「アイのない恋人たち」今夜完結――佐々木希が感じた愛の魅力、そして今だから明かせる“意外な役作り”2024/03/17
ABCテレビが2023年4月から新設した日曜夜10時の全国ネット連続ドラマ枠の第4弾として、現在放送中のドラマ「アイのない恋人たち」。2024年の東京を舞台に、脚本家・遊川和彦さんが描く恋愛偏差値が低い訳あり男女7人が織り成す愛の物語が、今夜3月17日に最終回を迎えます。
淵上多聞(本郷奏多)&冨田栞(成海璃子)、郷雄馬(前田公輝)&近藤奈美(深川麻衣)がそれぞれ愛を確かめ合う中、久米真和(福士蒼汰)は今村絵里加(岡崎紗絵)、稲葉愛(佐々木希)の2人から告白されるという展開に。そんな中、物語が進むにつれて大きく変化した愛を演じる佐々木さんは、撮影を終えた今、演じた愛を「愛すべきキャラクターだ」と振り返ります。
――今作が久々のドラマ出演になりましたが、ドラマもいよいよ最終回を迎えます。クランクイン前のことも含めて、振り返るといかがでしたか?
「クランクインまではすごく緊張していて『現場ってどうだったっけ?』と不安に感じるところもあったんです。でも、いざ(現場に)入ってみると、その日のうちにいろいろ思い出しましたし、入っちゃえば撮影がもう楽しくて仕方なかったです」
――現場の雰囲気はいかがでしたか?
「主演の福士さんはすごく気さくで、本人は盛り上げているつもりはないと思うんですけど、結果的にみんなが盛り上がっていて。『鼻歌うまいね』っていつも言っていました(笑)。岡崎さんも一緒のシーンがあったんですけど、わいわいしていてすごくいい雰囲気でした」
――遊川さんの脚本からはどんなことを感じられましたか?
「とにかく面白くて、役が体の中にスルスルと入ってくるような感覚もありました。みんなどこかしらに共感できるところが散りばめられているのは本当にすごいなと思います。それぞれのキャラクターの葛藤だったり、もがいたりする姿が人間味にあふれていて、逆に奇麗だな、すてきだなと思いました。すごく突き刺さるようなセリフが毎話たくさんあり、本当に素晴らしい脚本でした。展開も早いし、毎回台本をもらって『次はどうなるの?』と私自身もすごく思っていたので、それがまた映像になり面白くなっていたと思います」
――撮影に入る前、そして撮影を終えた今、「アイのない恋人たち」というタイトルにはどんなことを感じますか?
「初めはまず『何それ? どういうこと?』という感じでした。でも、『アイがない』って言っても結局『愛ってすてきだね』という遊川さんのメッセージが込められている気がするんです。人を愛することで自分が成長できるという物語なんじゃないかと思うので、『アイのない恋人たち』と言いながらも『みんな愛があるじゃん!』と今では思いますね。その愛のために、もがいたり、悩んだり、苦しんだりする姿が、また奇麗なんだなと思います」
――物語が進んでいくにつれて、最初は荒んでいた愛にもだんだんと変化が表れていきました。演じるにつれて、ご自身との共通点などは見つかりましたか?
「18歳の頃に頑張っていたピアノで挫折して、そこからどんどん人生が狂い始めるところは、私も新体操をやっていて、ちょっと体調を崩して入院した時に、当時すごく大事にしていた大会に出られなくなったことがあって、そういう気持ちは『あー、分かるな』『やりたかったことができなくなるってつらいよね』と思いました。でも、愛はいろいろな経験をして、いろいろな過去があって、つらい思いをしてきても、それを隠して明るく振る舞っているのがチャーミングだなと思って。バックボーンやつらい過去があるからこそ、お酒に逃げる姿や明るく振る舞う姿、人をかき乱すような姿も、結果的にはいとおしく思えますね。『そんなに無理しなくてもいいのに…』と思うけど、『無理しているな』と思うところや『行き過ぎているな』というところはかわいらしく見えますし、すごくすてきで愛すべきキャラクターだなと思います」
――では、演じて気付いたことなどはありましたか?
「たくさんあるのですが、真和が愛の息子に『大人になるとつらくて、何もかもから逃げ出したくなることがあるんだ。でも、ママは今それをすごく後悔してる。君に心から謝りたいと思ってる』『人間っていうのは弱い生き物なんだ。つらいことや苦しいことがあると、人のせいにしたり問題から目を背けて逃げたりする』というシーンがあって、『みんなそういう失敗があるもんね』と思いながら、刺さる部分もありました」
――最終話は、真和、絵里加、愛の3人の関係がどうなるかも見どころになるかと思います。本作では真和を演じる福士さんとの共演シーンが一番多かったと思いますが、印象の変化などはありましたか?
「約11年前に共演したことがあったのですが、その時も初恋相手の役だったみたいで。でも私は忘れていたんです(笑)。当時はクール系で、今みたいに気さくなお兄さんではなく、ご本人も『まだ19歳で何も分からなかったから、当時はちょっと壁とかがあったのかな』と言っていたのですが、今はそんな壁一つもないぐらいすごく気さくで、一緒にいても楽で話しやすい方でした」
――福士さんとは約11年ぶりの共演だったんですね。ご自身は当時と比べて「私も変わったなぁ」と感じることはありましたか?
「当時から中身はそんなに変わっていないかもしれません(笑)。変わっていたいのですが、福士さんと同じように、私も若い時は人見知りをしていた時があって。今では人見知りもほとんどなくて、すごく楽に生きられるようになりました。30代ぐらいからは、子どもも生まれてシンプルな考え方になったので、『なんであの時、悩んでいたんだろう』と思うこともあります(笑)」
――ちなみに、18歳の頃はどんな時期でしたか?
「もう東京にいて、自宅と事務所の行き来でしたね。18歳はオーディションとかで着るような服をマネジャーさんと買いに行ったりしていましたね。お金もないから古着ばかり買っていたら、マネジャーさんが買ってくれたり、切磋琢磨(せっさたくま)していました。懐かしいなと感じることも多いです」
――愛を演じる上で、監督からは撮影を通して何かオーダーなどはあったのでしょうか?
「愛は影がある役ではあるのですが、現場では『とにかく明るく演じてください』と。ちょっと影がありそうだから、そういう感じを醸し出そうかなとたまに思うこともあったのですが、シンプルにすごく明るく演じるようにしていました」
――変化の大きい愛を演じるにあたって、何か準備はされましたか?
「役作りではいろいろと深掘りしましたね。ちょうど撮影期間で年末年始を挟んだので、より酔っぱらっている人を集中して見ていました(笑)。『あ、酔ってる人ってこういう人だ、酔ってるってこれだ!』みたいな。声が大きくなったり、目を大きく開こうとしていたり、そういうところをすごく集中して見るようになりましたね。愛はそういう部分をちょっとだけ盗んで演じるようにしました」
――細かいところまで観察していて、新しい気付きなどはありましたか?
「酔っぱらっている人ってすごくふらついているイメージがあったんですけど、ふらついているというよりは、早口になったり、声が大きくなったりするんだなと気付きました(笑)。そうやって観察して出来上がったのが今回演じた稲葉愛という人物だったので、テンションが高い元気いっぱいの愛を演じる上でもすごく意識していました」
――では最後に、本作では“アイ”が欠けた人物の物語が描かれてきましたが、人と関わる上で「すてきだな」と感じるのは、“愛を持っている人”・“人を見る目がある人”・“自分を持っている人”のうちどれか、教えてください。
「私は“愛を持っている人”ですね。本郷くんと成海さんだけ“自分を持っている人”なんですよ。芸能界で過ごしている時間が長い2人は自分を持っているんだなと、みんなで話している時に思いましたね。私は愛があれば何でもなんとかなると思っていて。ざっくりしすぎですよね(笑)。人を見ることも自分を持つことも大事だと思うのですが、自分を愛することで他人も愛せるし、私は愛を持って人と付き合っていきたいなと思っています」
【プロフィール】
佐々木希(ささき のぞみ)
1988年2月8日生まれ。秋田県出身。2006年芸能界デビュー。以降映画やドラマ、CM、雑誌など多岐にわたり活躍。近年の主な出演作は、NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」、「ユーチューバーに娘はやらん!」(テレビ東京系)、「やんごとなき一族」(フジテレビ系)など。自身がプロデュースを行うワンマイルウェア「iNtimité(アンティミテ)」も大好評。
【番組情報】
「アイのない恋人たち」
テレビ朝日系
日曜 午後10:00〜10:54
※TVerでは第1話~第3話、毎話放送終了後に最新話を見逃し配信
※TELASA、U-NEXTでは全話配信
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【締切】2024年4月13日(土)正午
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※賞品をオークションに出品する等の転売行為は禁止致します。また転売を目的としたご応募もご遠慮ください。これらの行為(転売を試みる行為を含みます)が発覚した場合、当選を取り消させていただくことがございます。賞品の転売により何らかのトラブルが発生した場合、当社は一切その責任を負いませんので、予めご了承ください。
※抽選、抽選結果に関するお問い合わせにはお答えできませんので予めご了承ください。
取材・文/平川秋胡(ABCテレビ担当) 撮影/尾崎篤志
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