「菊池風磨さんは『絶対余裕で分かるでしょ』と言っていましたが…」「FNS27時間テレビ　日本一たのしい学園祭！」矢﨑裕明チーフプロデューサーインタビュー2024/07/13

　7月20日～21日にフジテレビ系にて「FNS27時間テレビ　日本一たのしい学園祭！」が放送されます。今年は「新しいカギ」から霜降り明星（せいやさん、粗品さん）・チョコレートプラネット（長田庄平さん、松尾駿さん）・ハナコ（菊田竜大さん、秋山寛貴さん、岡部大さん）が総合司会に決定しました。

　「日本一たのしい学園祭！」をテーマに掲げる今回の27時間テレビ。“学園祭”というテーマや企画の裏話などを、チーフプロデューサーの矢﨑裕明さんにお伺いしました。

──まず、初めに今回の27時間テレビのテーマはどのように決めたのでしょうか？

「僕は『新しいカギ』という番組を2021年から担当していて、企画をいろいろ出していくうちに“学校かくれんぼ”という非常にキャッチ―な企画を生み出すことができました。そこから学生ものの企画が出てくる中で27時間テレビのお話をいただいて、新しいカギの総合演出の2人と、『テーマはどうしよう？』と話し合って“学園祭”に決めました」

──“日本一たのしい学園祭！”をテーマにした理由を教えてください。

「テレビのバラエティー番組を目指す人というのは、学園祭みたいな楽しいものを作り上げる仕事を一生したい人の集まりだと思っていたんです。実際にフジテレビに入社したら、やっぱりお祭りごとが好きな人たちの集まりだなと感じました。だから、“学園祭”という設定は僕の中では一番シンプルなテーマだったのです」

──「新しいカギ」のメンバーが総合司会というお話は、いつ頃いただいたのですか？

「去年の8月くらいには『新しいカギで27時間テレビをやりましょう』というお話をいただいていたのですが、その時点では社内で言うことができませんでした。なので1年間、僕と総合演出の田中良樹さんと杉野幹典さんの3人で、こっそり会議を重ねて今に至ります」

──ダンスバトルにSnow Man・ラウールさんが応援サポーターとして就任していますが、決め手はなんだったのでしょうか？

「27時間の企画をいただいたときに、一番初めに考えたのが『グランドフィナーレの部分をどうするか』でした。いろいろ案を出していくうちに『高校生のダンスチームを全国から募集して、番組の最後に生放送の決勝舞台で披露してもらおう』ということに決まったのですが、ダンスに精通している方たちの協力も必要だと思ったのです。そんな時に、いろいろな人から『ラウールさんのダンス能力が非常に高い』ということをお聞きして、オファーさせていただきました。その結果、ラウールさんもこの企画の趣旨に賛同してくれて『やります！』とお返事をもらうことができました」

──ラウールさんの“応援サポーター”というのはどんな役割なのでしょうか？

「ラウールさんには審査をするとかではなくて、出場する7チームが27時間のフィナーレに向けて、『みんなで頑張れて良かった』と、笑顔で締めくくれるようにサポートしてもらうというお願いをしています」

──クライマックスの「カギダンススタジアム」がとても楽しみになります。ほかにも「100kmサバイバルマラソン」もありますね。

「実は、昨年の27時間テレビでも、やっている100kmサバイバルマラソンは非常に難しい企画でして。なぜならば、昨年は『100kmを休みなく走ったら何時ごろ終了するのか？』というテーマで、『終了したのは翌日午前11時ごろ』という結論が（昨年の放送で）もう出てしまっているのです。となると、今年は何をテーマにするか？　どうしたら感動を視聴者の方に届けることができるのか？　ということに悩みました。その中で『今年は出場する人のドラマや思いに視点を当てよう』ということになったのです」

──昨年2位のワタリ119さんや3位の大倉士門さん、井上咲楽さんが今年も出場されますね

「リベンジだったり、昨年出たかったけど出られなかった人の中から、優勝の可能性を秘めている人をピックアップしてオファーしました」

──今回の出場者の中で、矢﨑さんが注目している方はいらっしゃいますか？

「昨年のマラソン経験者は、状況を知っているのでイメージトレーニング含めて練習をしやすいと思うのですが、今回初出場のモシモシ・いけさんはフルマラソンを3時間切ることができるくらいの実力をお持ちなので、もしかしたら…と思っていて、自分の中では本命です（笑）。ほかにはA.B.C-Z・塚田僚一さんですね。でも、OWV・佐野文哉さんは『オールスター感謝祭』（TBS系）の赤坂ミニマラソンで優勝していますし、今回は本当に誰が勝ってもおかしくない人たちに出場していただくので、他の番組では見ることができないキャスティングになっています」

──「ティーチャーを探せ」には「ドッキリGP」から菊池風磨さんやシソンヌ・長谷川忍さんが参加されますね。

「風磨さんと長谷川さんには、探検隊の恰好をして一緒に参加してもらいます。風磨さんは収録前に『これ絶対余裕で分かるでしょ！』と言っていたのですが、いざ収録が終わったら『すみません！　全然分からなかったです』と謝っていました（笑）。お二人が参加されて、いつもの企画がより豪華になったので非常に楽しかったです」

──最後に、矢﨑さんが今回、『27時間テレビ』を作るにあたって、大事にしていることはなんでしょうか？

「今回の『27時間テレビ』をきっかけに『新しいカギ』を知らない人たちに知っていただきたいし、今まで見ていただいている方にはあらためて面白さを再発見して欲しいです。そして、未来永劫10年以上続く番組にしていきたいという思いを大事にしています」

──ありがとうございました。

【プロフィール】

矢﨑裕明（やざきひろあき）
1981年生まれ。東京都出身。2004年に慶應義塾大学経済学部を卒業してフジテレビジョン入社。「人志松本のすべらない話」演出を経て、「IPPONグランプリ」「まっちゃんねる」などのチーフプロデューサーを歴任。現在は「FNS27時間テレビ　日本一たのしい学園祭！」「新しいカギ」「何か“オモシロいコト”ないの？」のチーフプロデューサーを務める。