吉高由里子、柄本佑、町田啓太、ファーストサマーウイカが「光る君へ」ファンミーティングに登場! お互いの関係性が明らかに!?2024/04/06
大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合ほか)のトークイベント「大河ドラマ『光る君へ』ファンミーティング」が3月18日に東京・NHKホールで行われ、まひろ(紫式部)役の吉高由里子さん、藤原道長役の柄本佑さん、藤原公任役の町田啓太さん、ききょう(清少納言)役のファーストサマーウイカさんがステージに登壇しました! ドラマの魅力を語り尽くし、2438人の観客と共に楽しいひと時を過ごした出演者たち。
今回は4月7日放送の「大河ドラマ『光る君へ』ファンミーティング」に先駆けて、イベントの模様をリポートします! ネタバレが気になる方は放送後にご覧ください。
それぞれの人物像
イベントは「光る君へ」で語りを担当する伊東敏恵アナウンサーが司会を務め、テーマごとに進行。最初に「ご自分の役は、どのような人物?」と役について問われた吉高さんは、「紫式部という女性は世界一有名な日本人女性だと思いますが、世界一知られていない実在した人ではないかと。こんなに有名なのに、何も残っていない…。平安時代の資料も限られている中で演じていますが、生きるのが大変な女性なんじゃないかなと思っています」とまひろの印象を語ります。
柄本さんは言おうと思っていたことを忘れちゃったとしながらも、道長(三郎)について「世間的には大権力者で『この世は俺のものだ』と断言し、ある種ヒール的な印象ですが、三郎は真逆。三男坊だから一歩引いて兄貴たちを見ていて、政に関わらないわけにはいかないけど、そこまでフォーカスを当てているタイプじゃない。根っこにはのんびりとした人間性があることを第一にやっていて、それを大事にしています」と世間のイメージとは真逆の人物像だと評します。
伊東アナは「そこが『光る君へ』のオリジナリティーで、すごくチャーミングな部分でもありますよね」と同調し、さらに柄本さんが「ぼーっとして雲を眺め、そんなふうに時間も過ごしていきそうな子だと思っていましたが、あれよあれよという間に権力者になっていくので、そこの加減はかなり大事で。道長さんの詳細を知らずに現場に入って、調べていく過程で大石(静)さんが書かれる台本を読んで、文献に残っている道長像より、大石さんが書く三郎くんと向き合えばいいのかなと。実際のイメージとは違うかもしれないけど、向き合うのは大石さんの三郎くんでいいんじゃないかなって。そこまで大石さんが書かれるキャラクターがはっきりしているから…」と熱く道長像を語るなかで、ふと「長い?」と尋ねます。そこへ町田さんが「言うこと忘れたと言っていたのに、こんなしっかりしゃべるんだ」と笑い、吉高さんからも同じように突っ込まれて「やっぱり長いよね」と焦る柄本さんでした。
道長の親友でありライバルの公任を演じる町田さんは、「勉強不足で存じ上げていなかったので調べると、設定がもりもり」と公任の華やかさに驚き、「エリートで出身もいいし、文芸にも秀でていて。なんでもできる役で『どうしたらいいんだろう?』と思いましたが、大石先生の台本を読んでいくと、はっきり物事を言うこともあるし、口が過ぎるところもあるので、知れば知るほど面白いと思いながら演じています」と役への手応えを感じている様子。また、今後の公任について尋ねられると、柄本さんのことを見つめながら「道長のことが大好きすぎるので」と告白。会場から笑いが起きると「後半は関係性や位が変わっていくので、楽しみながら演じている最中です」とこれからの道長と公任の関係性をにおわせます。
のちに清少納言となるききょう役のウイカさんは、「紫式部とライバルだと思っていた人が多いからか、皆さんの期待値がすごくて。ついに第6回(2月11日放送)で登場した時に『まんまだね』と言われて。どう捉えていいのか分からなかったんですけど、頭の回転が速いところと、思ったことをはっきりと言う部分は似ているかな(笑)」と自身との共通点を話し、演じていくうちに「空気を読めない人ではなく、あえて読まないで壊す時もあるし、それを早く察知して自分にとっての最適解を見いだすタイプの頭の回転の速さの持ち主」と分析。「しばらくは出てきていないんですが、毎回、爪痕を残そうとするタイプ(笑)。私がじゃないですよ? 台本が(笑)。私は目立たないようにとやっているんです」と強調した後、第13回(3月31日放送)に登場した清少納言が仕える藤原定子(高畑充希)について、「定子さまは本当に素晴らしいから、楽しみにしていてください」と声が裏返ってしまうほど力説します。
平安時代の衣装
次のテーマでは、「平安時代の衣装を着こなす苦労は?」と聞かれた一同。吉高さんは「慣れてきたのですが、袖をたぐるしぐさが癖になりすぎて、私服のトレーナーを着ている時にそのしぐさをして『ないじゃん』って(笑)。染み込んでいるうれしさもあります」と癖になっているしぐさを明かすと、柄本さんも「袖問題は同じくあります」とうなづき、吉高さんとは異なる癖を説明しながら、「所作の先生に『これは平安の人はやりません』と言われたけれど、手紙を読む時にやっちゃって…。ただ、去年の5月くらいから撮影を始めて、ちょっとずつ慣れて、できるようになっていることを感じられるのはいいですよね」としみじみ。
その後、伊東アナから烏帽子姿を絶賛された町田さんは「烏帽子もだんだん慣れてきましたよね。当時の建物は大きくないけれど、共演者の皆さんが本当に大きいので、今回のセットは高めに設定してくれているんです。でも、それが擦れるくらい烏帽子が高い時があるから、よく見ると中腰になっていることがあるんですよ」と苦労を明かすと、柄本さんも烏帽子がずれるエピソードを披露。しかし、説明が難しいようで、町田さんと2人で「伝わるかな~」と顔を見合わせていました。
平安時代の女性の衣装といえば、十二単。それを着こなしているウイカさんは、「まひろさまはお貧しいから、まだ着られていないんですけど…」と観客を笑わせ、「宮中の女房になると、さらに着物が豪華になって20kg近くになるそうです。十二単は本当に重くて…歩いている時はまだ踏ん張れるのですが、板の間で正座をすると、自分の体重にプラス20kgが足の甲にくるわけです。それがもう痛くて痛くて。立っている時より座ってる時の方がつらいんです。また、靴がないから草履みたいなものを履くのですが、吉高さんと『靴ってすごくない?』と話しましたよね」と吉高さんに話を向けると「スニーカーすごいわ!」と激しく同意。そんな吉高さんに対し、「でも(まひろは)お貧しいから、なんか薄いのを履いていらっしゃる」とちゃかすウイカさん。吉高さんも「やかましいわ」と応じ、仲がいいからこその掛け合いを見せてくれました。
稽古で大変なこと
次なるテーマは、「平安時代の貴族を演じる時、稽古で大変なこと」。役を演じるにあたり、さまざまな習い事をした皆さんならではのコメントが飛び出します。
吉高さんは先ほどのウイカさんの貧乏いじりを引き合いに出し、「いいんですか? 私、貴族と言ってしまって(笑)」と言いながら、「書くシーンはなるべく映さないでと思いながら、震えながらやっています」とたくさん練習しても書くのは緊張するといいます。また、それぞれのキャラクターに合わせた書体になっているそうで、町田さんが「公任は少し繊細に細めのタッチで、道長は最初の方は書が下手」と言うと、「道長フォント」とつぶやく吉高さん。それに呼応した柄本さんが「道長フォントというのがあったらしくて。先生が書いた見本を見て書くのですが、僕しか書けない感じの線で。僕の場合は道長さんの字が残っているので、参考にさせてもらいました。一応ド下手だったという言われ方をしています」と道長の残念な筆跡を説明。それに対して吉高さんとウイカさんが「個性、個性」とフォローする見事な連携プレーが繰り広げられました。
下手だと言われている道長の字とは正反対に、ウイカさんが書く字は「めちゃめちゃ上手!」と吉高さんが大絶賛。ウイカさんは「超うれしい」と声を弾ませながら、「もともと書道をやっていたので、それはもう感謝ですよね。清少納言は国民の皆さんが知っているから、ちょっとでも下手だったらめちゃくちゃたたかれるんだろうなと思って、一生懸命練習しました。紫式部も清少納言も本当の字筆は分からないから、むしろ性格が分かるようにと、書の先生がそれぞれのキャラクターに合わせた字を作ってくださって、それをなぞらえる作業をしています」と相当練習した様子。
その後、会場から反響があったという打毬のシーンの裏話も明かしていきます。昨年から馬に乗る練習を少しずつし始めた柄本さんは「手綱を両手から片手で持てるようになった後に、スティックを持って…と少しずつできるようになったんですけど、こちらの町田さまは、その日いきなり走らされたんですよ」と衝撃のエピソードを報告。それを受けて町田さんは「僕も乗馬に行っていたのですが、行けど行けど走らないなと。『まだそこまで達していないのか』と練習していたんですが、あれよあれよと本番の日が近づいてきたので、貴族の競技だから上品に『走らないでやるんだ』と思っていたんです。でも、現場に行ったらみんなバタバタ走るから『ちょっと待って。危ない、危ない』と。驚きながらもやってみたら、お馬さんが大河の大先輩で鍛え方がすごいので、乗っているだけでいいんですよ」と謙遜します。すると柄本さんが「『走らせてスティック振るのは難しいよね。練習してたの?』と聞いたら、町田くんが『今日初めて走った』と。『うそだろ!』って。すごいですよ」と驚きをあらわにし、これには吉高さんも「失敗しない男だね。本当に」と思わず声を漏らします。
お互いの印象は?
次はお互いの印象について。まずは、吉高さんの印象を語っていきます。柄本さんは「気遣いの人です。周りが非常によく見えていて、スタッフの方一人一人に目が向いていてすごいです」と評し、町田さんも「どこまで目が付いてるのかと不思議でしょうがなかったです。途中で現場を離れるスタッフさんに『何日までなんでしょ?』と声をかけていて『どこで情報仕入れているんだろう』と。僕もそうやっていろいろ見えればいいけれど、なかなか難しいので、すごくうらやましい」と称賛。
一方、ウイカさんは食堂でスイカをもらったそうで「『(吉高さんの声まねをして)私のスイカあげるよ』と言われ、『まひろさまからスイカを奉納していただいてしまった』と。それからほぐれて」と声まねでちゃかしながらも「差し入れてくださる食べ物全部おいしい。差し入れのセンス、そしてタイミングも完璧なんです。これは人や環境、空気を見てないとできない。『今日甘い物欲しかったんだよね』という時にすごくおいしいチーズケーキを買ってきてくださって、感動しました」と周りを見ている吉高さんに感激していたといいます。
次に柄本さんの印象として、事前のアンケートで「見た目は硬派でシュッとしていますが、ツッコミどころが多すぎて疲れます」と書いた吉高さんから意図を聞くことに。「すてきなお芝居をしてこんなに色っぽいのに、普段は本当にポンコツというか抜けているというか。リュックもツッコミどころ満載」と吉高さんが暴露すると、町田さんが「めちゃくちゃ分かります。今日、僕もツッコミましたもん」とキーホルダーがたくさん付いている柄本さんのリュックの話題に。さらに、ウイカさんが「カバンを三つくらい持っている時もありますよね?」と尋ねると、柄本さんは「斜め掛けのかばんには必要最低限のものが入って、それプラス仕事の台本などを入れているカバンが1個。それプラスアルファ、でかいカバンを担いでいます」と荷物が多いことが判明しました。
一方、町田さんに関して「本当に格好いいし、優しいし、顔も心も奇麗なので、嫌いになる方法を教えてくれって…」と欠点がないと言う吉高さん。対して「僕もたいがいのポンコツ人間ですよ」と町田さんが打ち明け、ウイカさんが「今日、リハーサルだったのに、帰ろうとしていましたよね?」と天然エピソードを披露。会場全体が驚きに包まれると、「忘れていたわけじゃないんですよ。考えることが多くて」と町田さんは釈明していました。
そして、ウイカさんについては「共演するまで芸人さんのような方だと思っていた」と謝る吉高さん。「いろんなバラエティーに出ていて、ドSな鋭いことをざくっというお姉さんのイメージだったんです。実際お会いしたら、腰が床につきそうなくらい物腰が低い気立てのいい女性でした」とびっくりしたそう。柄本さんは「最初の本読みの時に『この人以外いないな』という力強さがあり、ききょうの真っすぐさと普段のウイカさんも非常にリンクしているんです。それに、役についてどれだけ調べているの?」と急に質問を展開。
ウイカさんは「かなり読んで、それを『こうなんですよ』とドヤ顔で人に披露するのが好きなんですよ。そこがききょうと似ているかもしれない」と自身との共通点を語ります。また、「バイタリティーがすごい」と褒めた町田さんに対し、「引いてます? 同い年なのにずっと敬語ですよね」とウイカさんが疑問を呈すると、「本当に熱量がすごすぎて。感心しすぎて敬語を使わずにはいられないんですよ」と町田さんが本音を伝えたところ、会場から笑いが。ウイカさんが「明日からタメ語で」と提案し「オッケー」と答えた町田さんでしたが、その後、どうなったのか気になるところです。
来場者の質問に出演者が回答!
ここからは会場を訪れたファンの質問に4人が答えることに。「チームでドラマを作る上で大事なことは何ですか?」という質問には、「おはよう」や「お疲れさまでした」などのあいさつが大切だと答える一同。続いて、「左利きの吉高さん、右手を使えるよう、かなり練習したそうですが、右手の方が得意になったものはありますか?」との問いには、周りからバランスが良くなったんじゃないかなどいろいろな意見があったのですが、決め手には欠けるようでした。
ほかにもリフレッシュ方法を聞かれ、柄本さんがリハーサル前にボクシングに行っていると答え、「1回疲れ切ってしゅーんとなると、体が楽になってくるの。これは分かるよね?」と町田さんに同意を求めると「僕は佑くんに連れて行ってもらってボクシングを始めたんです。一緒にやらせてもらっていますけど、もうレベチ(レベルが違う)です。とんでもない筋肉で、鋼ですよ」と柄本さんの肉体美を語ります。ちなみに、主人公はドラマにずっと出ていると思われますが、吉高さんは「道長さんがいっぱい出てくる時は私は休みだと思ってください。セットの関係で藤原為時(岸谷五朗)の家の時は私たちの撮影ですが、道長たちが出てくる内裏に私たち虫けらは上がれないので(笑)。休みや何も考えない日も大切だと思いますし、久々に行くとこの現場が好きだなと思います。そういう緩急がいいですね」とオンとオフで気持ちを切り替えて撮影に臨んでいるそうです。
最後の質問として「今回のドラマを演じるにあたり、さまざまな稽古をされたと知りました。趣味としてこれは続けたいというのはありますか?」と尋ねられ、柄本さんは「この作品でやった習い事は、筆、お馬さん、弓、竜笛は…吹いていない(笑)。どれかな。それぞれ面白いけど、いざ終わってこのまま続けようと言って、過去に続いたものはとりあえずない」と続ける気配を見せず、ウイカさんが「流鏑馬はどうですか? 道長の子孫の方、流鏑馬の名手ですよ」と提案。そこへ「本当にたまたまなんですが、5年くらい前から流鏑馬をやりたいって言っていたんです」と驚きながら話し追随する町田さんに向かって、吉高さんは「大好きだね。道長」と笑います。なお、ウイカさんは、書しかやることがないといいながら、公任が吹いている竜笛をやってみたいとのこと。そして、吉高さんは「超困る。どれも続かないと思う」としながらも、「学んだことは宝物ですし、この時代にしかない楽器をいろいろ触ってみたいなとは思いました」と結びました。
さまざまなコーナーも終わり照明がつくと、客席に座っている人々の顔が見えたようで、出演陣が感嘆の声を上げた後、今後の見どころを語り、イベントを締めくくりました。
吉高 「いっぱいいろんなことが起こると思うし、現場もうまくいく時もいかない時もあるとは思うんですが、皆さんが見てくださっていることがすごく撮影の励みになりますので、引き続き私たちの作品を推していただき、背中を押していただきながら最後まで見守ってください」
柄本 「本当にびっくりしました。電気をつけていただいて、こんなにたくさんの方がいらっしゃって、皆さんに支えていただいて本当に励みになります。また引き続き、全48回いろんなことが起こりますので、お楽しみにしていただければと思います」
町田 「われわれはカメラの前でお芝居して限られた空間の中でやっているんですが、こうして皆さんと相対して顔を合わせて、こういう機会を設けていただいて本当にうれしいです。これを励みにもっともっと頑張っていきたいなって思います。いよいよ、これから魅力的な登場人物たちも出てきます。そういうのも楽しみにしながら、今後ともぜひよろしくお願いします」
ウイカ 「これだけお集まりいただいて、そしてこんなにすごい面々とご一緒させていただいて恐れ多いんです。皆さんは撮影でお忙しいんですけど、私はそうでもないので、SNSで#光る君へでイラストを上げていらっしゃる方やいろんな二次創作をしていただいている方も見ていますし、いろんな考察も拝見しております。みんながしんどい。そろそろ幸せなところ見たいと。大丈夫、皆さん、もうすぐ定子さまがいらっしゃいます。本当にすごいんだから。一回一回をくまなくスタッフさんが本当に細かいところまでこだわっていらっしゃるので、ぜひ何回も何回も見ていただいて楽しんでいただけれたらと思います」
【番組情報】
大河ドラマ「光る君へ」ファンミーティング
NHK総合
4月7日 午後5:30~6:00
大河ドラマ「光る君へ」
NHK総合
日曜 午後8:00~8:45ほか
NHK BSプレミアム4K
日曜 午後0:15~1:00ほか
NHK BS・NHK BSプレミアム4K
日曜 午後6:00~6:45
NHK担当/K・H
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