応えを感じますね!」

桜田ひより&細田佳央太が丁寧に紡ぐリアル――「あの子の子ども」インタビュー

──反響の声の中で、印象に残ったコメントはありますか?

桜田 「ドラマで出てきた情報について『私もこれ知らなかったです!』とか『あらためて調べました』などの声がありました。正解も不正解もないけれど、選択肢を増やすことができたらいいなと思っていて、それが本当に形となって皆さんに届いているということを実感しています」

細田 「友達のせいちゃん(加藤清史郎さん)からは、LINEで長文の感想をもらいました。以前『この2人(桜田さんと細田さん)だったら、何も心配なんてないよ』ということを面と向かって言ってくれたのですが、ドラマを見て『こんなところがすてき。この人もすてき。このドラマのこのような見せ方がすごくいいね!』と熱い思いを送ってくれてうれしかったですね」

桜田ひより&細田佳央太が丁寧に紡ぐリアル――「あの子の子ども」インタビュー

──原作を読んだ印象はいかがですか?

桜田 「考えている時の顔、人によっては冷たく捉えらえてしまう表情などが、とてもリアルに描かれていて、心に刺さる作品だと思いました。福と宝が2人でいる時は、ほっこりする温もりや、ふいに笑みがこぼれてしまうくらいかわいらしく描かれているのに、テーマはとても考えさせられるもので…いろいろな感情になれる作品です。だからこそ、ドラマでは表情のその先にあるものが伝わるように演じています」

細田 「ドラマの出演が決まってから原作を読んだのですが、『なんでもっと早くこの原作を知らなかったのだろう!』というくらい、若い世代が知らなければいけないことや学校から教わらない部分が丁寧に描かれています」

──では、原作からヒントを得たり参考にしていることはありますか?

桜田 「福は、心の中でいろいろなことを考えているのですが、言葉にすることが不得意です。でも、表情で相手はもちろん、読んでいる人に伝える表現が多いなと思いました。なので、私も目線や目の動きで福の気持ちを表現するように心がけています」

細田 「ドラマ化するにあたって、演じすぎてしまうと非現実感が増してしまうかもと思い、そこまでキャラクターを作っていません。ですが、最近緊張すると手が冷たくなってくるんです。宝とリンクし始めているかもしれません(笑)」

桜田ひより&細田佳央太が丁寧に紡ぐリアル――「あの子の子ども」インタビュー

──桜田さんは福と似ている部分はありますか?

桜田 「動物が好きというところですね! 実は、猫の祝(はじめ)ちゃんには1回しか会えていないのですが、目がくりくりで、すごく毛並みが奇麗で本当にかわいいです。家にいたらいいなと思っています(笑)」

──逆に似ていないという部分というと…?

桜田 「福は心で考えるタイプなのですが、私は頭で先に考えてしまうタイプなので、素直に感情が揺れ動くところがうらやましいです」

──高校生役を演じるにあたって、難しいと感じることはありますか?

桜田 「見た目は、みんなが『大丈夫』と言ってくれるので信じています(笑)。高校生って私たちから見たらまだ子どもだと思いますが、高校生からすれば『もう幼くないし、大人』と思うこともあるはずなので、演じる心のバランスが難しいなと思います」

細田 「僕は、高校生っぽく演じようとはあまり考えなかったので、割とフラットにできている感覚です」

桜田 「回想で中学生役をやるときは、『本当に大丈夫かな?』と思ったんですが、細田さんはどうでしたか?」

細田 「中学生役は、さすがにやばいと思いましたね。撮影は一瞬だったので、声を高くしたりして表現しました(笑)」

桜田ひより&細田佳央太が丁寧に紡ぐリアル――「あの子の子ども」インタビュー
桜田ひより&細田佳央太が丁寧に紡ぐリアル――「あの子の子ども」インタビュー

──高校生に戻れるなら、やりたいことを教えてください。

桜田 「制服を着ていろいろな場所に行きたかったです。1回だけ制服を着てテーマパークに遊びに行ったことがあるのですが、もっと行っておけばよかったなと思います。なので、放課後にカラオケに行くシーンや、宝と土手を歩くシーンで疑似体験をさせてもらっています」

細田 「制服を着てテーマパークに行っておけばよかったなって今、思いました(笑)。“ふとした瞬間”の高校生だから輝くみたいな体験はしたかったですね。でも、高校生活の中で放課後に友達とだらだらと話をする時間を過ごせたのは思い出に残っているので、『どうしてもコレをやっておけば!』というのはないかもしれないです。でも、制服でテーマパークはやっておけばよかったなぁ(笑)」

──あらためて、お互いの印象はいかがですか?

桜田 「細田さんは、とても真面目です」

細田 「いやいや、真面目に見せているんです(笑)」

桜田 「楽しむところは一緒になって思いっきり楽しんでくださるし、大事なシーンでは集中力がすごいです。没頭するエネルギーというのが強くて、とても尊敬しています。細田さんだから宝を演じることができるのだと思います」

細田 「桜田さんは、リアクションを投げるのがとてもうまいです。僕はリアクションを投げるのがあまり得意ではないのですが、一つ一つのリアクションやニュアンスにちゃんと反応してくれるので、桜田さんの受けの表情をみて、こちらからの投げ方を変えています。自分の心(しん)をしっかり持っている人で尊敬しています」

──今夜第5話が放送されますが、見どころをお願いします。

桜田 「物語が進むにつれ、福と宝が直面する問題も増えていくのですが、内容的にもすごく盛り上がります。一つ一つ大切に作り上げていますので、火曜日午後11時が楽しみになっていただけたらうれしいです」

細田 「とても丁寧に作っているドラマです。“こういう選択肢もあるんだよ”とそっと寄り添ってくれる作品です。現役の高校生はもちろん、親世代の方々など大人たちにも目を背けずに見てほしいです」

──ありがとうございました。

桜田ひより&細田佳央太が丁寧に紡ぐリアル――「あの子の子ども」インタビュー
桜田ひより&細田佳央太が丁寧に紡ぐリアル――「あの子の子ども」インタビュー
桜田ひより&細田佳央太が丁寧に紡ぐリアル――「あの子の子ども」インタビュー

【プロフィール】

桜田ひより(さくらだ ひより)
2002年12月19日生まれ。千葉県出身。主な出演作にドラマ「明日、ママがいない」(日本テレビ系)、「卒業タイムリミット」(NHK総合)、「彼女、お借りします」(テレビ朝日ほか)、「silent」(フジテレビ系)、映画「映像研には手を出すな!」(20年)、「おそ松さん」(22年)、「交換ウソ日記」(23年)「バジーノイズ」(24年)などに出演。また、「ブルーピリオド」が8月9日に公開予定。


細田佳央太(ほそだ かなた)
2001年12月12日生まれ。東京都出身。4歳から活動を始める。19年、1000人越えの応募者の中から抜てきされ、映画「町田くんの世界」にて主演。主な出演作にドラマ「ドラゴン桜」(TBS系)、「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」(日本テレビ系)、「もしも、イケメンだけの高校があったら」(テレビ朝日系)、「どうする家康」(NHK総合)、映画「子供はわかってあげない」(21年)、「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」(23年)などがある。現在、ディズニープラス スターにて主演を務めている「七夕の国」が配信中。

【番組情報】

桜田ひより&細田佳央太が丁寧に紡ぐリアル――「あの子の子ども」インタビュー

「あの子の子ども」
カンテレ・フジテレビ系
火曜 午後11:00~11:30

【プレゼント】

桜田ひより&細田佳央太が丁寧に紡ぐリアル――「あの子の子ども」インタビュー

サイン入り生写真を2名様にプレゼント!

TVガイドweb公式X@TVGweb(https://twitter.com/TVGweb)をフォローし、下記投稿をリポスト。
https://x.com/TVGweb/status/1815559847674573114

【締切】2024年8月20日(火)正午

【注意事項】

文/五條 亜唯(フジテレビ・関西テレビ担当) 撮影/尾崎 篤志



この記事をシェアする


Copyright © TV Guide. All rights reserved.