ロバート・秋山×メモ少年が「秋山歌謡祭2024」を振り返る! それぞれが思いをはせる中、25年の開催を堂々宣言!?2024/03/23
ロバート・秋山竜次さんが数々の名曲から待望の新曲まで、とにかく歌い続ける音楽特番「秋山歌謡祭2024」(メ〜テレ制作)。メ〜テレ60周年特番として2023年3月に放送され、地上波放送はもちろん、関連動画も含めたYouTubeでの見逃し配信の総再生数が3000万回を超える話題作が、今年も放送された。
放送前の記事では、収録の模様、そして収録を終えた秋山さんと総合演出を手掛けた“メモ少年”こと篠田直哉プロデューサーのインタビューの一部をお届けしたが、放送を終えたここでは、よりディープに本音で語り合った2人のトークを余すことなくおくる。早くも2025年の「秋山歌謡祭」に向けてメモ少年が意気込む中、秋山さんからは嘆きの声が…?
メモ少年が語る豪華演出に隠れた“裏話”に秋山は…
――前回はメ〜テレ60周年を記念した特番ということで名古屋にも深くフォーカスした番組でしたが、今回はより秋山さんの魅力を深掘りした番組になったのではないでしょうか?
秋山 「自分のオリジナルの歌もあるけど、CMとかはがっつり名古屋に絡めましたね。名古屋といえば思い浮かぶ、お菓子の春日井製菓さんだったり、名古屋らしい部分はCMのところでかなり入れました。名古屋愛はある程度出していきたいですから」
篠田 「名古屋にすごくこだわって作った60周年特番も、名古屋以外のエリアの方に相当見ていただいたんです。だから、そこでローカルにこだわる必要もなくて。配信で全国に届くことも考えると『名古屋だから』とこだわらずに、ただ名古屋で面白いものがあればそれも面白いし、そうじゃなくてもいい。面白さ重視で話も進んでいきましたね」
秋山 「うれしいよね。前回の放送を評価していただいて、それが名刺になったのか、系列局の方もいろいろと買ってくれているんでしょ?」
篠田 「そうなんですよ。ありがたい限りです…」
秋山 「東海3県だけの放送だったのが、あちこちで見られるようになってくれたのはめゃくちゃうれしいよ」
篠田 「去年の特番も、全国各地で年末年始などに流していただいていたので、各局の地上波でもしっかり流れまして。今年も系列局の皆さんに買ってほしいと願っていましたけど、系列局の方でも番組を放送していただけることがもう決まっていたりしています」
秋山 「前回の特番を見てOKを出してくれているわけだもんね。『SAY KOU SHOW』も流れたんでしょ?(笑)」
篠田 「流していただいています(笑)」
――そんな「SAY KOU SHOW」とは打って変わって、今年の「秋山歌謡祭」は「TOKAKUKA」での豪華演出が印象的でした。
秋山 「『TOKAKUKA』は10年前ぐらいにフジテレビの番組で作ったんですけど、それもやっぱり『こういう曲がいい』というのを自分から作って、いろいろなライブとかでたくさん歌い続けてきたので、感慨深いですね。メモ少年の大学の学祭でも歌ったし、『1曲限定TOKAKUKAリサイタルツアー』にもメモ少年が来てくれたりしていて、それからこうやってメモ少年の番組で歌えることってなかなかないことなんじゃないかと思います」
――リリースからちょうど10年目で、これだけの演出で歌うこともあまりないですよね。
秋山 「そうですよ! しかもビッグゲストと一緒に歌えたから、もう成仏できますわ。これでお笑いに専念できます」
篠田 「来年もアーティストとして出てください! この番組だけには毎年1回アーティストとして出ていかないと…」
秋山 「いやいや、マジでそろそろ曲がないんだ。当たり前のように言うけど」
篠田 「MD掘り出して聴いときます」
――篠田さんは、今回クラウドファンディングで募った支援金をすべて使ってステージを演出されたということで、何かこだわりのようなものはあったのでしょうか?
篠田 「秋山さんとは、『西川さんでもなかなかやらないような、最近テレビでもやっていないぐらいの、驚くような演出をしよう』というお話をとにかくしていましたよね?」
秋山 「しっかりと画を出そうとね。ただ、やっぱり西川さんもドームだったり、いろいろな場所で歌って慣れていらっしゃるでしょうから、とにかくテレビの画の中を派手にするのは大事だなと思っていました。普通だったら無理だもんね。俺も今まで歌ってきたけど、あんなにレーザーを浴びて、炎を浴びて、風を浴びて、何より西川さんがいるド派手な画の中で歌うことはまずないから。リハーサルの途中、スマホで画がどうなっているかを見させてもらいましたけど、本当に一瞬『紅白歌合戦』なんじゃないかっていう時がありましたからね」
――サビに差し掛かるにつれて、スタジオ全体が「紅白歌合戦」や「ミュージックステーション」のような空気感になったような気がします(笑)。
秋山 「いやぁ、マジで気持ちよかったです! 俺と西川さんが一番のれてたんじゃないかな?」
篠田 「スタッフさんにも『マジでとにかく量をお願いします!』と言っていて。『お金は出すんで』と、ものすごい量の特効(特殊効果)を入れていただいていました」
秋山 「ちゃんとお金の分配はうまいことやれたの?」
篠田 「…実は529万円、ちょっとはみ出てます」
秋山 「…マジで?」
篠田 「普通に赤(字)になっちゃってます(笑)」
秋山 「だからやりすぎなんだって!(笑)。でも難しいですよね。画で見るためには、やっぱり人とリハーサル、全部が必要ですし、その日だけではなくて何日も準備しなきゃいけなくて、そこも含めて全部お金がかかっているわけですから」
――今出せるベストだったかと思いますが、まだ満足はできていない?
秋山 「あれもあるじゃん、ライブ」
篠田 「ライブいいですね! やりたいです」
秋山 「お客さんを入れるライブはやってないもんね。ここまでやって定着させたら、あと3回ぐらいでいけるんじゃない?」
篠田 「いいですね。着替えがすごく発生すると思いますが…(笑)」
秋山 「着替えなんか俺がサイドでやればいいから。それこそ、名古屋で(ライブを)やりたいね」
――今回クラウドファンディングで726人も募れたということは、小さな劇場だったら満員にできますし、なんなら西川さんが主催する「イナズマロックフェス」にもゲストで出られるんじゃないかなとも思うのですが…。
秋山 「いやいやいや、そうなってくるとちょっと話が違うんですって! このノリでやってるからいいのであって!」
篠田 「名古屋だったら、Zepp Nagoyaとかは会場としていいですよね」
秋山 「あと、メ~テレの隣にある東別院ホール。いつもタクシーで『別院待機〜、別院待機〜』っていうのが流れてるんだよ」
篠田 「秋山さん、それメ〜テレの人しか笑わないやつです(笑)」
――(笑)。実際にイベントをやるとなると曲数がまた必要になるかと思いますが、その点はいかがでしょう?
秋山 「本当にちゃんとした曲として聴かせられるのは『TOKAKUKA』『SAY KOU SHOW』『願い』、あと何曲かあるか。変なのでいいんだったら、死ぬほど(曲数が)ありますからね。架空CMソングもあるし、あと『便所のタンクの上に咲く専門の花』もあるし、曲数なら全然あるよね?」
篠田 「ただ、お客さんがどういう反応をするか…」
秋山 「だから、HAF(ハード秋山ファンの略)の皆さん、LAF(ライトな秋山ファンの略)の皆さん、それからKAF(これから秋山を好きになるファンの略)の皆さん、HAF、LAF、KAFみんなに来てもらいたいですよね。それで、そこを極めてみんなSHAF(スーパーハード秋山ファンの略)になってほしいです」
――そのためには、まず「秋山歌謡祭2025年」の開催が大事になってくるかと思います。それに向けて、お二人から今後の野望を伺えたらと思います。
篠田 「取材で言っちゃいましょうよ。『秋山歌謡祭2025もお楽しみに!』って言っておけば、来年も確実にできるので(笑)」
秋山 「そうだな。2025年も勢いでやるでしょう! ただ、曲がないからおそらくポールダンスとかやるかな」
篠田 「ハハハハ! たぶん一気にやりにくくなりますよ」
秋山 「ストリップ(クラブ)みたいなのをやるかもしれない」
篠田 「…要検討でお願いします(笑)」
秋山 「だって曲がないんだもん! ミュージシャンじゃないから! でも、2025年もやりたいですよね。3回はやりたいです。3回ぐらいやって、そこから次があるかどうかを決めるんですもんね。メモ少年もちゃんとやってくれているから、僕もよく分からないものに乗っかるわけじゃなく、完全に任せられるんですよ。今回なんか、クラウドファンディングのことなんてよく分かんないから、全部任せていました。本当にたくましいですよ」
篠田 「秋山さんが今心配されているのは『曲数がない』ということなので、僕は過去のMDに残っている200曲の秋山楽曲を掘り出して、次は何の楽曲にするかを決められればと思っています」
秋山 「それは曲にするようなものじゃないのよ。ただただ小ネタのやつなんだから」
――秋山さんからすると、予想外な曲がまた生まれそうですね。
秋山 「いやぁ、こいつは『そんなの世に伝わるかい!』みたいなのばっかりメモしてるんですよ(笑)。僕の記憶にないやつも持ってくるから、その中で世に出せるものをなんとか僕が選んで出しているので。でも、『秋山歌謡祭2025』の作曲活動にも力を入れるでしょうね。レコーディングスタジオにこもるかもしれないです」
――来年の楽しみがまた一つ増えました。開催されること、楽しみにしております!
この日の収録、リハーサルから本番、アフタートークまで含めると秋山さんはとにかく動き続けた1日だった。しかし、篠田プロデューサーをはじめ共演者や周囲のスタッフには疲れなどは一切感じさせず、クラウドファンディングで支援したHAFの皆さんとの2ショット撮影でも、一人一人と向き合ってしっかり話す姿には、秋山さんの温かい人柄が感じられた。その人柄こそが、篠田プロデューサーだけでなく多くの人をひきつけ、「秋山歌謡祭」の開催にもつながっているのだと思う。来年はどんな演出で、どんなゲストが登場するのか、「秋山歌謡祭2025」の開催にも期待が高まるばかりだ。
【プロフィール】
秋山竜次(あきやま りゅうじ)
1978年8月15日生まれ。福岡県出身。しし座。B型。98年、幼なじみの馬場裕之、NSCで同期の山本博とトリオ「ロバート」を結成。「はねるのトびら」(フジテレビ系)などでブレーク。2011年、「キングオブコント」で優勝を果たす。個人でもさまざまなネタを提供し続け、上半身裸で顔のお面を変えて有名人を表現する「体モノマネ」、多様なジャンルで活躍するクリエーターに扮する「クリエイターズ・ファイル」なども人気。
篠田直哉(しのだ なおや)
1996年5月12日生まれ。大阪府出身。メ~テレ(名古屋テレビ放送株式会社)コンテンツビジネス局 コンテンツプロデュース部所属。小学生の頃にロバートのファンになり、ライブ中にメモをとっていたことから秋山に“メモ少年”と名付けられ、ロバートの“元ストーカー”として出演した動画がYouTubeで890万回再生を超え話題になった。2019年にメ~テレに入社し、現在は、「BomberE」(隔週火曜深夜0:57。愛知・岐阜・三重の東海3県で放送)のディレクター、「パパラピーズのスゴイじゃんTV‼」(水曜深夜2:00)のプロデューサーを務める。
【番組情報】
「秋山歌謡祭2024」
メ〜テレほか
3月23日 午後10:00~YouTubeにて見逃し配信あり
取材・文・撮影/平川秋胡(メ〜テレ担当)
関連リンク
この記事をシェアする