藤原大祐が4兄弟の長男&教師役に!?――夜ドラ「柚木さんちの四兄弟。」2024/05/25
5月27日からNHK総合で放送する夜ドラ「柚木さんちの四兄弟。」は、藤沢志月の同名漫画が原作のほっこりホームドラマ。2年前に事故で両親が亡くなり、高校教師の長男・隼(藤原大祐)とクールな秀才の次男・尊(大野遥斗)、明るく元気いっぱいの三男・湊(山口暖人)、しっかりものの四男・岳(永瀬矢紘)は男ばかり4兄弟で暮らしている。
今回は、4兄弟の長男役を演じる主演の藤原さんにインタビュー。役作りからかわいい弟たちとのエピソード、藤原家のルールまでたくさんお聞きしました!
――まず、テレビドラマ初主演おめでとうございます! オファーをもらった時の率直な感想を教えてください。
「一つの目標だったテレビドラマの主演を20歳でやらせていただくことがありがたいと同時に、少し背伸びしているような気持ちもあって。選んでいただいたからこそ、撮影期間を通してその器になっていかないとという責任感がすごくあります。喜びと同時に、覚悟が決まったオファーでした」
――周りの人からの反響はありましたか?
「テレビドラマ初主演なので、母だけでなく、ファンの皆さんがめちゃくちゃ喜んでくださいましたし、原作の藤沢さんも『すごく役にぴったり』と言ってくださいました。期待に応えられるように頑張りたいです」
――演じる隼の一番の魅力はどんなところでしょうか。
「自分よりも弟3人のことが大切なところです。僕は兄弟がいないので、正直その感覚を感じたことがないんです。もし自分に弟がいたとしても、弟のことを優先できるかどうかは分からないですよね。だからこそ、すごいなって思います。仕事も家事も全部やって。それが大変でも、弟たちが笑ってくれればそれでいいというスタンスが僕には分からなかったので。でも撮影を通して、そこがちょっとずつ分かってきていて。3人とも本当にかわいいんです。隼の気持ちを知ることができているのがうれしいです」
――ご自身と隼の共通点を感じる部分はありますか。
「支えなきゃという意識は似ていると思います。悪く言えば頑張り過ぎなんですけど、そこが僕にもある気がして。僕も、家族やいろんな人に支えてもらっているから、恩返ししなきゃと頑張り過ぎな部分があるらしいんです。だから、自分にプレッシャーをかけ過ぎてしまうところは同じかな」
――逆に似ていない部分はどんなところでしょうか。
「隼は弱みを見せられる人で、できないことは弟たちに任せたり、ちょっとへっぽこなところもあるんです。僕はそういう面をうまく出せないので、違う部分ですね。弱いところを他人に見せたくないんです」
――長男を演じるに当たって何か参考にしていますか?
「兄弟がいないからこそ、逆にいいのかなと思っています。弟役の子たちと話しているだけでお兄ちゃんになれる気がしていて。いい意味で気を使ったり取り繕うことを知らない年齢の子たちで、全面に感情が出ているんですよ。全部がピュアですてきなんです。だから、撮影期間を通して一緒に生活していくだけで、3人が僕をお兄ちゃんにしてくれている感覚があります」
――今回は“座長”でもありますが、何か意識されていることはありますか。
「『この組は僕が背負います』という、いわゆる座長みたいなことはまだできないと分かっているんです。弟たち3人に背中を見せたいとは思っているんですけど。どちらかというと、長男の意識で挑んでいる感覚が近いですね」
――長男の意識で撮影されているとのことですが、ご自身は長男タイプだと思いますか、それとも末っ子タイプですか?
「僕は一人っ子なので長男なんですけど、どっちもある気がしていて。自分の人生においては、長男として自分のやりたいようにやらせてもらえていたし、逆に望まれたこともやってきた方だと思います。でも、めちゃくちゃ甘えて人に頼って生きてきたので、末っ子気質なところもあると思います。僕もまだ20歳で、お仕事の現場にいても大人の人に囲まれて最年少のことが多かったんです。いろんな方に助けられ、教えてもらって今生きているので、そういう面では末っ子です。やらなきゃいけないという覚悟を背負っているのでベースは長男だと思います」
――そんな一人っ子の藤原さんですが、もし兄弟ができるとしたら、何か願望はありますか?
「お姉ちゃんがほしいです。女心は難しいのでいろいろ教えてほしいです(笑)。あと、男友達と行かないようなところにも行ってみたいかも」
――3人の弟たちとの撮影はいかがですか。兄弟らしい感じになってきましたか?
「クランクインする前からリハーサルの時間もたくさん取っていただいていたんですけど、その前に遊ぶ日も設けてもらって、ほとんど遊ぶだけの日がありました。その期間から徐々に兄弟のようになっていて。クランクインしてからも、撮影のカットがかかった瞬間に何かしらのゲームが必ず始まるんですよ。遊びを通して自然と仲が良くなっていったというか。みんなが心を開いてくれて、本当の兄弟みたいな感じですね。最初は中学生の2人は僕に敬語だったんですけど、今ではもうタメ口で話しかけてくれて、すごくうれしいですね」
――何をして遊んでいるのですか?
「携帯ゲームなどではなくて、手遊びやリズムゲーム、言葉遊びをずっとしています。『いっせーのせ』と指を上げるゲームや、指を当てて数字を増やしていくゲームなど、僕が子どもの頃にやっていた遊びが楽しい子たちなので、僕も童心を思い出して楽しいです」
――みんなで「フラワーパーク」にも行かれたんですよね? 何かエピソードがあれば教えてください。
「行ったのが最近で、暑かったんです。湊(山口)は特に暑いのが苦手で、普段のお仕事では歌って踊っているはずなのに、ロケで暑いと一気にテンションが低くなるんですよ。でも、暑過ぎるからこそ、みんなアイスクリームのために生きていて。1回の撮影で1人2個は食べていましたね。湊もアイス食べたら急に元気になって、歌い始めるんです(笑)」
――弟3人それぞれに、兄として投げかける目線は違うんでしょうか。
「4兄弟を半分に分けると、僕と尊がお兄ちゃんサイドになるんです。だから尊には僕の弟じゃなくて、2人(湊と岳)のお兄ちゃんとして接するようにしていて。そうすることで、岳と湊に関わる尊の心情が変わってくるのかなと思っています。原作でも尊はお兄ちゃんとして存在している描写があったので、そこを作品にも残したいという意図もあります。湊は、僕を除いた3人の中の真ん中に当たるので、次男だと考えていて。長男がいろいろ抱えてくれているから、伸び伸びできている次男のポジション。岳は、ほんとに本人(永瀬)が頭がいいんです。まだ6歳なのに、漢字も書けるし、算数もできるし、ことわざとかも知っているし、言葉遣いも丁寧だし知的なので、6歳の子として接していないんです。上からではなく対等に接することで賢さのレベルがどんどん上がっていって、岳になじんでくるのかなと考えています。それぞれ接していくっていうアプローチを変えることで、3人に33%ずつの愛じゃなくて、違うベクトルで100%の愛で接することを心掛けています」
――そんな弟たちに教えられていることはありますか。
「楽しむことですね。彼らは本当に仕事と思っていない時があるんですよ。本気で楽しんで、そのまま撮影に入るんです。ご飯を食べるシーンが多いんですが、その日はみんなご飯の話で持ちきりなんです。『やばい! ハンバーグ楽しみだから、お弁当食べ過ぎないようにしようかな』と言っていたのに、結局お弁当を全部食べて、チーズハンバーグも全部食べて、食べ過ぎてもごもごして、セリフが言えなくなってNGもあるんです(笑)。でも、それがリアルだよなって」
――お芝居との境界線はないんですか?
「最初、僕だけが境界線を作っちゃっていて。そこが難しかったところです。みんなは一切キャラクターを作っていなくて。そんな現場なので、ある意味、僕が下手くそで、みんながすごく上手だったんです。本当にハンバーグがおいしそうだから『うまそう! いい匂い』って言っているだけなんですよ。脚本の素晴らしさもあると思うんですけど、本当に純粋に言葉が出てくるので、それがお芝居なんだということを弟たちに学ばせてもらっています。今は“藤原大祐”が3人のお兄ちゃんをしながら、台本の流れに乗っていくぐらいのラフさで撮影しています」
――弟を演じている3人のそれぞれの魅力を教えてください!
「最高のキャスティングなので、役も本人もすてきなところが共通しているんですけど、岳(永瀬)はとにかく頭がいいです。賢過ぎて、“びっくり人間”って言っているんですけど。休憩時間も大人向けの脳トレを楽しそうにやっているんです。あとは、間違った言葉遣いを僕たち3人に指摘してくれるんです。例えば、『肉汁(にくじる)じゃなくて肉汁(にくじゅう)だよ! そんなことも知らないの?』などをよく教えてくれていて、かわいいんです」
――暑いのが苦手だという湊役の山口さんはいかがですか?
「湊は、真剣なのに適当ぶるのがすごくかわいくて。そこが本当に湊なんです。もしかしたら現場に入る時にそう作ってきているのかもしれないし、全貌は僕には分かんないんですけど。休憩中は謎の歌を歌って、それに合わせてスキップで移動したりしているような愛らしい子です。でもめちゃくちゃお兄ちゃんな面もあって。裏ではずっと岳の面倒を見ていて、岳が寂しそうにしていたら隣にいるのは絶対に湊なんです」
――尊役の大野さんは4兄弟ではお兄ちゃんサイドですよね。
「尊は結構お兄ちゃんっぽい一面が強くて、僕の前ではすごくかわいい弟なんですけど、ほかの2人の前ではちょっとお兄ちゃんっぽく教えてあげたり、気を使って周りを見てあげるような子で。でもちょっと不器用なところもあって、完璧ではないのが魅力ですね。僕も含めて一番ちゃんとしているのは岳だと思います(笑)」
――そんな4兄弟でのお気に入りのシーンはありますか。
「仲直りのシーンがすごくあったかいんですよ。わざわざ言葉で謝るんじゃなくて、お互いに愛のキャッチボールをして、生活の流れで自然と普段に戻るのがリアルだなって。視聴者の方にも楽しみにしていてほしいです」
――ちなみに隼以外で演じてみたいキャラクターはいらっしゃいますか。
「岳みたいな役をやりたいです。かわいい顔をしているのにめちゃくちゃ頭いいみたいな。もうめちゃくちゃやりたくて、うらやましいです(笑)」
――隼は長男でもありながら、教師という一面もありますよね。教師役と聞いた時はいかがでしたか。
「めちゃくちゃびっくりしました。この間まで中高生を演じていたので『うそだろっ!?』と思いながらも、新しい自分に出会えるのが楽しみでした」
――プレッシャーは感じていないんですか?
「いやいや、気負いまくりですよ。でも、衣装のおかげですごく教師に見えるんです。『教師といえばこれ』みたいな衣装を用意してもらってなんとか。薄ピンクのシャツにグレーのカーディガンにスーツのセットアップみたいな感じが、本当に先生で。バラバラにしたら僕も普段着るような服なのに、全部組み合わせるともう先生にしか見えないんですよね」
――高校教師を演じるということを聞いた時に、思い浮かんだ先生などいらっしゃいましたか。
「恩師はいっぱいいるんですけど、まさにピンクのシャツに灰色のカーディガンを着ていた先生がいたんですよ。学校の中でも若くてイケメンで優しいんですけど、ちょっと抜けてるところもあったりするところが、すごく隼っぽいんですよね。あと、クラス全員が毎日書く日記に、ほとんどの先生はハンコを押すだけだったのに、その先生は全部文章を書いてくれるんです。隼も日記があったら同じことをしただろうなって思いました」
――教師としての隼と、家での隼のギャップは生まれそうですか?
「スタンスは一緒なんじゃないかな。大人から子どもに教えるというよりかは、『ちょっと先に生まれたお兄ちゃんがこれを教えたいんだよね』という」
――ちなみに隼は世界史の先生ですが、世界史はお得意ですか?
「テストの点はちゃんと取れるんですよ。ただ、長期記憶はなかなかできないですね。クイズ番組とかは苦手です(笑)」
――今回、教師役でしたが、今後挑戦してみたい社会人の役を教えてください。
「弁護士です! 勝手に自分には賢い系が合う気がしていて。弁護士はいろんなことを学ばなきゃいけないので大変そうですが、やりがいがありそうだなって。逆転裁判みたいな気持ちいい解決をする弁護士を演じてみたいです」
――楽しみにしています! 年度始めなので、今年の目標も教えてください。
「今年はこの主演ドラマをはじめ、これからもいろいろ楽しみなことが多い1年です。これまで覆面でアーティスト活動をしていたのですが、そこから顔を出したのが去年の末で、アーティスト活動も含めて唯一無二の表現ができる人間であれるように人生を謳歌(おうか)したいです」
――柚木家は本当に仲良しですが、藤原家の仲良しエピソードも教えてください。
「1人暮らしを始めてから母親としゃべる機会が増えて。ちょっとした相談もするようになって。実家に住んでいる時は外のご飯を食べたくなって『友達と食べてくる』と言っていたのに、今はわざわざ実家に食べに行く機会が増えました。母親と2人で洋服を買いに行ったりもするし、僕も母親もお酒が好きなので、一緒に飲むことが多いです」
――どんな相談をするんですか?
「『インスタにあげる写真どっちがいい?』など本当にささいなことです。仕事の相談もしますし、何でも話しますね。話さないことはないです」
――藤原家の暗黙のルールがあれば教えてほしいです…!
「脱ぎっ放しのものを置かないというのはよく怒られていて。あと、飲みかけのペットボトルがあるのに、新しいペットボトルを開けないとか。食べ物で言うと、たこ焼きはオリーブオイルと塩で食べるんです。変わっているかもしれないですが、めちゃくちゃおいしいんです!」
――隼もすごく家事に追われていると思いますが、好きな家事と苦手な家事を教えてください。
「家事が好きなんですよ! 全部好きなんですけど、特に料理と掃除と、最近は鏡を拭くことが趣味で。気持ちいいんです。でも、前まで好きだったのに、洗濯物を畳むのが最近嫌いになっちゃって…。山積みにソファの上に置いてあるところから使ってて、ちょっと怠惰だなって思います」
――洗濯物を畳むのはみんな苦手だと思うので、何か楽しく畳むための工夫を考えてください!
「洗濯物を畳むのが好きだった理由が、Tシャツを早く畳むのがすごく得意なんですよ。それを極めていたら好きになったんですけど、さすがに飽きてきて。『タイムを出すことに意味ないじゃん』と思い始めちゃって…。あともう1個悩みがあって、ちゃんと洗っているのに臭いことがあるんですよ」
――(スタッフ一同笑い)
「ありません? パジャマとか、生乾きみたいな臭いする時。何回洗っても落ちないんですよ。それが悩みです」
――お母さまに相談してください(笑)。最後に、このドラマの魅力を教えてください!
「(月曜から木曜まで)毎日15分見られる夜ドラ枠にこの作品がすごく合っていると思っていて。4兄弟の日常をちょっとのぞき見しているようなドラマなので、一緒に生活しているような気持ちになっていただけると思います。また、隼が長男として兄弟を支えているつもりが、弟たちに支えられていたんだなと気付くドラマでもあると思うんです。僕自身もいろんな人に支えてもらいながら恩返ししたいという思いで頑張り過ぎてしまうけれど、このドラマを見て、もっと頼っていいんだなと気付きました」
――ありがとうございました!
【プロフィール】
藤原大祐(ふじわら たいゆ)
2003年10月5日生まれ。東京都出身。19年、CMにてデビュー。20年「おじさんはカワイイものがお好き。」(日本テレビ系)にてテレビドラマ初レギュラー出演。24年には「リビングの松永さん」(フジテレビ系)で北条凌を演じ、注目を集めた。音楽活動では、22年に覆面アーティストとして活動を開始し、23年10月に「TiU」としてメジャーデビュー。24年2月に本名の「藤原大祐」でアーティスト活動していくことを発表し、東京・大阪でのワンマンライブを成功させた。
【番組情報】
夜ドラ「柚木さんちの四兄弟。」
5月27日スタート
NHK総合
月曜~木曜 午後10:45~11:00
【プレゼント】
サイン入り生写真を1名様にプレゼント!
TVガイドweb公式X@TVGweb(https://twitter.com/TVGweb)をフォローし、下記投稿をリポスト。
https://x.com/TVGweb/status/1794905826056089639
【締切】2024年6月21日(金)正午
【注意事項】
※ご当選者さまの住所、転居先不明・長期不在などにより賞品をお届けできない場合には、当選を無効とさせていただきます。
※当選で獲得された権利・賞品を第三者へ譲渡、または換金することはできません。
※賞品をオークションに出品する等の転売行為は禁止致します。また転売を目的としたご応募もご遠慮ください。これらの行為(転売を試みる行為を含みます)が発覚した場合、当選を取り消させていただくことがございます。賞品の転売により何らかのトラブルが発生した場合、当社は一切その責任を負いませんので、予めご了承ください。
※抽選、抽選結果に関するお問い合わせにはお答えできませんので予めご了承ください。
取材・文/Kizuka(NHK担当) 撮影/蓮尾美智子 スタイリスト/勝見宜人(Koa Hole inc.)
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