「最後の晩ごはん」出演の中村優一、杉浦太陽、篠田三郎の和気あいあいインタビュー♪ 中村&杉浦は泣き疲れながら撮影!?「幽霊が成仏するシーンは、僕らも演じながら何回泣かされたことか…(笑)」2018/01/30
BSジャパンで毎週金曜夜に放送中の「最後の晩ごはん」。時々幽霊が現れるという不思議な定食屋「ばんめし屋」で働く、元イケメン俳優の五十嵐海里(中村優一)と店主の夏神留二(杉浦太陽)の物語ですが、見ていてほっこり温まるストーリー展開と、毎回出てくるおいしそうな料理に癒やされている方も多いのではないでしょうか?
今回、主要キャストの中村さん、杉浦さん、篠田三郎さんを直撃! お三方の奮闘が伝わる涙ぐましい撮影秘話や、中村さんの杉浦さんと篠田さんに対するひそかな憧れの思いなどをお伺いしました。
── ご自身の役どころも含めて、台本を読まれての印象を教えていただけますか?
中村 「僕が演じる五十嵐海里の役どころは、もともと芸能界で俳優やタレント活動をしていたんですけど、女性タレントの家に行ってしまって、そこでは何もなかったのにスキャンダルとして記事に載せられてしまって…」
杉浦 「ほんまは?(笑)」
中村 「原作がそうなんですって! 俺のことじゃないですって!(笑)。で、芸能界を追放されて、実家がある神戸に戻るんですけど、そこでヤンキーに囲まれてボコボコにされているところを、太陽さん演じる夏神に拾われて。兵庫県の芦屋にある、彼がやっている『ばんめし屋』に連れていってもらった時に、海里はなぜかそこにいる幽霊が見えてしまったことから『じゃあ、ここで働くか!』と夏神にスカウトされるんです。そこから、料理の修業をしつつ働いていくという役どころです。実は僕も、女性タレントとどうこうということは一切ないですけど(笑)、芸能界を1回辞めているんですよ。だからそういう点は、理由は違っても似ているところかなあと。あと、海里自身の、調子に乗りやすかったり、そそっかしくてちょっとアホなところも似ているかなあと思うので、すごく楽しくやれています(笑)」
杉浦 「僕が演じている夏神という男も、いろんな過去を背負いながら今の『ばんめし屋』の店主をやっている人です。海里とは師弟関係なので、演じていく上で人とのつながりや人情の深さを伝えていきたいと思っています。それと、夏神は原作ではガタイのいい山男です。僕もここ数年筋トレで鍛えてきて10kg増やしたので、あえてぴちっとしたTシャツを着て目立たせている僕の胸筋もぜひ見てほしいですね(笑)。あとは、僕も夏神と同じ関西出身で、心情などをアドリブで出しやすかったりするので、ストーリーからちょっと離れた海里との自然なやりとりはほっこり見ていただけるかなと。物語の見どころである幽霊と対決する時に、涙涙の試行錯誤の上やっと成仏する瞬間なんかは、僕らも演じながら何回泣かされたのかというくらいでした(笑)。演技指導で『夏神はそういうキャラじゃないから、涙をこぼすな!』って言われて、Take2になったりしたんですけど『いや、無理ですよこれ!』って(笑)。海里は純粋に隣ですごく泣いていて。僕は泣いちゃいけないから、ものすごく涙をためていたんですけど」
中村 「僕より先に隣からぼたぼた音が聞こえるから(笑)」
杉浦 「中村くんは、横目で僕の涙が見えたっていう(笑)。でも、本当に和気あいあいとやらせていただいていますね。昨日も泣いたし、今日も泣かなあかん…。心の疲弊が激しい!!(笑)」
中村 「3話に1回泣いてるんじゃないかってくらい泣いてますよね!」
── 結構な頻度で泣かれていますね(笑)。
杉浦 「皆さんそれだけ心を動かされるお芝居をされていますからね。ゲスト枠も手練れの皆さんが出演されているので、視聴者の皆さんも安心して見られるんじゃないかなと思います。あとは、ロイドのいい味を出してくれる篠田さんが…!」
篠田 「また変な言い方してません!?(笑)」
中村 「すごいバトンの渡し方ですね!(笑)」
篠田 「ロイドは、今までかけてきた人たちの魂が入った眼鏡という特殊な役どころです。たまたま捨てられていたところを、海里に拾われて。海里が眼鏡をかけなければ、自分は出てこれません(笑)」
杉浦 「僕もまだ1回しかその姿を見ていないですね」
中村 「僕もそうですね。その時以来、眼鏡かけていないです(笑)」
杉浦 「かけた人にしかロイドは見えないんですよね」
篠田 「今までにあまりない役どころですね。『ウルトラマンタロウ』(TBS系)のイメージと比べると(笑)。ここには、ウルトラマンが2人いますからね(笑)」
杉浦 「仮面ライダーがウルトラマンにはさまれているという(笑)。なかなかないですよ!」
中村 「本当にうれしかったです! 僕、幼少期に『ウルトラマンタロウ』を見ていて、中学生から高校生の時に『ウルトラマンコスモス』(TBS系)を見ていたんですよ。なので、このお二人に囲まれるというのは、少年時代の夢や憧れですね! そこに、僕も加わらせていただいて、偶然にもヒーロー3人で。武器や必殺技を使うんじゃなくて、ご飯で幽霊を成仏させるっていう(笑)」
── ほっこりしますね!
杉浦 「必殺技は晩飯です!!(笑)」
中村 「その他にも、特撮ドラマ出身の俳優さんが多数出演されているので、そこも楽しみにしていただけたらなと思います」
── 撮影の時に、一番苦労した点を教えていただけますか?
杉浦 「今回一番大変なのは、撮影の時間帯かな(笑)」
中村 「撮影に使わせていただいているお店が営業しているので、営業終了後から深夜から次の日の朝に撮影ですもんね」
杉浦 「基本的に23時に現場に入らせてもらって、34時(午前10時)終了とか…。さらに、絶対時間通りに終わらないという(笑)」
篠田 「私も呼ばれるのが深夜3時や4時なので、日にちを間違えて来ちゃって誰もいなかったりとか(笑)」
── 撮影現場の雰囲気はいかがですか?
杉浦 「僕は、現場で芝居をつくっているという意識が強いですね。中村くんもよく台本を読んで監督に『ここを、こう変えたいです!』と掛け合ったりしてとにかくまじめなので、改めて僕も『初心に戻らないといけないな』と考えさせられました(笑)」
中村 「僕にとって太陽さんは、現場では常に兄貴のような存在です。僕はあまり料理をしたことなかったんですけど、太陽さんは料理が本当に上手なので、休憩中に包丁での切り方を教えていただいたりしていますね」
杉浦 「現場では厨房から出ないので、休憩中も椅子を置いてそのまましゃべったり。そのしゃべりが2人の空気感を作っているのかなって。もう朝8~9時くらいからは変な話をし始めますからね! ナチュラルハイというか、何言っても面白いみたいな(笑)」
── お話にも出ましたが、料理されるシーンも多いんですよね。
杉浦 「ここ、やけどしました(笑)。実際に炒めるんですけど、蒸気が欲しいからフライパンに水を入れたりするんですよ。ジュワーって入れたら『あっつー!!!!』って(笑)」
── やけどしつつも、頑張って撮影されているんですね!
杉浦 「戦ってます(笑)」
── 篠田さんは、杉浦さんと中村さんが料理されているシーンを見て、いかがですか?
篠田 「今、太陽さんも言われていましたけど、本当に2人とも一生懸命ですよね。その2人のお芝居を、視聴者の方が見るとジーンと来ると思うので、お芝居ってテクニックじゃなくて、思いや一生懸命さというのが大事だなと改めて感じましたね。年を取ってくると、だんだん諦めが早くなってきて…」
中村・杉浦 「いやいや!!(笑)」
篠田 「でも、本当にそういうふうにやっていると視聴者の皆さんに伝わるんだろうなあと思いましたね」
── 最後に、ドラマの見どころを改めて教えてください!
中村 「料理で幽霊たちを成仏させるんですけど、その幽霊たちがもともと人間だった時のストーリーがたくさん詰まっている作品なので、いろんな感情を視聴者の皆さんに届けられたらなと思います」
杉浦 「グルメドラマですけど、人情ドラマの要素も入っているので、笑って、泣いて、おなかすいて、深夜にほっこりしてほしいなと思いますね。毎晩、金曜日が楽しみになってもらえたらいいなあ。海里と夏神のやりとりを見ながら、ロイドが出てきてまたほっこりしながら…最後にホロリというような気持ちで見ていただけるとうれしいですね」
中村 「ドラマを見た次の日に、作中に出てきた料理を食べてもらいたいですね!」
── そういう楽しみ方もできますね!
杉浦 「『今日は、何の料理が出てくるんだろう?』って。毎回おいしそうだもんね。僕ら、ほとんど食べてないんですよ! 提供する側なので」
── そうなんですか!? 作るだけ作って…(笑)。
杉浦 「味見すらしてない…。だから、視聴者の皆さんには『最後の晩ごはん』を見て、今夜の晩ごはんを決めてほしいですね! うまいこと、締まった?(笑)」
中村 「篠田さんいらっしゃいますから!(笑)」
篠田 「個性的なゲストの方たちのお芝居もすごくすてきなので、そういったところも楽しんでいただきたいですね!」
【プロフィール】
中村優一(なかむら ゆういち)
1987年10月8日生まれ。神奈川県出身。 ドラマ「もひかん家の家族会ぎ」(tvk)、「薄桜鬼SSL ~sweet school life~」(TOKYO MX)、「仮面ライダー電王」(テレビ朝日系)、映画「スレイブメン」「八重子のハミング」などに出演。舞台「アンフェアな月」が2月22日からスタート。
杉浦太陽(すぎうら たいよう)
1981年3月10日生まれ。大阪府出身。 「趣味の園芸 やさいの時間」(NHK Eテレ)、「土曜なもんで!」(テレビ愛知)、「原宿アベニュー/けやき坂アベニュー」(AbemaTV Abema news)、ドラマ「BARレモン・ハート SEASON2」(BSフジ)、「ウルトラマンコスモス」(TBS系)、「キッチンが走る!」(NHK)などに出演。
篠田三郎(しのだ さぶろう)
1948年12月5日生まれ。東京都出身。 ドラマ「ふつうが一番 —作家・藤沢周平 父の一言—」(TBS系)、「MOZU~幻の翼編~」(WOWOW・TBS共同制作)、「立花登 青春手控えシリーズ」(NHK BSプレミアム/ナレーション担当)、舞台「SOETSU -韓くにの白き太陽-」「八月の鯨」などに出演。
【番組情報】
「最後の晩ごはん」
7BSジャパン
金曜 午後11:30~深夜0:00
取材・文/鬼木優華(テレビ東京担当)
撮影/蓮尾美智子
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