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「ひだまりが聴こえる」中沢元紀×小林虎之介が大切にしている価値観とは――「自分のいろんな感情を大事にして、全部楽しめたら」2024/07/24

「ひだまりが聴こえる」中沢元紀×小林虎之介が大切にしている価値観とは――「自分のいろんな感情を大事にして、全部楽しめたら」

 中学の頃に突発性難聴を発症して以来、人と距離を置いている大学生の杉原航平(中沢元紀)と、明るく真っすぐな性格の同級生・佐川太一(小林虎之介)の2人の心を繊細に描いていくドラマ「ひだまりが聴こえる」(テレ東系)。聴覚障がいのある生徒に講義の内容をリアルタイムで伝えるボランティア“ノートテイク”を介しながら、航平の閉ざされた心に踏み込んでくる太一と、いつしかそれに居心地の良さを感じるようになった航平。少しずつ変化していく2人の関係とは…?

 ということで今回は、ダブル主演の中沢元紀さんと小林虎之介さんを直撃取材。作品やお互いへの思いをはじめ、役作りやひだまりのように心が温かくなった瞬間、また大切にしている考え方についてなどをお伺いしました!

――ダブル主演ということに対しての率直なお気持ちと、お互いの印象について教えていただけますか?

中沢 「感慨深かったですね。連ドラ初主演で、しかもダブル主演の相手が『下剋上球児』(TBS系)でずっと一緒に共演していた虎(小林)だというのは、心強かったです。印象については、演じる役によって現場にいる時の雰囲気が変わるように感じました。本作では、太一という役を通して撮影現場を明るくしてくれるので、そこは新しい発見でした」

「ひだまりが聴こえる」中沢元紀×小林虎之介が大切にしている価値観とは――「自分のいろんな感情を大事にして、全部楽しめたら」

小林 「いろいろな作品で名だたる方々とお仕事させていただく中で、主演の皆さんのことをすごくかっこよく感じていて。その分、プレッシャーや責任など背負うものもあって大変なんだろうなとも思っていたんです。でも、経験してみたら何か変わるかもと感じ始めた中で、このダブル主演のお話をいただいたので、すごく楽しみでしたし、やるからにはいい作品にしたいなと思いました。それこそ『下剋上球児』の主演の鈴木亮平さんにも相談させていただいたりして。まずは、いい雰囲気の中でみんなで頑張りながらこのドラマを作っていけたらなと思っています。元紀に関しては、真面目な印象です。今回も、いろんな方にお話を聞きにいって役作りに生かすなど、とても頑張っているのですごく信頼しています。だから、そのままの元紀で臨んでくれたら僕もとてもうれしいですね」

「ひだまりが聴こえる」中沢元紀×小林虎之介が大切にしている価値観とは――「自分のいろんな感情を大事にして、全部楽しめたら」

――台本を読まれて、どういったところに本作の魅力を感じられましたか?

中沢 「原作と台本を読ませていただいた時に初めて感じたのが、『すごく温かいな』と。太一みたいな人がどんどん増えていけば、もっと優しい世界になっていくんだろうなと思いましたね。太一は、航平に対してだけじゃなくて、つらい思いをしている人が求めているような、その一言で救われる言葉を無意識にポンっと発することができるんですよ。そういう言葉をかけることができる太一みたいな人が、この作品を見て増えてくれたらすごくうれしいなと感じました」

小林 「大学生の男の子2人が、ノートテイクを通して関わっていく姿がとても魅力的だなと思います。それぞれに優しい部分があって、でもそれがうまくかみ合わなくてすれ違う時もあったりして。でも、そういった衝突も優しさで乗り越えていく…そうやって優しい世界観がずっとつながっていく様子を見ていただけたらと思います」

――役作りはどのようにされていますか?

中沢 「経験することができない難聴という難しい役どころなので、撮影に入る前に、難聴の方にお話を聞く機会をたくさんいただきました。そこで1番感じたのは、聞こえの程度というのは、本当に人によって違うということでした。皆さんのお話を踏まえた上で、台本と原作を読ませていただいて、役柄と照らし合わせながら、今も航平の人物像を作っています」

小林 「太一というキャラクターは根っこから明るい性格なので、陰のある役を演じるより難しく感じています。陰な一面は、傷ついた経験を誰しも持っているからそれをもとにした役作りができるのですが、陽は根っからの性格だと思うので、自分に無い一面だと難しいなと。だから、今回は撮影現場に入ったら自分で切り替えて明るくいるように意識しています。そういったところから、太一という役柄の外枠が見えるんじゃないかなと思っています」

「ひだまりが聴こえる」中沢元紀×小林虎之介が大切にしている価値観とは――「自分のいろんな感情を大事にして、全部楽しめたら」
「ひだまりが聴こえる」中沢元紀×小林虎之介が大切にしている価値観とは――「自分のいろんな感情を大事にして、全部楽しめたら」

――視聴者の皆さんに、注目してほしい見どころを教えてください。

中沢 「多感な時期に難聴になり心を閉ざした航平が、明るくて真っすぐな太一とノートテイクを介してコミュニケーションをとるようになっていきます。そうやって、人とのつながりを大切にしていく中で、変わっていく航平と太一の関係に注目して見ていただきたいです」

小林 「物語が進むにつれて、2人がそれぞれいろいろなことに気付いていく部分がポイントなのかなと思っています。そこから距離感なども変わっていくので、僕自身もそういった部分を大事に演じられたらと思いますし、ぜひ注目してみていただけたらうれしいです」

「ひだまりが聴こえる」中沢元紀×小林虎之介が大切にしている価値観とは――「自分のいろんな感情を大事にして、全部楽しめたら」

――ドラマのタイトルにちなみ、お二人にとって最近ひだまりのように心が温かくなった瞬間などはありますか?

中沢 「僕、猫が好きで、実家でも猫を飼っているんですね。だから、姉から定期的に猫の写真を送ってもらうんですけど、最近それがなかったので『送ってください!』と要求しました(笑)。名前はルートくんというんですけど、すごくかわいい写真を送ってもらえてそれに癒やされました!」

「ひだまりが聴こえる」中沢元紀×小林虎之介が大切にしている価値観とは――「自分のいろんな感情を大事にして、全部楽しめたら」

小林 「僕は祖母に電話した時に、『今日放送されるドラマに出演させてもらっているから』と伝えたら、『頑張っとるな。でも、どうしてお前が芸能人になれとるんじゃ!』と言われたんですよ(笑)。だから、『おばあちゃんの孫だからね』と言ったら、『うれしいこと言ってくれるわ』と喜んでくれまして。それはほっこりしましたね」

中沢 「ほっこりだね(笑)」

「ひだまりが聴こえる」中沢元紀×小林虎之介が大切にしている価値観とは――「自分のいろんな感情を大事にして、全部楽しめたら」

――とてもすてきなエピソードをありがとうございます! ドラマでは、航平と太一がお互いかけがえのない存在になっていきますが、お二人それぞれ、同じように大切なご友人とのエピソードがあれば教えてください。

中沢 「『下剋上球児』でも共演させていただいた菅生新樹くんとは、何年も前から友達なんです。僕が昔悩んでいた時期にも、菅生くんの友人も含めてサウナに行ったり、みんなで遊ぶ機会を作ってくれたりして。それでリフレッシュして、気持ちをリセットすることができたんですよ。あの時はすごくありがたくて、思い出に残っていますね」

小林 「故郷の岡山にいた時に、俳優の道へ進もうか迷っていたら、背中を押してくれた友人がいて。その子とは今でもゲームをするほど仲がいいですね。昨日も一緒に1時間ゲームしました! でも、ゲームする時は真剣だから、負けると悔しいですしたまにけんかしたりもします。高校では部活が同じで、大学の時もサークルが同じという、腐れ縁みたいなものですね(笑)」

――第1話(7月3日放送)で、航平と太一は“ひだまりの一角”で出逢いましたが、お二人にとってひだまりのように癒される場所や、安心できる場所はどういった所でしょうか?

小林 「鈴木亮平さんの誕生日に、『下剋上球児』の関係者の方々と集まって食事をさせていただいたんですよ。監督やプロデューサーの方もいらっしゃって、その雰囲気にすごく安心できましたね。普段あまりお酒を飲まないんですけど、結構ベロベロになっちゃって…楽しんじゃいました(笑)。いい場所だなとあらためて感じましたね」

中沢 「確かに! 僕は、まさにひだまりじゃないですけど、自然が好きなので、川沿いを散歩したりして、ベンチに座って本を読んだりすると癒されますね。リフレッシュになります」

「ひだまりが聴こえる」中沢元紀×小林虎之介が大切にしている価値観とは――「自分のいろんな感情を大事にして、全部楽しめたら」
「ひだまりが聴こえる」中沢元紀×小林虎之介が大切にしている価値観とは――「自分のいろんな感情を大事にして、全部楽しめたら」

――それでは最後に、日々過ごされる上で大事にされている考え方があれば教えてください!

小林 「僕は、当たり前のことを当たり前にやるということかな。日々の生活の中で、家事や掃除もちゃんとやりながら、ゆったりした時間にはドラマを見たり、友達とゲームしたり…。どんな瞬間も大切に感じられるように生きたいなと思っています。だから、洗い物とかも割と好きだったりします」

中沢 「やってほしい!(笑)」

小林 「やらないけどね(笑)」

中沢 「僕は、うれしい気持ちだけでなく悲しい気持ちも含めて、自分のいろんな感情を大事にしています。俳優をやらせていただく上で、私生活で感じたことが全てだと思うんですよね。だから、さまざまなアンテナを張りつつ、たくさん感じることを大切にしています。つらかったり悲しくても、『これ役作りに使えるな』と感じたりして。そうすると、あまり落ち込まずに済むし、ポジティブになれるんですよね。そういうふうに全部楽しめたらと思っています」

「ひだまりが聴こえる」中沢元紀×小林虎之介が大切にしている価値観とは――「自分のいろんな感情を大事にして、全部楽しめたら」
「ひだまりが聴こえる」中沢元紀×小林虎之介が大切にしている価値観とは――「自分のいろんな感情を大事にして、全部楽しめたら」
「ひだまりが聴こえる」中沢元紀×小林虎之介が大切にしている価値観とは――「自分のいろんな感情を大事にして、全部楽しめたら」

【プロフィール】

「ひだまりが聴こえる」中沢元紀×小林虎之介が大切にしている価値観とは――「自分のいろんな感情を大事にして、全部楽しめたら」

中沢元紀(なかざわ もとき)
2000年2月20日生まれ。茨城県出身。O型。主な出演作に、ドラマ「下剋上球児」(TBS系)、「366日」「ナンバMG5」(ともにフジテレビ系)、「埼玉のホスト」(TBSほか)、映画「沈黙の艦隊」「さよならモノトーン」などがある。


小林虎之介(こばやし とらのすけ)
1998年2月12日生まれ。岡山県出身。O型。主な出演作に、ドラマ「下剋上球児」(TBS系)、「PICU 小児集中治療室 スペシャル 2024」(フジテレビ系)、「ダブルチート 偽りの警官 Season1」(テレ東系)、映画「18歳、つむぎます」などがある。今年6月に「小林虎之介オフィシャルファンサイト」を開設。

【番組情報】

「ひだまりが聴こえる」中沢元紀×小林虎之介が大切にしている価値観とは――「自分のいろんな感情を大事にして、全部楽しめたら」

ドラマNEXT「ひだまりが聴こえる」
テレ東系
水曜 深夜0:30~1:00
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取材・文/鬼木優華(テレビ東京担当) 撮影/蓮尾美智子 



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