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人気シリーズ「闇金ドッグス」に新バディ誕生! 佳久創&池田匡志インタビュー2024/08/02

人気シリーズ「闇金ドッグス」に新バディ誕生! 佳久創&池田匡志インタビュー

 山田裕貴らが主演を務めてきた人気シリーズ「闇金ドッグス」の最新作「闇金ドッグスX」がいよいよオンエア。元傭兵という異色の経歴を持つ謎の男・真田一兵を主人公に、新章が幕を開ける。

 一兵を演じるのは、「王様戦隊キングオージャー」(2023年/テレビ朝日系)、映画「キングダム」シリーズなどで知られる佳久創。一兵と常に行動を共にする渡辺恒彦役には、「王様戦隊キングオージャー」で佳久と共演していた池田匡志。1年以上に及ぶ共演ですっかり仲を深めたからこそ「やりやすかった」という2人が、出演にあたっての思いや撮影時の裏話などをたっぷり語ってくれた。

人気シリーズ「闇金ドッグス」に新バディ誕生! 佳久創&池田匡志インタビュー

「また一緒にやれたらいいねとは言ってたけど、こんなすぐある?」

——今作で再び共演することになったという話を聞いたときは、どう感じられましたか?

佳久 「最初に『共演は池田くんです』って聞いた時はめっちゃ笑っちゃいました。匡志とは当時、『王様戦隊キングオージャー』のヒーローショーで毎日一緒だったんですよ。でも、僕がその話を聞いたとき、匡志はまだ自分が出演することを知らなくて」

池田 「ニヤニヤしながら言ってくるんですよ。『撮影入ってる?』って」

佳久 「移動のタクシーの中で説明したら、『俺聞いてないよ、それ俺じゃないよ』って言うから、違う池田匡志がいるのかと思った(笑)。確信も持てないから、『やっぱり違うのかなぁ』とか言ってね」

池田 「で、その後、僕もマネージャーから話を聞いて。佳久さんにすぐ連絡しましたよね、『決まってた!』って」

佳久 「あのときは笑ったねぇ(笑)」

池田 「笑いましたねぇ。その後も、毎日顔を合わせている(戦隊のメンバーの)みんなに言おうか、どうしようかってなって」

佳久 「『撮影全部終わってから話しても面白いか』とか言って、黙っていたんですよ。でもちゃんと話す前に、この作品の撮影の合間に2人で行った脱出ゲームのことを話したすぎて、そこでバレそうになって」

池田 「『どういうこと? 何の撮影の合間に行ったの?』って聞かれてね。で、『えーっと…まぁ、たまたま会ったんだよ』ってごまかしました。でもそこでは言わずにね」

佳久 「その後、ちゃんと知らせたときは、みんな『すごいじゃん!』って言ってくれました」

池田 「びっくりしてたよね」

佳久 「『これが終わっても、またみんなで一緒にやれたらいいね』とは言ってたけど、こんなすぐある? って」

池田 「まだ終わってもなかったしね」

——また全然違うカラーの作品ですし…。

佳久 「本当に、戦隊とは真逆で」

池田 「街を守るヒーローから、闇の方へ(笑)」

——王様としてずっと王国にいたお二人が、日本の街中にいらっしゃるのがすごく不思議な感じでした。

池田 「そうですよね(笑)。でも演じている僕らとしては、見た目が全然違うからこそ、すっとこっちの世界に入りこめたというか」

佳久 「そうそう。『キングオージャー』は衣装もすごく派手で、それだけでスイッチが入るっていうところがあったので。なので、違和感なく切り替えられましたね」

「2人の関係性が見え方として大事になってくる」

――では改めて、演じられるキャラクターについてお話しいただけますか?

佳久 「真田一兵は、元傭兵の無口で謎めいた男です。生い立ちや闇金になった理由は作品中では明かされていなくて、すごくミステリアス。そのミステリアスさが魅力の一つかなと思いながら演じていました。何を考えているか分からない感じを出すために、あまり感情を表に出さないように。監督から『感情は捨てて』と言われたので、気を付けながら演じていました。分からないからこその怖さ、みたいなものが出ていたらいいなと思います」

池田 「僕が演じる恒彦は、キッチンカーで商売を始めようとして失敗して借金を抱えて、一兵のところで働くようになったという人物です。一兵とは違って、正義感が強くて悪いことはしたくないタイプ。そんな人がこの闇金の世界で働くとどうなるか、どう価値観が変わっていくのか、そのあたりの変化が面白いと思います」

――佳久さんは、元傭兵の役を演じるにあたって、体を鍛えられたりしたのですか?

佳久 「これはもう、ナチュラルなやつです(笑)」

池田 「普通は、元傭兵の役作りのために鍛えて、この体になるのよ。でも佳久さんは元からこうだからね。僕、忘れられないのが、クランクインで佳久さん演じる一兵が目の前に立ったとき、もう怖すぎて(笑)」

佳久 「はっはっは!」

池田 「『怖いですねぇ』って褒めましたから。ほんとに何も言わずとも、たたずまいだけで説得力がありますよね。この人の下で働きたくないなーって思っちゃう。普段本当に優しい佳久さんだから、怖い役とのギャップがすごかったです」

佳久 「匡志も、『キングオージャー』のときとはまったく違うキャラクターですけど、うまく成立させてるなって思いました。料理のシーンなんかもポップで好きですね」

――恒彦はずっと煮込みうどんを作っていましたけど、それ以外のメニューはないんですかね(笑)?

池田 「あれだけだったからこそ、キッチンカーは失敗したんでしょうね」

佳久 「確かに。夏を考えてなかったんだもんな」

池田 「そう。おバカすぎるでしょ(笑)!」

佳久 「冬に思い付いたんだろうなぁ」

池田 「単純なヤツなんです(笑)。でも、一兵は僕が作ったうどんを全部食べるんですよ。見えないところに愛を感じていいなと思いました」

佳久 「そうだね。俺は、あの恒彦の『いらっしゃい!』っていうのが好きで。一兵と恒彦のそういう温度差も面白さの一つだと思います」

人気シリーズ「闇金ドッグス」に新バディ誕生! 佳久創&池田匡志インタビュー

――そういえば、一兵と恒彦が知り合ったきっかけは、本編では描かれていないんですね。

佳久 「そうなんです。だから、どう知り合ったんだろうっていうのを2人で話し合っていました」

池田 「2人の関係性っていうのが見え方として大事になってくると思ったので。相手が佳久さんで良かったなと思いました」

佳久 「そうね、話し合いがしやすくて良かった」

池田 「関係も作りやすくてね。撮影外でも会ってるから、そこで少し話もできたし」

佳久 「ご飯食べに行って話し合ったりしたね」

池田 「あとは、イベントで一緒だった間も、佳久さんというより一兵として見るようにしていました。いつもよりちょっと離れて会話してみたりして、ちょっとずつ一兵と恒彦の距離感のイメージをつかんでいきましたね」

――恒彦からしたら一兵はずっとそばにいるけど、怖い存在でもある?

池田 「それはあると思いますね。何をするか分からない怖さというか」

佳久 「多分、恒彦が起業に失敗して借金を作った時に、一兵が『肩代わりしてやるか』となったんじゃないかなって。だから恒彦は一兵に頭が上がらないんだろうね、みたいな話はしていましたね」

――一兵が「ネズミ」と呼び掛けると恒彦が「チュチュッ」と答えてポーズをとるところが印象的でした。

佳久 「あれも難しかったよね。台本にはト書きはなくて。でも、この『ネズミ』『チュチュッ』っていうやり取りが要所要所に散りばめられているから、ただセリフで言うだけじゃなく何か加えようと、2人の背景やストーリーを考えながら話し合って。で、『こういう時、恒彦はこうするんじゃないか』みたいなことを匡志が提案してくれて…」

池田 「僕、任侠ものの作品をよく見るんですけど、ボスが手下をおちゃらけさせて遊ぶみたいなくだりがよく出てくるんですよね。なので、一兵から『ネズミ』って呼び掛けられたら恒彦は『チュチュッ』って、ノリ良く応じるんじゃないかって。こういうところで、見る方が『なんだ、この関係』っていうのを想像してくれたらうれしいですね」

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「2人だけでなく、お金を借りる側も個性的。いろんな視点が楽しめる」

――撮影中のエピソードで印象的だったことはありますか?

佳久 「恒彦がダンボールを蹴るシーンがあったんですけど、匡志はサッカーをやっていたから、蹴るのがめちゃめちゃうまくて。遠くまで蹴っちゃって、自分が通らないといけないところまで飛んで行っちゃったから、歩きながらもう1回蹴ってたよね」

池田 「そうそう、きれいに飛びすぎた(笑)。あと、印象的だったのは、僕がボコボコにやられて一兵が助けにくるシーン。そこの一兵がめちゃくちゃかっこいいですね。で、恒彦を持ち上げるんですけど、『僕こんなちっちゃかったっけ?』と思うぐらい、ヒョイっとおもちゃみたいに持ち上げられて…」

佳久 「普段(トレーニングで)もっと重いのを持ち上げてるから、全然平気だったよ」

――この撮影で知ったお互いの新たな一面などはありましたか?

池田 「新たな一面かぁ…(悩む)」

佳久 「もう『キングオージャー』が長すぎて、そこで十分知り合ったから」

池田 「そう。控え室もずっとこの2人が一緒だったんですよ」

佳久 「しかも僕たちはずーっとしゃべってるんですよ。お互いまったく違うゲームやってても、横から『ナイスー!』って合いの手入れたり(笑)」

池田 「何をしゃべったかも覚えてないぐらいの、中身のないことを言い合っています」

佳久 「あ、でも脱出ゲームに行ったときは、お互い意外とビビりだっていうのが分かりましたね。2人でカーテンの中に隠れるところがあるんですよ」

池田 「そうそう。悪魔が来るっていう設定で。で、少し離れたところにものを置いてから隠れるんですけど、『どっちが置きにいく?』『無理、無理!』みたいな」

佳久 「大の大人2人でね」

池田 「キャッキャしながら無事クリアして、イェーイって喜んで写真撮って。で、撮影現場に戻って闇金になって金巻き上げるというね(笑)」

佳久 「(笑)」

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――ギャップがすごいですね(笑)。では最後に作品の見どころをお願いします。

佳久 「この2人のキャラクターも面白いですけど、お金を借りる側の人物たちもすごく個性的で。この人たちが闇金に関わってどういうふうに変化していくんだろうっていうのを見ていただけると面白いかなと思います。いろんな視点が楽しめますし、シリアスさの中に、ところどころユーモアもあるのでとても見やすい作品になっていると思います」

池田 「闇金という世界に一歩踏み入れるとどうなるか。債務者や闇金業者の実態から人間の欲望がどうなっていくかっていうのは、やっぱり闇金のドラマ作品ならではの見どころだなと思います。そして、この2人の関係性にも注目してもらえたらうれしいです。ぜひ楽しんでください」

【プロフィール】
佳久創(かく そう)
1990年10月28日生まれ、愛知県出身。ラグビーチーム・トヨタ自動車ヴェルブリッツでプレーした後、2015年に俳優に転向。主な出演作に「ノーサイド・ゲーム」(TBS系)、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(NHK総合ほか)、「サンクチュアリ -聖域-」(Netflix)、「王様戦隊キングオージャー」(テレビ朝日系)、「キングダム 運命の炎」「キングダム 大将軍の帰還」など。映画「八犬伝」が10月25日公開予定。


池田匡志(いけだ まさし)
1999年12月13日生まれ、徳島県出身。2021年、「TOKYO MER~走る緊急救命室~」(TBS系)で俳優デビュー。その後「アカイリンゴ」(ABCテレビ)、「王様戦隊キングオージャー」(テレビ朝日系)、「買われた男」(テレビ大阪・BSテレ東)、「晩酌の流儀3」(テレビ東京系)、「伝説の頭 翔」(テレビ朝日系)などに出演。

【番組情報】
「闇金ドッグスX」
映画・チャンネルNECO
(前編)8月10日 午後9:00~10:05
(後編)8月10日 午後10:05~11:15

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【締切】2024年8月30日(金)正午

取材・文/高瀬純 撮影/蓮尾美智子 スタイリスト/津野真吾(impiger)



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