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【映画「コットンテール」SPインタビュー】高梨臨がイギリスの地で見た絶景、その中で感じた“家族の絆と温かさ”とは2024/03/02

【映画「コットンテール」SPインタビュー】高梨臨がイギリスの地で見た絶景、その中で感じた“家族の絆と温かさ”とは

――今回、日英合作映画ということで、撮影も東京とイギリス、それぞれで行われたそうですね。撮影の思い出などがあればぜひ教えてください。

「この作品、コロナでのパンデミックの最中に撮影していたんです。だから、イギリスに到着したら隔離して、その後、2週間撮影して、また日本に帰ってから東京で隔離されて、という感じで進んでいって、その中でも延期が重なりながらだったので、まず撮影もなくなってしまうのではないかという不安の中で、台本を読みながら撮影を待っていて。でも『決行しましょう!』となって撮影がどんどん進んでいったので、まず撮影できたことに感謝の気持ちでいっぱいです。コロナ禍でどうなるか分からない中、皆さんのおかげでいつも幸せな気持ちで現場にも入れましたし、その中で行ったイギリスも、ロンドンなどには行ったことはありましたけど、ウィンダミア周辺の湖水地方はいるだけで深呼吸したくなるような景色で、そういうところにずっといられることもなかなかなかったので、本当に貴重な経験をさせてもらいました」

――大変な中での撮影だったんですね。パンデミックもだいぶ落ち着いたと思うのですが、プライベートでイギリスの湖水地方に足を運びたいと思うことも?

「行きたいですね! 田舎町だから周りには何もないんですけど、なんというか、日本の軽井沢みたいなゆったりとした空気感があって。撮影が終わった後は湖を見に行ったりしていたのですが、湖もその周りの景色も空気も奇麗だから、本当にいいなと思っていました」

【映画「コットンテール」SPインタビュー】高梨臨がイギリスの地で見た絶景、その中で感じた“家族の絆と温かさ”とは
【映画「コットンテール」SPインタビュー】高梨臨がイギリスの地で見た絶景、その中で感じた“家族の絆と温かさ”とは

――今作を手掛けられたパトリック・ディキンソン監督は、これが長編監督デビュー作。監督の印象についても教えてください。

「まず、最初に台本を読んだ時に『イギリス出身の方がなんでこういう感性を持っているんだろう。すごいな』と思っていました。でも実際にお会いしてみて、すごく日本人っぽい考え方を持っていたり、日本語もすごくしゃべられる監督だったので、それだけでもうれしくて。初めての長編映画を日本で撮りたいと思ってくれていたこともうれしかったですね。でも、撮影中はコロナ禍だったこともあって、監督と飲みに行こうということもなく、監督にはご家族もいて極力外に出ないというスタンスだったので、仕事場でしかコミュニケーションが取れなかったんです。台本のことも通訳さんを通すので、どうしても日本語でしか表現できない感情の部分が伝えられなくて、苦労した部分は少しありました。それでも、私はすごく信用していましたし、監督も『信用している』と言ってくれていたので、お互いに信じ合いながらやっていけましたね。どういうことを考えているのか、その芯の部分までは分からなかったのですが、完成した作品を見て『あ、監督はこういうふうに日本の家族を見ていたんだ』『こういうのが撮りたかったんだ』と初めて伝わるものがありました」

――今後、パトリック監督とまた一緒に作品を作りたいという思いもありますか?

「今回監督のパーソナリティーはあまり分からなかったので、もうちょっと知りたかったですね。この間、少しだけリモートで監督と話した時も、今回とは180度テイストが違うような作品に関わっていると言っていて『そういう面もあるんだ』と驚かされました(笑)」

【映画「コットンテール」SPインタビュー】高梨臨がイギリスの地で見た絶景、その中で感じた“家族の絆と温かさ”とは
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――難しいテーマも扱っている本作ですが、作品が持つメッセージをどのように感じているか教えてください。

「監督が伝えたいことが伝わるのが一番いいなとは思うのですが、私にとっては、言葉にすると簡単になってしまうのですが、“家族の温かさ”、“家族の絆”を伝えたいですね。今回、微妙なつながりの家族の絆が、イギリスの湖水地方の優しい景色と一緒に描かれることで、ちょっと前向きになれるような、心がすごく温まると思うんです。最後のシーンで少しでも心が温まるような気持ちになってくれたら私はすごくうれしいですね」

――ラストは、映画の公式HPにも上がっているシーンですよね。リリーさん、錦戸さんら4人で並んで太陽を見つめながら、どんなことを感じられていたのでしょうか?

「あの景色は本当に奇麗だなと思いましたね。さつきと自分の気持ちが本当にリンクしたというか、みんなにも希望がちょっと芽生えていて。それがあの場所から見えた奇麗な景色を通じて撮影ができて、本当によかったなと思っています」

【映画「コットンテール」SPインタビュー】高梨臨がイギリスの地で見た絶景、その中で感じた“家族の絆と温かさ”とは

――ところで、高梨さんは今作を含め、「VIVANT」(TBS系)、「単身花日」(テレビ朝日系)、夫を社会的に抹殺する5つの方法 Season2」(テレビ東京)など、多くの作品で母親役が増えているかと思うのですが、そういった役から気付いたこと、考えることはありますか?

「確かに増えましたね。芝居を通して気付くことはあまりないのですが、自分は母性が全然ないと思っていたんです。でも、『自分にも母性があるんだ』と思うぐらい、本当に子どもたちがみんなかわいくて! 『子どもがいたらこんな感じなんだろうな』みたいな気持ちを感じて幸せな気持ちになるので『子どもってやっぱりかわいいな』と毎回思いますね」

――どの作品も、テイストとしては少し暗いバックボーンを抱えた母親ということも多いですが、そういった意味では子役の方から引き出されるものもあるのでしょうか?

「やっぱり母親って、自分の命よりも子どもが大事だと思うんです。今まで作品でご一緒した子どもたちはみんな私にすごく懐いてくれていたので、役を通して私も自分が母親になったような気持ちになるというか。『VIVANT』では『この子が死んじゃったら本当に無理!』と思えましたし、すぐにそういう気持ちにもなれましたね。大人になってから純粋に人が懐いてくれるってなかなかないじゃないですか。友達にはなっても、いろいろなことを考えてしまったり、時には『本当は嫌いなんじゃないか』と疑ってしまうことだってある。でも子どもって本当に純粋で真っすぐだから、『おはよう!』と笑顔で言われるたびに『子どもって正義だわ…』と思いますね(笑)」

――現場で触れ合うことで「今日も頑張ろう!」と気合も入りますか?

「本当にいとおしいと思いながら私からも抱きついたりしちゃいますし、それが役にもつながっていくので、結果的にはいいのかなと思っています(笑)。今回も、撮影以外ではずっと(子役の子と)遊んだり、普通に『デパートでぬいぐるみ買ってきてあげる』と言っていたりと、かわいすぎて母性が爆発しちゃっていました(笑)」

【映画「コットンテール」SPインタビュー】高梨臨がイギリスの地で見た絶景、その中で感じた“家族の絆と温かさ”とは

――今作は“家族”が一つの大きなテーマかと思うのですが、ご自身とって家族は今どんな存在でしょうか?

「今回の感じとは全然違いますが、自分の中では家族って『嫌いにはなられないから何でも話せる、ずっと味方でいてくれる』といいますか。『嫌われるかもしれない』と考えなくていい安心感があるからこそ、何でも言えるものなのかなと思いますね。親も含め、家族って絶対に裏切ったりしないじゃないですか。そういう意味で、素でいられる場所が理想の家族なのかなと思います」

【映画「コットンテール」SPインタビュー】高梨臨がイギリスの地で見た絶景、その中で感じた“家族の絆と温かさ”とは
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【映画「コットンテール」SPインタビュー】高梨臨がイギリスの地で見た絶景、その中で感じた“家族の絆と温かさ”とは

【プロフィール】

【映画「コットンテール」SPインタビュー】高梨臨がイギリスの地で見た絶景、その中で感じた“家族の絆と温かさ”とは

高梨臨(たかなし りん)
1988年12月17日生まれ。千葉県出身。A型。近年の主な出演作に、ドラマ「バツイチがモテるなんて聞いてません」(MBSほか)、「MALICE」(U-NEXT)、「VIVANT」(TBS系)、「単身花日」(テレビ朝日系)など。現在放送中のドラマ「夫を社会的に抹殺する5つの方法 Season2」(テレビ東京)で主演を務めるほか、今春に放送予定のドラマ「PICU 小児集中治療室 スペシャル 2024」(フジテレビ系)への出演を控える。モデルとしても活躍し、2017年からファッション雑誌「andGIRL」のレギュラーモデルを務めている。

【作品情報】

【映画「コットンテール」SPインタビュー】高梨臨がイギリスの地で見た絶景、その中で感じた“家族の絆と温かさ”とは

映画「コットンテール」
新宿ピカデリーほか全国公開中
出演:リリー・フランキー 錦戸亮 木村多江 高梨臨
監督・脚本:パトリック・ディキンソン
配給:ロングライド
©️2023 Magnolia Mae/ Office Shirous

取材・文/平川秋胡 撮影/尾崎篤志 ヘアメーク/清水恵美子(maroonbrand) スタイリスト/有本祐輔(7回の裏)

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